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「日本をダメにした財務省と経団連の欺瞞(前半)」三橋貴明 AJER2020.7.7

    

令和の政策ピボット呼びかけ人に、高橋あさみ様(私立Z学園高等学校 1年4組 16歳)が加わって下さいました。
また、メルマガ「令和ピボットニュース」が始まりました。皆様、是非とも、メルマガ登録を!

 

勝利への道 反緊縮の「空気」を醸成せよ![三橋TV第269回]

https://youtu.be/unNBdih98Bo

 

 本日はチャンネル桜「Front Japan 桜」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1651

 

 日本で唯一の「まともなエコノミスト」である会田卓司氏が、財政や国債について「真実」を語っていらっしゃいました。

『「日本の借金1200兆円は返済の必要なし」ソシエテジェネラル 会田卓司チーフエコノミスト
https://zuuonline.com/archives/70155
「日本には1200兆円ぐらいの負債がある。これをどう返すのかという議論がたびたび出ますが、日本以外に返している国はありません。借金は、返さなければならないというのが日本ならではの考え方なのです」
 確かに我々日本人は「日本の国民一人あたり◯◯◯万円の借金を抱えています」と言われると、個人でそれを返済しようと考えてしまい、無理だと考えてしまう。そして、将来が急に不安になり、国家が破綻してしまうのではないか、とまで思いつめる人も出てきてしまうものだ。
「しかし、他国には償還ルール自体が全く存在しません。国債を1回発行して永遠に借り換えている状態です。むしろ、返している国などどこにもありません。言わば他の国は60年償還ルールではなくて、60世紀償還ルールです。 基本的には金利負担分だけ払っていって、残りは永遠に借り換えしていくというのが普通の経済の状態です」
 会田氏の説明を聞いてとても安心したが、日本は実際に返済をバランスシート上で行っているのでは無いのだろうか。
「日本の歳出のところに国債費の項目がありますが、この中に債務償還費が入っています。他の国で債務償還費が入っている国はありません。なぜなら返さないからです。」利払いだけというのが他国のやり方のようだ。(後略)』

 マスコミが「国の借金!」「日本の借金!」と煽っているのは、実際には「日本政府の負債」です。日本政府は、金融負債に加え、金融資産、そして莫大な固定資産を保有しています。


 念のため、
「金融資産が莫大だ。固定資産も莫大だ。だから、安心だ!」
 といった話ではありません。企業や家計ではないんですから。
 

 単に、自国通貨建ての日本政府の負債は、政府の子会社に該当する日本銀行が買い取れば、実質的に債務ではなくなる。だから、財政破綻(政府の債務不履行)はあり得ない、というだけの話です。


 政府の金融資産や固定資産に言及する人は、
「政府はいざというときは、莫大な資産を売り払えばいいので、破綻しない」
 という論調を流行らせ、将来的な「民間への公的資産売却」を目論んでいるレントシーカーの可能性が濃厚ですので、ご注意ください。


 一応、先日、メルマガで取り上げましたが、日本政府保有の固定資産は、以下。 

【日本政府の固定資産(生産資産,非生産資産) 単位:兆円】


http://mtdata.jp/data_71.html#seifu

 もっとも、「クニノシャッキン」の話をする際に、固定資産の話をする人はいません。金融資産の話をする人は「マシ」な方で、金融負債「のみ」をクローズアップさせ、
「クニノシャッキンで破綻する~っ!」
 と、煽っているわけでございます。

 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】

http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

※特別コンテンツ、「評論家・中野剛志先生「通貨論争史 日本編」」が視聴可能となりました。

 

 とはいえ、政府の金融負債、あるいは「=金融負債-金融資産」で計算される純負債が拡大するのは当たり前なのです。


 理由は、政府の純負債こそが、「政府から国民に提供された純資産=貨幣」そのものであるためです。


 ストック面の政府の純負債は、フロー面ではプライマリーバランス赤字の積み上げです。プライマリーバランス赤字は、
「その一年間で、政府が民間に供給した新たな貨幣」
 そのものなのですが、これを「黒字化」しなければならないと、頭のおかしいことをやっているのが日本政府というわけです。


 我々から貨幣を奪い取ることが、政策目的になっているのですね。


 会田氏が書かれている通り、国債は「永遠に借り換え」なのが当たり前です。何しろ、国債を償還するためには、民間から貨幣を奪い取らなければならないのです。何が悲しくて、そんな愚かな真似をするのでしょう。


 さらに、これまた会田氏の言葉通り、
「建設国債は60年償還」
「赤字国債は10年償還」
 などと、国債償還ルールを持っているのは我が国だけです。歳出の中に(借り換えであるにも関わらず)国債償還費を入れるのも、日本オリジナル。
 

 挙句の果てに、歳出には国債償還費を入れ、歳入からは国債(公債金)を除き、歳出と「一般会計税収」とを比較し、

「ワニの口が開いている!」
 などとプロパガンダを展開している。


【日本の一般会計税収、歳出総額((兆円)】


http://mtdata.jp/data_71.html#wani

 いや、歳出に国債関連費を入れるなら、歳入にも入れろや、こらっ!

 という話ですが、歳入に国債(公債金)を入れると、歳入額と歳出額が一致するため、ワニの口にはならなくなってしまいます。


 当たり前ですが、「ワニの口が~っ!」などとアホな煽りをやっているのも、日本のみです。
 いい加減にしましょう。


 日本の狂った財政ルールを是正し、「他の国」と同じにしましょうよ。「外国では~」の出羽守は、なぜ財政関連は口をつぐむのか。


 結局、
「緊縮財政のためには「出羽守」を含むプロパガンダを展開し、狂った財政ルールについては誰もが沈黙する」
 というのが、日本の言論空間の真実なのです。
 ならば、国民が知り、国民が話し、国民が共有するしかありません。一人一人、できることをやって下さい。
 

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