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「物流24年問題の実態と解決策(前半)」三橋貴明 AJER2024.3.5
 

  

令和の政策ピボット呼びかけ人に「独身研究家 荒川和久先生」が加わって頂けました。

 

上場企業が過去最高益!その裏事情とは?〜配当金が20年で7倍になったカラクリ[三橋TV第831回] 三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/OiTgkkKnjPo

 

 東日本大震災から、今日で13年。犠牲者の皆様のご冥福を改めてお祈り申し上げます。


 震災復興の「財源」として復興増税が強行され、改めて日本の緊縮財政の根の深さを思い知らされたわけですが、まさかその後、十年以上も緊縮が続くとは想像していませんでした。
 

 日本で緊縮財政が続けられている理由は、もちろんプライマリーバランス(基礎的財政収支、以下PB)黒字化目標が撤回されないためです。
 

 自民党の財政政策検討本部は、3月7日に会合が開かれました。ゲスト講師は高橋洋一氏でしたが、次回は会田卓司氏、次々回が永濱利廣氏。会田氏は「ネットの資金需要」、永濱氏は「政府の「純」利払い費対GDP比率」を中心にお話されると思います。
 

 このタイミングで、PB目標を破棄し、「別の財政指標」を導入できるか否かが、今後の日本の行く末を大きく左右することになるでしょう。
 

 特に、PBを破棄し、アメリカ式に「政府の「純」利払い費対GDP比率」に財政指標を「交換」できれば、効果はでかい。

新たな財政指標導入を 自民の積極財政派が会合
 自民党の財政政策検討本部(本部長・西田昌司参院議員)は7日、党本部で会合を開き、国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)に代わる財政指標の導入を目指す方針を確認した。政府が6月に策定する経済財政運営の基本指針「骨太の方針」に反映させるため、提言をまとめる。』
 

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皇統論第六十一回「祇園精舎の鐘の声」、歴史時事第六十一回「三帝会戦」が配信になりました。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
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 現在の日本は、財政について一応、PB黒字化だけではなく、「合わせて政府債務対GDP比率も見る」とされています。安倍政権期に「政府債務対GDP比率を見る」となったときは「おお?」と思ったものですが、結局、PB黒字化目標が維持されたため、何の意味もありませんでした。


 新たな財政指標を導入したとしても、PBを残しては無意味なのです。
 

 昨日のエントリーで解説した通り、「財政破綻」と「PB」には直接的な関係は何もありません。日本よりもPBが改善していたアルゼンチン、ギリシャ、レバノンは財政破綻した。


 理由はただ一つ。三カ国の国債が外貨建て、もしくは共通通貨建てだったためです。


 それでは、政府債務対GDP比率の方はどうでしょうか?

【日本・アルゼンチン・ギリシャ・レバノンの政府債務対GDP比率(%)】


http://mtdata.jp/data_88.html#seifusaimu

 御覧の通り、アルゼンチン、ギリシャ、レバノンの政府債務対GDP比率は、ほぼ一貫して日本より低い。


 アルゼンチンが2001年に破綻したときは、48%。ギリシャが2012年に破綻したときは、162%。レバノンが2020年に破綻したときは、150%。


 それでも、破綻した。


 なぜだっ!
 

 なぜ、政府債務対GDP比率が日本よりんも低いアルゼンチン、ギリシャ、レバノンが財政破綻したにも関わらず、比率が三カ国よりも高い日本が財政破綻しないのだっ!

 

 理由は簡単。
 アルゼンチンやレバノンの国債はドル建て、ギリシャの国債は共通通貨ユーロ建てだったためです。


 もういいよね。


 PBにせよ、政府債務対GDP比率にせよ、財政破綻とは直接的に関係がない。財政破綻にとって重要なのは、
「政府の債務(主に国債)が自国通貨建てなのか、否か」
 のみなのです。


 いい加減に、この「事実」だけでも理解して下さいよ、緊縮財政派の政治家の皆さん。

 

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