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愚かなる選択と集中」(前半)三橋貴明 AJER2020.4.27

    

 

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5月15日(土) 三橋経済塾第十期第五回講義(会場:札幌)

https://ws.formzu.net/fgen/S25732536/

 

公務員を増やせ! 日本は政府を大きく、強くしなければならない [三橋TV第383回] 三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/_meeLwtM9AQ

 自民党内で、(相対的に)まともな議員たちが、大規模補正予算、大規模経済対策に向けて動き出しています。
 安藤裕衆議院議員が代表を務める「日本の未来を考える勉強会」は、先日の二階幹事長に続き、下村政調会長にも提言を提出。

自民で高まる歳出圧力 コロナ禍で政府への不満が背景
 コロナ禍で経済的な損失を受けている企業や個人などに対し、大規模な財政支出を伴う追加の経済対策を求める声が自民党内で強まっている。28日には二つの議連が下村博文政調会長に50兆円規模の2021年度第1次補正予算案の編成を申し入れた。政府の経済対策への不満が背景にある。
 当選3回以下の若手議員を中心につくる「日本の未来を考える勉強会」は同日、事業規模に応じた給付金制度の創設を柱として下村氏に申し入れた。新型コロナの影響で収入が減った企業や医療機関、個人などに対し、減収した課税所得額の8割の支給を求めることや、2021年10月から消費税を「ゼロ」にすることなどを提言した。(後略)』

 さらに、自民党の「保守団結の会」(代表世話人の高鳥修一衆院議員)も、下村政調会長に提言を提出。 


 ちなみに、下村政調会長は即座の補正予算編成には慎重、と報じられていますが、それ以上に気になったのが、彼の発言です。
 

今は平時でなく、有事ですから、有事の中で、まずは財政規律というよりは、今、本当に困窮している方々に対して、どう手を差し伸べるかということを考えたときに、これは国がそれに対処するしか対応できないと思います』(自民党 下村博文 政調会長)
今困っている方々に対して対処するというのが、我々の責務だ』(同)


 ポイントがわかりますかね?
 

 まずは、下村政調会長は、元々は財政均衡主義者(というか「財源が~」の人)だったのですが、今回のコロナ禍を「有事」として認め、財政規律の優先順位を下げている。


 多くの自民党の議員が、下村政調会長と同じ感じだそうです。つまりは、常日頃は「財政均衡」を主張していたのが、
「今は、有事だから」
 と、「自分が間違っていた」ことを認めずに「転換」しつつある。


 まあ、人間なんてそんなもんだから、緊縮路線を改めてくれるならば、それでいいわけですが、問題は「今は、有事だから」のレトリックは、コロナ禍収束後の、財務省による、
「はい、有事終了。もう平時。じゃあ、増税ね。政府支出削減ね」
 に、確実につながるという点です。


 つまりは、国会議員たちがコロナ禍を受け、財政拡大に転じたとしても、それを「固定化」する必要があるわけです。

 

 幸い、というわけではありませんが、コロナ禍が終わったとしても、中国の脅威は消えません。今後の日本は、常に「有事」であることを、今のうちに政治家や国民が理解する必要があります。

 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】

お待たせいたしました。【三橋貴明×関良基】歪められた「開国」の歴史 後編〜日本が清・インドのように植民地にならなかった本当の理由 が公開になりました!

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 二つ目。


 下村政調会長は、「今、本当に困窮している方々に対して」「今、困っている方々に対して」と、繰り返しています。


 つまりは、例により国民の選別をしようとしている。繰り返しますが、困っているのは全ての国民であり、線引きは不可能です。国民経済は繋がっているのです。


 そもそも
ここからは本当の困窮で、ここまでは本当の困窮ではない
 などと、下村政調会長は線引きできるとでもいうのでしょうか。神様か何か? 「本当の困窮」の定義、語れるの?
 

 要するに、財務省の、

「支出は仕方がないにしても、可能な限り小規模で」

 路線のためのレトリックが「本当に困窮している方々」なのです。何となく、もっともらしいので、多くの国民が引っ掛かるでしょう。


 というわけで、財務省は自民党幹部に、
「有事だから」
「本当に困っている方々を」
 と、それっぽいレトリックを使わせ、緊縮路線を堅持しようとしています(本当に「ご説明」に行っています)。


 この種のレトリックを使う頭が弱い政治家に、
中国の脅威が無くならない以上、今後は常に有事
「全ての国民が「困窮」という形で影響を受けている。しかも、「本当に困っている方々を」などと支出を絞り込むと、最も困窮している国民を救えない可能性が高い
 という「事実」を叩き込んで下さいませ。

 

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