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「PB黒字化目標は民間赤字化目標 でしょ?!(前半)」三橋貴明 AJER2020.2.9

    

 

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「菅義偉」はいかに造り出されたのか? 構造改革首相、誕生秘話 [三橋TV第356回] 三橋貴明・浜崎洋介・高家望愛

https://youtu.be/0d40Fi-mXvU


 改めて、財政について語る際に知っておかなければならない基本知識。

1.貨幣とは貸し出し(=借り入れ)の際にゼロから創出される
2.日本政府の財政赤字が増えると、反対側で民間(あるいは「日本国民」)の黒字が増える
3.日本政府は日本円建て国債を日本銀行に買い取らせることで、返済・利払い負担が消滅する
4.ただし、日本国債を買い取る際に日銀が発行する貨幣は日銀当座預金であり、民間が使うことはできない
.インフレ率は、財やサービスの購入が増えなければ上昇しない
6.日銀が買い取っている国債は、財でもサービスでもない
7.市中銀行は日銀当座預金を保有するが、それを民間に貸し出すといったことはできない(我々が日銀に口座を持っていないため)
8.政府の貨幣発行(財政赤字)の限度は、インフレ率である
9.供給能力が総需要を上回る(=財やサービスの購入が足りない)日本は、インフレ率がマイナスである

 上記は全て「事実」であり、抽象性は全くありませんよね。さらに、全ての指標について、
「データで見せろ」
 と言われれば、見せることができます。


 無論、統計の正確性(どこまで正確か)の問題は残りますが、少なくとも目隠しして交差点を渡るよりはマシでしょう。視力は多少悪いかも知れませんが、目は見えているのです。


 リーマンショックや東日本大震災期の倍以上にプライマリーバランス(基礎的財政収支、以下PB)の赤字を拡大したにも関わらず、国債金利はゼロ。インフレ率は、マイナス。


 上記9つの基本知識を理解していれば、当たり前すぎる結果ですが、日本政府は、
「自分たちの緊縮財政は間違っていた」
 と、事実を認めることができない。


 となると、ひたすら抽象論で国民を煽り、あるいは出鱈目をまき散らし、ごまかすしかない。
 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】


現在、特別コンテンツ 【信じがたい歴史的真実!フランス革命とMMT(現代貨幣理論)】の一部をYoutubeで公開中!

https://youtu.be/j-lLu2feXfU

 

国債・円の信認消失など懸念=財政拡大の悪影響で麻生財務相
 麻生太郎財務相は24日午後の衆院財務金融委員会で、国債発行が巨額となっている現状について、財政運営への信認が失われて国債・円の信認も消失し、インフレを含めて国民生活に多大な影響が及ぶことを懸念していると述べた。
 日吉雄太委員(立憲民主)の質問に対する答弁。
 麻生財務相は「日銀による量的緩和でこれだけ(マネーの)バラマキを行っていながら、2%の物価目標が実現していないのは事実」としたうえで、その要因について、低成長、デフレを経験して企業や家計の消費行動が変わりにくいこと、企業の賃上げや価格設定などを挙げた。
 基礎的財政収支の黒字化を目指すことが(歳出削減を通じて)かえってデフレを助長しているのではないかとの見方については「財政の持続化のために政府の借り入れ超過を解消すると同時に、投資や消費につなげる好循環を実現する中で、家計や企業の貯蓄過多が減少することが必要だ」との認識を示した。(後略)』

 「国債・円の信任」って、何なんだ? 具体的に「データ」で語るべきでしょう。
 国民生活に多大な影響が及ぶインフレ率って、何パーセント?
 

 そもそも、インフレ率が低迷(というかマイナス化)している理由は、政府の貨幣発行が足りないためです。デフレギャップ(総需要の不足)を埋めることができるのは、政府しかないのですから。企業や家計に責任を押し付けるはやめろよ。


 というか日吉議員が答えを言っていますね。
基礎的財政収支の黒字化を目指すことが(歳出削減を通じて)かえってデフレを助長しているのではないか
 当たり前です。PB黒字化目標のために、増税と政府支出削減を繰り返している以上、デフレ(総需要不足)が助長されるに決まっています。


 麻生財務大臣は、
「政府の借り入れ超過を解消すると同時に、投資や消費につなげる好循環を実現する」
 と、魔法のようなことを言っていますが、デフレギャップを抱え続ける国が、政府の借り入れ(貨幣発行)を減らして、好循環の経済が実現するはずがないでしょう・・・。


 もはや「妄想」としか表現のしようがありません。


 財務大臣が妄想を語る国。このままでは、日本国民は緊縮財政あるいは緊縮派の政治家によって殺され続けます。
 生き延びたければ、政治的な声を上げなければなりません。
 とりあえず、麻生財務大臣は人間としての誇りが少しでも残っているならば、妄想を語るのはやめろ!
 

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