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「日銀が3月に金融政策を変更した理由(前半)」三橋貴明 AJER2024.4.2

  

令和の政策ピボット呼びかけ人に「独身研究家 荒川和久先生」が加わって頂けました。

 

森永卓郎氏が暴露!「日航機123便墜落事故」と「対米従属」に隠された恐ろしい関係[三橋TV第843回] 三橋貴明・saya


https://youtu.be/J0tp0u7wUEk

 


 自民党のパーティ券裏金問題処分で、凄まじい怨嗟の渦が巻き起こっているようですが、これ、今後も一つの政党として活動できるのでしょうか。この状況で、岸田総裁のまま総選挙に打ってでることは、常識的には無理でしょう。


 が、やはり、個人的に恐れるシナリオは、
「自民党分裂」
 的な大量非公認と「刺客」選挙戦術ですね。恨み、憎しみ、罵倒が巻き起こる「自民党内政争」を思いっきりクローズアップし、報道を独占すれば、野党は太刀打ちできないと思います。


 岸田内閣(自民党政権、ではなく)の存続は、上記のシナリオ以外に、やはり無いと思います。


 ところで、わたくしは同時に、このまま「政治の力」が弱い状況で、骨太の方針で「より厳しい緊縮目標」が設定されることを恐れています。

財政制度等審議会 国債利払い費など財政運営上の課題 意見交換
 日銀がマイナス金利政策を解除し、「金利のある世界」の到来も想定される中、財務大臣の諮問機関は4日の会合で、将来的に金利が上昇した場合の国債の利払い費の増加など、財政運営上の課題について意見を交わしました。
 財政制度等審議会は4日の会合で、日銀がマイナス金利政策を解除したことも踏まえて財政運営の将来的な課題などについて意見を交わしました。
 財務省は、市場動向などを踏まえると今後、長期金利は上昇していくという見通しを、ことし2月に示していますが、今回は予期せぬ経済状況の変化によって来年度以降の金利が見通しより1%高く推移した場合の利払い費への影響を試算しました。(後略)』

 

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皇統論第六十二回「壇ノ浦に滅ぶ」、歴史時事第六十二回「大陸封鎖令とロシア遠征」が配信になりました。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

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 ちなみに、日本銀行は別に金融緩和を「転換」したわけではなく、金融緩和のペースを緩めただけです。


 マイナス金利政策が解除され、YCCの枠組みは終わったものの、今後も長期国債を「これまでのペースで」買い取っていくことには変わりません。


 とはいえ、財務省にとっては「そんなこと」はどうでもよく、
「金利のある世界」
 という印象付けこそが重要だったのでしょう。


「今後は金利が上がっていく」
 と、印象付けることで、PBよりもさらに厳しい「財政収支」の黒字化議論に持ち込める。

【日本の普通国債発行残高・金利・利払費の推移】


http://mtdata.jp/data_89.html#ribaraihi

 財務省にとって厄介なことに、日本政府の利払い費は二十年以上、7兆円から8兆円程度で超安定している。


 理由はもちろん、デフレ継続で金利が上がらず、そこに日本銀行の金融緩和が加わったためです。


 さらに厄介なことに、実はネット(純)で見た政府の利払い費は、3兆円から4兆円程度に過ぎない。何しろ、現時点で日本国債の54%は日本銀行が持ってしまっている。

【2024年末時点 日本国債保有者別内訳(兆円)】


http://mtdata.jp/data_89.html#JGB24

 この状況で利払いを含めた「財政収支黒字化」を緊縮目標とするためには、今後「金利が上がっていく」という空気を醸成する必要があった。だからこそ、「3月」に、日本銀行に金融政策を変更させなければならなかったのです。


 さて、政治家の皆さん。例により、わたくしはデータやグラフは無償でご提供致します。


 政治力が弱体化している状況ではありますが、財務省の緊縮推進に抗ってください。このタイミングでPBを廃止し、「社会保障支出以外は三年間で1000億円」というキャップを外せないと、今度こそ絶体絶命になりますよ。

 

「あらゆる政治家は財務省の緊縮路線に抗え!」に、ご賛同下さる方は、

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