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令和の政策ピボット呼びかけ人に、高橋あさみ様(私立Z学園高等学校 1年4組 16歳)が加わって下さいました。
もっとも、その単純化された「平時前提」の発想は、あまりにも幼稚で、非常事態時にあっという間に崩れます。いや、崩れました。
日本の場合、面白いのは、
「2025年まで高齢者が激増し、医療費が膨れ上がるため、ベッドを減らさなければならない」
という、頭のおかしいレトリックで病床が減らされていることです。
いや、ちょっと待て! 高齢者が増えるならば、病床はむしろ増やさなければならないはずだろ! というのが、常人の思考でしょうが、財務省や厚労省の緊縮派は狂人なのです。
というよりも、端から「病床を減らさなければならない」という緊縮志向に取りつかれており、それを実現するために強引にレトリックを編み出そうとするため、頭のおかしいレトリックになるのです。
理由はもちろん、貨幣観の誤りにより、誰もが根底に「国の借金で破綻する~っ!」という間違った思い込みを持っているためでございます。まあ、日本に限った話ではないのですが。
欧州連合(EU)加盟国の財務相は23日の電話会議で「財政赤字を国内総生産(GDP)比で3%以下に抑える」といった財政ルールを一時停止することで合意した。新型コロナウイルスの感染拡大で、欧州経済に下押し圧力がかかるなか、各国に機動的な財政出動を認め、景気対策を後押しする狙いだ。(後略)』
現在の世界にとって必要なのは、
「政府の財政赤字=国債発行による有効需要創出」
であり、当てにならない「事業規模」とやらの大きさを競うことではありません。
例えば、ドイツは7560億ユーロ(約91兆3031億円)の「事業規模」の経済対策を謳っていますが、国債発行は1560億ユーロ(18兆8374億円)。つまりは、財政赤字は対GDP比で4.5%に過ぎません。(これでも、ドイツにしてみれば大盤振る舞いなのでしょうが)
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※お待たせしました! 「歴史に魅せられて、myと辿る邪馬台国への道」の後編が視聴可能となりました。
さて、最近、わたくしの所に財務省の緊縮固執関連の様々な情報が入ってきています。とにかく、財務省は、
「一時的な給付金すらしたくないし、しなくてはならないにしても、できるだけ規模を小さくしたいし、ましてや消費税減税など断固阻止! 消費税を引き上げるのに、どれだけ苦労したと思っているんだ!」
と、ざっくりと書くと上記の方針に基づき、「ご説明」とマスコミリークを繰り返しています。
まずは、給付金については現金配布ではなく、商品券にしたい。商品券にすれば、入手するのに様々な手続きが必要であり、使えるところも限られ、期限を切ることも可能で、現金支給と比べて規模を小さくすることができます。(それで、ポイントやら、商品券やらの話ばかりが報じられているのです。
しかも、特定業界(観光業、農業、漁業などなど)向けの商品券とすれば、
「既得権益の○○が何で優遇されているんだ!」
と、国民のルサンチマンを煽り、結果的に規模の最小化が可能になります。
麻生財務大臣を始め、上層部が「現金配布」を嫌がり、特定業界の「要望」が次々にリークされるのは(決まってもいないのに・・・)、財務省が「給付金をやるにしても、額を最小化したい」と考えているためなのです。
さらには、消費税率0%については、とにかく意味不明な、
「消費税減税は、意味がない」
「消費税減税は、筋が悪い景気対策だ」
といった御用学者たちの意見をまき散らし、「消費税減税見送り」といった記事を繰り返し報じさせ、既成事実化しようとしている。
あのね、消費税率0%は、
● 消費性向が高い、低所得者層であればあるほど、恩恵が大きくなる。年収200万円の人にとっては、一か月分の可処分所得が増えるのと同じ
● 年金受給者や生活保護受給者、あるいはお小遣いをもらっている子供にも恩恵がある
● 例えば、ネットカフェ難民といった、住所がない貧困層であっても恩恵が生じる
● 消費性向が低い、高所得者層であればあるほど、恩恵が小さくなる。つまりは、一種の累進課税となり、格差縮小にも貢献する
しかも、消費税率0%ならば、システム変更が最も容易です。
それにも関わらず、財務省のゴミのようなプライドが理由で、消費税率0%という最も正しい景気対策の芽が潰されようとしている。
状況を変えることができるのは、政治家しかいません。そして、政治家は世論、支持率に敏感です。支持率が高い限り、消費税率0%を含めたまともな経済対策は絶対に実現しないでしょう。
というわけで、我々が生き延びるためには、可能な限り「支持率」を引き下げる必要があるのです。少なくとも、安倍総理は支持率が急減しない限り、財務省とは全く戦おうとしません。何しろ、総理にとっては「そうする理由がない」という話になってしまうのです。
4月からは、企業の倒産・廃業、失業の激増、餓死者や自殺者の増加というカタストロフィが始まります(もう始まっているでしょうが)。それでも、日本の国会議員(特に自民党議員)はまともに動こうとはしない。
いや、「動こうとしない」という前提で考え、動いてください。間違っても、
「総理や自民党の議員も、実は国民のことを考えている。でも、財務省の厚い壁に阻まれて、実現できないだけなんだ」
などとは思わないでください。やる気になれば、政治家は財務省と戦えます。特に総理(というか内閣)は、財務官僚の人事権を持っているのです。戦わない理由は、単に戦う気がないためなのです。
我々は、緊縮財政に殺される。殺されるのが嫌ならば、抗うしかありません。
とりあえず、「生活福祉資金貸付制度における 緊急小口資金等の特例貸付拡大」が始まりました。
今回の貸付拡大では、償還時に所得の減少が続いている住民税非課税世帯には償還が免除される特別措置もあります。
生活保護にせよ、上記の特別貸し付けにせよ、使えるものは全て使って生き延びて下さい。そして、緊縮財政を継続する政治家や財務省に抗う。
緊縮財政との天王山は、まさに我々が生き延びるための戦いなのです。
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