中国は世界最大の経済大国：いい加減にしろ
China is the World’s Largest Economy: Get Over It
by Dean Baker
https://www.counterpunch.org (September 19 2022)
政治家や評論家が、中国経済がいつ米国経済を追い越して世界一になるかについて推測するのはよくあることだ。最近、私が目にしたのは、ニューヨークタイムズ紙に掲載されたDavid Wallaceのコラム{1}であった。
このような憶測には何の意味もない。中国はすでに世界最大の経済大国であり、IMFによれば{2}、その経済規模は米国経済より20％以上大きいからだ。さらに、（中国がゼロコロナ政策を永遠に続けないと仮定すれば）かなり急速に成長しているので、10年後には米国経済より3分の1以上大きくなると予測される。
こういう感じだ。
Source: IMF
多くの人が両国の経済規模を見誤るのは、為替レートによるGDPの測定に頼っているからである。為替レートはある国のGDPを測定し、その国の通貨を現在の為替レートでドルに換算して、米国のGDPと比較する。
ほとんどの経済学者は、購買力平価（PPP）によるGDPの測定が優れていると主張している。これは、異なる国で生産される財やサービスに共通の価格を適用するものである。どんな尺度を使おうとも正確な比較とは言えないが、購買力平価は原理的にはリンゴとリンゴを比較することになる。テーブルはどこでも500ドル、靴はどこでも60ドル、などと仮定する。
購買力平価の尺度を使うと、中国のGDPは2014年頃にアメリカのGDPを追い越した。それ以降、格差を大きくしている。
米国が世界一の経済大国でないことを受け入れがたい人々もいるようだが、人生とはそういうものだ。ドナルド・トランプが選挙に負け、アメリカはナンバー2になった。
Links:
{1} https://www.nytimes.com/2022/09/14/opinion/environment/china-climate-change-heat-drought.html
_____
Dean Baker: ワシントンDCのCenter for Economic and Policy Researchのシニアエコノミスト。
This first appeared on Dean Baker’s Beat the Press blog: https://cepr.net/china-is-the-worlds-largest-economy-get-over-it/.