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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

歴史に残る村山談話に比べて、敵基地先制攻撃能力を促す安倍談話はまず日本語としてダメなポエムの典型。内容的には侵略行為を示唆していて超危険。安倍首相の「真価」をいかんなく発揮した。

2020年09月13日 | #安倍晋三が諸悪の根源

安倍首相追放の次は自民党政権を打倒!

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 安倍首相が任期終了直前の2020年9月11日に発表した、ミサイル防衛に関する談話。

 自分の判断能力に自信がないから辞任するといいながら、憲法9条違反の先制攻撃論に踏み出しかねないとして、私はこの「最後っ屁」をかなり警戒して何度も批判記事を前もって書きました。

 ところが、この安倍首相の談話はほとんど影響力なし。

 なにしろ格調が低いというレベルにいっていなくて、これは最後の談話だということで安倍首相本人が書いたのかな、と思うほど、日本語として酷いです。

 以下、一国の総理大臣の談話としては寒すぎる部分に下線を入れながら、全文をご紹介します。

「政権投げ出しの常習犯」安倍総理の最後っ屁。敵基地攻撃能力保有の首相談話を発表し、離島防衛のためと称して導入するF35戦闘機用の長距離ミサイルを転用して、先制攻撃=侵略戦争を可能に。

 

 

 私が内閣総理大臣の任に就いて7年8カ月、わが国の安全保障政策に大きな進展があった。平和安全法制を成立させ、日米同盟はより強固なものとなった。

 わが国自身の防衛力向上と日米同盟の強化、さらには「自由で開かれたインド太平洋」の考え方に基づき諸外国との協力関係を構築することにより、わが国周辺の環境をより平和なものとすべく努力してきた。

 わが国を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している。特に北朝鮮はわが国を射程に収める弾道ミサイルを数百発保有している。核兵器の小型化・弾頭化も実現しており、これらを弾道ミサイルに搭載してわが国を攻撃する能力を既に保有しているとみられている。

 また、昨年発射された新型の短距離弾道ミサイルは、ミサイル防衛網を突破することを企図していると指摘されており、このような高度化された技術がより射程の長いミサイルに応用されることも懸念されている。

 このような厳しい状況を踏まえ、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために、何をなすべきか。やるべきことをしっかりやっていく必要がある。

(小泉進次郎波のポエムですな)

当たり前のことを意味ありげに言う進次郎流。

 

 

 まず、イージス・アショアの配備プロセスの停止については、その経緯を確認し、既に公表したところだ。その上で、その代替として取り得る方策については、検討を進めているところであり、弾道ミサイル等の脅威から、わが国を防衛しうる迎撃能力を確保していくこととしている。

(こととしている、って自分がしたことに対する表現としておかしい)

 しかしながら、迎撃能力を向上させるだけで本当に国民の命と平和な暮らしを守り抜くことができるのか。そういった問題意識の下、抑止力を強化するため、ミサイル阻止に関する安全保障政策の新たな方針を検討してきた。

 もとより、この検討は、憲法の範囲内において、国際法を順守しつつ、行われているものであり、専守防衛の考え方についてはいささかの変更もない。

 また、日米の基本的な役割分担を変えることもない。助け合うことのできる同盟はその絆を強くする

(こうしてみると、進次郎は安倍首相を真似たんでしょうな。安倍晋三こそ元祖詩人)

 

 

 これによって、抑止力を高め、わが国への弾道ミサイル等による攻撃の可能性を一層低下させていくことが必要ではないだろうか。

(これは日本語としてよりも、内容的に敵基地を先制攻撃することを意味しているので、今後菅政権の動向を注視しなければならない)

 これらについて、与党ともしっかり協議させていただきながら、今年末までにあるべき方策を示し、わが国を取り巻く厳しい安全保障環境に対応していくこととする。

(いや、あなたは辞任するんでしょうが。対応していくこととするって、頭がお病気で朦朧として、次期政権も自分の政権だと思っちゃってるんですか)

 わが国政府の最も重大な責務は、わが国の平和と安全を維持し、その存立を全うするとともに、国民の生命・身体・財産、そして領土・領海・領空を守り抜くことだ。

(国を守ることと国民を守ることが並列になっていて、しかも国が前に来ているのが致命的である。もちろん、国民主権国家では、国民を守るために領土を守るのだ)

 これはわが国が独立国家として第一義的に果たすべき責任であり、わが国の防衛力はこれを最終的に担保するものであり、平和国家であるわが国の揺るぎない意思と能力を明確に示すものだ。そして、わが国の繁栄の不可欠の前提である、わが国の平和と安全が維持されるよう、今後とも政府として取り組んでいかなければならない。

(この最後の締めの部分のたどたどしさが痛々しいくらいに安倍首相の能力の低さを表している。こんな人と8年近くも付き合ってきたかと思うと、日本の青少年たちの教育に痛恨の悪影響を与えてしまったと慨嘆するしかない)

【了】

 

 

 この談話が発表した当日に少し話題になっただけで、その後、一切誰も触れもしないし、影響も持ち得ていないのがなぜかわかりますよね。

 安倍首相は内閣支持率が下げ止まって解散総選挙もできないため、立ち枯れを防ぐべく病気を口実に辞任したわけですが、何も見るべき成果を上げられなかったためにこの談話もレガシーの足しにしようとしたのでしょう(笑)。

 しかし見事にまた失敗です。

すぐに忘れられていくだろう。というか発表したことを知っている国民が今の時点で少数派。

 

 

 末尾にご紹介する、第二次大戦から50年目に発表された村山談話は、自社さ連立政権という政治的基盤の脆弱な中でも社会党出身の村山元首相が渾身の力を込めて発表したもので、左派はもちろん、むしろ右派から無視できない日本の外交姿勢のスタンダードとなるものでした。

「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。」

として、植民地支配と侵略を日本はしたとはっきり言いきり、「痛切な反省」と「心からのお詫び」を述べる。

 この姿勢はのちの小泉政権も安倍政権も踏襲せざるを得なくなりました。

 

 

 村山氏自身がそんなに頭の切れる政治家ではなかったと思われます。

 しかし、村山富市氏には安倍首相にはないものがあった。

 それは国民を大事にするという信念です。だから第二次安倍政権のわずか5分の1、一年半=561日しかなかったのに記憶に残っている。

 そもそも官僚を把握しきれていなかったにもかかわらず、村山政権による阪神大震災に対する対処も、政権基盤が盤石だった安倍首相の新型コロナに対する対処に比べて格段に優れたものでした。

 安倍さんは最後の最後まで本当に無能だったなあとつくづく思い知らされた、最後の安倍談話ではありました。

最悪だった安倍首相の戦後70年談話。憲法黙殺。植民地支配・侵略したとも詫びるとも言わず、他人事。

まさに政権担当期間と同じで長いだけ。

安倍首相も実は戦後70年に談話を発表したのですが、誰も内容を覚えていないどころか、たった5年前のことなのに、安倍首相が談話を発表したこと自体、もう国民のほとんどが忘れてしまっています。

安倍首相は後世では、アベノマスク、アベノミクス、アベノリスク、そんなこともあったなあと言われるだけの総理になるんでしょうね。

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 安倍晋三首相は11日、ミサイル防衛に関する新たな安全保障政策の談話を発表した。敵国のミサイル攻撃を防ぐため「迎撃能力」を上回る対策を検討し、与党と協議して年内に結論をまとめると明記した。専守防衛の安保政策を転換し、ミサイルが発射される前に相手国の基地をたたく「敵基地攻撃能力」の保有検討を、事実上促す内容だ。首相は既に米国にもこうした考えを伝えている。退陣する首相が次期政権の安保政策を縛りかねない懸念がある。
 首相は談話で、北朝鮮の新型ミサイル開発などで、安保環境が厳しさを増していると指摘。敵基地攻撃能力との表現は使わなかったが「迎撃能力を向上させるだけで国民の命を守り抜くことができるのか」と従来の防衛政策に疑問を投げかけた。「ミサイル攻撃の可能性を低下させることが必要ではないか」と強調し「年末までに、あるべき方策」を示すとした。
 新方針に関する協議は、憲法の範囲内で行い、専守防衛の考え方や日米の基本的役割にも変更はないとも強調した。政府は従来、敵基地攻撃能力について、憲法上は保有を認められるが、専守防衛の観点から政策判断として持たないとの立場を維持してきた。
 談話は閣議決定を経ず、政府公式見解ではない首相個人の認識を示す形式を採ったが、政治的な影響力はある。首相によると、この日を含めて国家安全保障会議(NSC)で5回議論した。自民党内には「辞めていく首相が方針を決めるのはおかしい」(防衛相経験者)などの異論がある。
 首相は談話発表後、官邸で記者団に「(次の内閣を)縛ることにはならない」と強調したが「しっかり議論してほしい。国民の生命と財産を守る議論をしていくのは当然で、最大の責任だ」と話した。
 安保戦略を巡っては、首相が6月18日の記者会見で、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備撤回に伴い、敵基地攻撃能力の保有を含む新たな戦略を検討する意向を表明。これを受け自民党は8月、「相手領域内でミサイルを阻止する能力」の保有を検討するよう政府に提言し、首相は「しっかりと新しい方向性を打ち出す」と前向きな姿勢を示していた。(上野実輝彦)

◆「事実上の職務執行内閣、憲法の規定から外れる」西川伸一・明大教授


 安倍晋三首相は11日の談話で、年内に新たなミサイル防衛政策をまとめると明記した。これについて、明治大の西川伸一教授(政治学)は、総辞職後の内閣の職務を定めた憲法の規定に反する恐れがあると指摘した。(聞き手・上野実輝彦)
西川伸一教授

西川伸一教授

 |辞める首相が重要政策について談話発表することは適正なのか。
 「憲法七一条では、総辞職後の『職務執行内閣』は新首相任命まで職務を行うと定めているが、その職務は行政の継続に必要な事務処理にとどまり、新たな政策に取り組むべきでないというのが通説だ」
 「安倍首相は既に辞意を表明しており、実質的には職務執行内閣だ。にもかかわらず、従来の安全保障政策を転換させかねない方針策定を、期限を切って次期政権に求めるのは、憲法の規定から外れている」
 |首相の狙いは。
 「6月の記者会見で、敵基地攻撃能力保有を含む新たな戦略を検討する意向を表明しており、それにけじめをつけるためでは。政権の遺産にしたい思いもあるかもしれない」
 |次期首相はどう対応すべきか。
 「安倍首相が定めた期間にこだわらず、敵基地攻撃能力保有に慎重な公明党との協議や国会での論議を含め、国民的な議論を十分に行った上で検討すべきだ」

 憲法71条 前2条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行ふ。
 ※「前2条」の69、70条は、内閣が総辞職しなければならないケースを規定。

◆菅氏「与党の議論見据え」、石破、岸田氏は慎重姿勢

 敵基地攻撃能力の保有に関しては、自民党総裁選でも3候補が言及した。告示された8日の共同記者会見で、石破茂元幹事長と岸田文雄政調会長は慎重な議論の必要性を強調し、菅義偉すがよしひで官房長官は安倍晋三首相の方針を踏まえ、自民、公明両党の議論を見守る姿勢を示している。
 石破氏は「日米安保との関係がどうなるのかを詰めないままに『敵基地論』が独り歩きすることは極めて危険だ」と指摘。岸田氏は「議論を行うこと自体は意味がある」としたものの「本当に実行可能なのか。法律的にも技術的にも詰めなければならない点がたくさんある」と課題を挙げた。
 菅氏は「専守防衛の範囲の中で今、与党でいろいろ議論している。最終的には与党の議論を見据えながら対応していきたい」と話すにとどめた。(中根政人)
 
 
 
 
村山内閣総理大臣談話


平成7年8月15日
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 先の大戦が終わりを告げてから、50年の歳月が流れました。今、あらためて、あの戦争によって犠牲となられた内外の多くの人々に思いを馳せるとき、万感胸に迫るものがあります。
 敗戦後、日本は、あの焼け野原から、幾多の困難を乗りこえて、今日の平和と繁栄を築いてまいりました。このことは私たちの誇りであり、そのために注がれた国民の皆様1人1人の英知とたゆみない努力に、私は心から敬意の念を表わすものであります。ここに至るまで、米国をはじめ、世界の国々から寄せられた支援と協力に対し、あらためて深甚な謝意を表明いたします。また、アジア太平洋近隣諸国、米国、さらには欧州諸国との間に今日のような友好関係を築き上げるに至ったことを、心から喜びたいと思います。
 平和で豊かな日本となった今日、私たちはややもすればこの平和の尊さ、有難さを忘れがちになります。私たちは過去のあやまちを2度と繰り返すことのないよう、戦争の悲惨さを若い世代に語り伝えていかなければなりません。とくに近隣諸国の人々と手を携えて、アジア太平洋地域ひいては世界の平和を確かなものとしていくためには、なによりも、これらの諸国との間に深い理解と信頼にもとづいた関係を培っていくことが不可欠と考えます。政府は、この考えにもとづき、特に近現代における日本と近隣アジア諸国との関係にかかわる歴史研究を支援し、各国との交流の飛躍的な拡大をはかるために、この2つを柱とした平和友好交流事業を展開しております。また、現在取り組んでいる戦後処理問題についても、わが国とこれらの国々との信頼関係を一層強化するため、私は、ひき続き誠実に対応してまいります。
 いま、戦後50周年の節目に当たり、われわれが銘記すべきことは、来し方を訪ねて歴史の教訓に学び、未来を望んで、人類社会の平和と繁栄への道を誤らないことであります。
 わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。また、この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます。
 敗戦の日から50周年を迎えた今日、わが国は、深い反省に立ち、独善的なナショナリズムを排し、責任ある国際社会の一員として国際協調を促進し、それを通じて、平和の理念と民主主義とを押し広めていかなければなりません。同時に、わが国は、唯一の被爆国としての体験を踏まえて、核兵器の究極の廃絶を目指し、核不拡散体制の強化など、国際的な軍縮を積極的に推進していくことが肝要であります。これこそ、過去に対するつぐないとなり、犠牲となられた方々の御霊を鎮めるゆえんとなると、私は信じております。
 「杖るは信に如くは莫し」と申します。この記念すべき時に当たり、信義を施政の根幹とすることを内外に表明し、私の誓いの言葉といたします。
 
 
 

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2 コメント

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遺言めいた戯言に混乱させられる (肱雲)
2020-09-13 20:32:25
死に際に色々と遺言めいた
メッセージ残されたら
後々混乱の元となる
「老兵は去り行くのみ」で
トットと辞めて貰いたい
[トップ画像から 清々しい風が・・・(注! 菅々しいに非ず)] (バードストライク)
2020-09-13 23:59:47

ここんとこ ずーっとずーっと、ゲロの出そうなトップ画像が続いていたもん。
安倍、菅、橋下、吉村・・・オエェェェ
ようやく直視できる人が(笑)

村山さんが首相をやっていたころ、政治に興味なかったのでよく覚えていないけれど、“マトモな人” でありました。
いや、安倍だの菅だのに比べれば、他の自民党の総裁だって、あの当時の麻生ですら まだマシだったのでは(森喜朗除く)。
それにあの頃は、今と違ってマズゴミも政権批判をしていた。


[㊗️ 安倍晋三退場記念 思い出場面集]

★「ウラジミール、僕と君は同じ未来を見ている。
ともに手を取り合い、駆けて駆け、駆け抜けよう」
と、共同記者会見でプーチンに呼びかける晋三。
プーチン、目を逸らし笑いを噛みしめる。
翌日、テレビでロシアの番組がインタビュー。
「日本との国境線は変わるのか?」
プーチン、一言。
「スターリンが決めた」
北方領土と3000億円は、ウラジミールに献上・・・

★ 横田から日本に入国したトランプとグリーンをまわる晋三。
途中、足を滑らせ一回転、坂を転げ落ちる。
そんな晋三に目もくれず、松山英樹と談笑しながらずんずん歩いていくトランプなのであった・・・

★ メルケル首相と共同記者会見した時。
記者の質問に「原稿を読」んで回答する晋三。
しかも糸を使って行を誤たぬようにしている。
魂消たように横目で睨むアンゲラ姐さんなのであった。
(そういえば親愛の情を示すつもりで メルケルに「アンゲラ」と呼びかけていたな、バカめ)

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