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9月17日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』9月17日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「新味なし目玉なし 暗愚の首相と黒幕居残り政権の今後」

 せっかく、大マスコミが「党内初の『無派閥・非世襲』総裁」と持ち上げ、「庶民の暮らしが分かる人」といった地方の声まで紹介。“ご祝儀”記事で「たたき上げ宰相」への期待を膨らませているのに、早々に人事で裏切るとはマヌケな話だ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。

 「『安倍継承』の公言通り、安倍亜流内閣を地で行く人事です。菅首相は自身が総理になることについて、ずっと『全く考えたことはない』と答えていました。総裁選を見る限り、この発言はホンネでしょう。総理として成し遂げたい理念や国家ビジョンなど何ひとつ語れません。だから総理になっても派閥の力学に頼るしかない。この組閣を見れば早くも菅首相の限界は分かる。それを承知で平気で担ぐ、自民党は恐ろしい。安倍前首相が病気を理由に辞意を表明した途端、内閣支持率が『ご苦労さま』とばかりに跳ね上がったことにタカをくくり、こんな人事でも国民は納得すると思い上がっているのだと思う。とことん、国民を愚弄しています」

 同じく黒幕として居残った麻生だって、この8年近くに発した暴言を数え上げればキリがない。「もう、顔を見るのもウンザリ」と思っている人だって多い中、総裁選出後の会見で「極めて政権運営で重要な人」とヨイショした菅は、とても「国民のために働く内閣」をつくるとは思えない。どう考えたって「自民党のためだけに働く内閣」の間違いだろう。とことん口先だけで、中身スカスカの新首相である。

 「内閣のスポークスマン役の官房長官に加藤氏を就ける人事にも、驚きました。彼はコロナ禍の厚労相として、その発言によって国民を散々混乱させてきた人物ですよ。相談・受診の目安だった『37・5度以上の発熱が4日以上続く』について、『基準として受け取られたのは国民の誤解』と国会で言い放ったのは忘れません。大臣としての資質が疑われるような政治家を平気で国民に情報を発信する重職に横滑りさせるのは、やはり国民をナメている証拠です」(五十嵐仁氏=前出)


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