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「地方自治体も貨幣の発行者になれる」(前半)三橋貴明 AJER2020.9.13
    

 

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逆神のパワーにひれ伏せ!(但し予想は悪い方向に外れることもある) [三橋TV第442回] 三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/AePSD_oLwUk

 自民党総裁選挙に出馬表明した三議員の内、二名が財政拡大派ということで、財務省(及び飼い犬のメディア)の財政破綻論が激しくなってきています。

国の財政さらに危うく 総裁3候補に透ける「緩み」 編集委員 大林 尚
(前略)財政規律との距離、最も遠い高市氏
翻って日本。17日告示―29日投開票の自民党総裁選に名乗りを挙げた3候補は、おしなべて財政規律の回復に腰が引けているようにみえる。中身をみよう。(後略)』

 さすがに、総裁選挙の出馬表明の記者会見が全編、インターネットに公開される時代とあって、メディアの「切り貼り」も難しく(というか無意味に)なっているようです。
 日経新聞も、三候補の経済政策について、普通にまとめています。
(以下、日経の記事より引用)
 

高市早苗・前総務大臣
 ・緊急時の機動的財政出動
 ・プライマリーバランス黒字化等結
 ・10年間に100兆円の危機管理投資
 ・消費税率引き下げず
 

岸田文雄・前政調会長
 ・分配無くして次の成長なし
 ・医療・介護・保育の所得拡大
 ・複数年度の視点を
 ・5年間に15兆円の強靭化投資


河野太郎・規制改革担当大臣
 ・有事の財政出動は避けられず
 ・経済対策は何に投資するかを重視
 ・対策の財源は国債発行で
 ・労働分配率を高めた企業に税制支援

 あのガチガチの緊縮財政派(というか「小さな政府主義者」)である河野太郎までもが、国債発行による財政支出を主張しているわけですから、財務省としては焦るでしょう。

 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】

https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

※要望多数につき、評論家・中野剛志先生 【通貨論争史:イギリス編】【通貨論争史:日本編】が再掲となりました。

 

 というわけで、飼い犬さんの日経新聞が、「財政破綻する~」と煽っているわけです。

『(引用)3候補が語るべきは、掲げた政策を実現させるための財源をどう調達するかだ。コロナの時代、赤字国債を発行しつづけることに罪悪感を持たない政治家が与野党ともに増えた。日銀の超緩和策で利払い費が抑えられているから問題ないという極論も聞こえてくる。債務累増の副作用は自覚症状がなく、規律回復の難しさを物語る。だが陰で病巣が大きくなっている恐れがある。財政破綻は日常の延長線上ではなく、ある日突然起こると覚悟しておくべきだ。

 さすがに、2020年度の「実績」により、「日本は財政破綻する」が言いにくい状況になっています。というわけで、
「財政破綻は、ある日、突然起こる」
 という、いわゆる「月が日本列島に落ちてきたら日本は破滅する」論をまき散らすしかなくなってきているようですね。
 

 とはいえ、財政破綻(政府の債務不履行)は、ある日、突然、起きるわけではありません


1.日本の供給能力が毀損し、高インフレ・貿易赤字国になる
2.貿易赤字が膨張し、為替レートが暴落。固定為替相場制に移行する
3.固定為替相場を維持するために、外貨準備(ドル)を取り崩し、為替介入を続ける
4.外貨準備が不足し、外貨建て国債を発行する
5.財政破綻
 

 と、上記「1~5」のプロセスを辿るのですよ。「突然、起こる」などと、素人の占い師みたいなことを言っていないで、財政破綻のプロセスを正しく解説したらいかがですか、日経新聞。
 

 もっとも、上記を理解してしまうと、デフレ期に財政破綻論をまき散らし、緊縮財政を推進している「自分たち」が、日本を「財政破綻」へと追いやっている事実に気が付くことになるわけです。だからこそ、薄々気が付いていたとしても、彼らは「財政破綻のプロセス」を認めようとはしないでしょう。


 自分が罪人であることに気が付いたとき、人はどうするのか。センメルヴェイスの悲劇が語るように、正しいことを主張していた人々を「攻撃」するのです。
 

 そして、多くの政治家が財政破綻論を否定しようとしないのもまた、センメルヴェイス反射なのです。彼らが財政破綻論の過ちを認め、緊縮財政を転換するということは、
「過去に緊縮財政を推進し、多くの国民を苦しめ、殺した罪」
 を認めることになってしまうのです。


 恐らく、これこそが日本の緊縮転換を阻む最大最悪の壁なのです。

 

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