「ワクチン接種会場の建設も電通」の不思議

ワクチン接種会場の建設現場に忽然と現れた『電通』の看板。=9日、代々木公園 撮影:田中龍作=

 代々木公園で予定されていたPV(パブリックビューイング)が、オリンピックに限って中止され、会場はワクチンの大規模接会場となる・・・

 代々木公園はその後、どうなったのだろうか? 気になって、きょう9日、現場まで足を運んだ。

 森の中では大規模接種会場の建設が急ピッチで進んでいた。

 大型建築物につきものの鉄骨が草地の上に積まれ、溶接工事のガスバーナーがパチパチと弾けるような音を立て火花を散らしていた。

 現場の看板を見て驚いた。工事施工者名が『電通 代表取締役 五十嵐博』となっているのだ。

 PV(パブリックビュー)会場の運営が電通であることは知っていたが、ワクチンの大規模接種会場の建設現場になぜ『電通』の名前があるのか、分からなかった。

 電通はいつからゼネコンになったのか? 頭の中でクエスチョンマークが激しく点滅した。

鉄の焼け焦げた匂いが辺りに立ち込めた。都民が憩う森には似つかわしくない光景だった。=9日、代々木公園 撮影:田中龍作=

 田中はその場から東京都オリパラ準備局に問い合わせの電話を入れた。

 「ワクチンの大規模接種会場の工事施工者が『電通』なのか?」と尋ねた。「納税者として是非知りたい」と念を押すことを忘れなかった。

 東京都オリパラ準備局の職員は苦しそうに答えた―

 「もともと施工を予定していたのが当方の受託業者である『電通』でありまして、なので引き続き工事を続けているところではあるんですね」と。

 職員は声を潜めるようにして『電通』の二文字を告げた。消音装置でも付いているかのように音量が小さくなった

 田中は確認のために「大規模接種会場の建物の施行者名も電通になるんですね?」と『電通』の名称を出した。

 職員は「そのような予定です」と答えた。言いたくなさそうな雰囲気がありありだった。

 「予算規模どのくらいになるんですか?」と聞くと、驚愕の答えが返ってきた―

 職員は「今年度の予算としては37億円という数値はあるんですけども、会場の中でどのようにして配分して使っていくかという中で精査を進めているところですので」と説明した。

 遺漏なくしかも莫大なおカネが電通に行くようなスキームがあるように思えてならない。

    ~終わり~

   ◇
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