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「財政破綻論の断末魔」(前半)三橋貴明 AJER2020.11.9
    

 

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世界的にコロナ禍が収束していない状況で労奴の受入緩和をするのか! [三橋TV第468回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/_TZkv7bjDMw

 

 

 

 昨日のエントリーで、元・内閣官房である浜田宏一教授の、
「自国通貨を発行している政府は破産しない。政府は必要に応じて貨幣発行すれば、債務超過は解消できる」
 について、「本当に言ったのかいな?」と疑問視しましたが、本当に言ったようです。
 

 というか、いつの間にか浜田"師匠"、MMTに"改宗"していたんだ。

MMTに改宗した浜田宏一氏が語る、財務省は頭の中を変えるべき
──先日、財務省の矢野康治事務次官が「文芸春秋」に、衆院選や自民党総裁選における政策論争を「ばらまき合戦」だとする寄稿をしました。矢野さんの「ばらまき合戦」という主張に対して、浜田先生はどのような印象をお持ちになりましたか。
浜田宏一氏(以下、浜田):私は内閣府経済社会総合研究所長(ESRI)や内閣官房参与などを務めた時、政治と自分の専門知識にギャップを感じて、悩んだこともありました。そういう意味では、矢野次官の気持ちはよく分かります。
 ただ、矢野さんの論文にはいくつか間違いがあります。日本は「大借金国」ではありませんし、日本政府は自国通貨を発行しているので破産することはありません。
 もちろん、インフレになれば人々の所得配分への影響は大きい。特に、金融資産を多く持つお金持ちには、インフレによるマイナスの影響が大きい。庶民も生活必需品の物価が上がれば、生活はより厳しいものになるでしょう。
 ただ、財政均衡という考え方は、今や学説的にも古くなりつつあります。国債を発行するとそれが将来世代の借金になるというのは、政府と民間で資金をどう配分するのかという、言わば国内の内輪の仕組みの話に過ぎません。
 日本国民全体が豊かになるためには、教育を受けた労働者を将来的にきちんと確保すること、そして、そういう人たちがどうすれば効率よく生産することができるのか、それを考えることが重要です。(後略)』

 後略部では、話が変な方向に進むのですが、とりあえず、
「日本政府は自国通貨を発行しているので破産することはありません」
 が広まれば、それで良いというか、「決定的に良い」と考えています
 

 もちろん、昨日のエントリーで解説した「銀行預金の創出」「日銀の貨幣発行」「国債発行と政府支出」のスキームにつき、バランスシートで理解してもらうのが理想的なのでしょうが、世の中はそう簡単には変わりません。

 

【歴史に魅せられて、myが聞いてみた〜皇統論編〜(前篇)】

現在、三橋貴明とmyによる特別コンテンツ「歴史に魅せられて、myが聞いてみる 皇統論編 (前編)」がご視聴頂けます。

https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

 ちなみに、浜田教授が言っている、
「国債を発行するとそれが将来世代の借金になるというのは、政府と民間で資金をどう配分するのかという、言わば国内の内輪の仕組みの話」
 は、ポイントです。


 理由は、国債発行と政府支出は「国民の資産(普通は銀行預金)」創出になるためです。昨年の定額給付金で、証明されましたよね。
 逆に、政府の徴税は、国民の貨幣を徴発し、国債と相殺することで「ジュッ」と消してしまう。


 国債発行&政府支出(貨幣供給)と、徴税(貨幣回収)は、国民経済における貨幣の量の調整ツールに過ぎません。
 

 潜在的な需要が供給能力を上回り、インフレ率が適正な水準を超えているならば、貨幣の供給を絞り、回収を増やす。
 逆に、総需要が供給能力を下回るデフレ状態ならば、貨幣の供給を増やし、回収を減らす。


 本当にただ、これだけの話なのです。
 

 かつての浜田教授が属していた、いわゆるリフレ派が間違えていたのは、
「日銀当座預金の発行=国民経済への貨幣供給」
 と、勘違いしていた(あるいは勘違いさせた)点です。もちろん、岩田規久男教授らは上記について理解していたため、
「インフレ目標を設置し、日銀が量的緩和の継続をコミットすれば、期待インフレ率が上がり、実質金利が下がり、民間の借り入れが増え、投資や消費という需要が増えることで、デフレ脱却する」
 と、まさに「風が吹けば桶屋が儲かる」理論で説明する必要があった。


 別に、岩田教授は「日銀が貨幣(日銀当座預金)を発行すれば、デフレ脱却する」とは言っていないのです。


 とはいえ、現実の日本は日銀が当座預金を拡大しつつ、政府が「国民経済への貨幣供給」を減らし、回収(消費税)を増やしたわけです。デフレ脱却できるはずがありません。


 結局のところ、政府の「貨幣供給の拡大と回収の縮小」によってしか、我が国はデフレ脱却できない。すなわち、財政支出と減税です。
 

 とはいえ、財政拡大や減税は「日本は財政破綻する~」という国民の間違った思い込みの「壁」が妨害する。


 この「壁」を、矢野康治が寄稿した出鱈目な矢野論文を切っ掛けとした議論や政治的動きにより突破できるとなれば、これほど皮肉な話はないわけです。 

 

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