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「地方自治体も貨幣の発行者になれる」(前半)三橋貴明 AJER2020.9.13
    

 

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「新自由主義の転換」のために岸田総理大臣の政策を点検する [三橋TV第452回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/TPo2JtqgKkY

 

 

 昨夜の地震が、意外に大変なことになっているので驚いています。電車もタクシーも混雑しているため、今日の午前中は混乱が続くのでしょう。
 さて、岸田内閣ですが、鈴木財相が「PB黒字化に取り組む」と発言。早くも(予想通り)暗雲が立ち込めてきました。

2025年度のPB黒字化達成へ「しっかり取り組む」=鈴木財務相
 鈴木俊一財務相は7日、基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の2025年度黒字化目標の達成に向けて「しっかり取り組む」との考えを述べた。ロイターなど報道各社のインタビューで語った。
 歳出改革を進めるなどして「質の高い2022年度予算を編成する」との意欲も示した。今後策定する追加経済対策の規模には言及しなかった。(後略)』

 岸田総理は、
「公的価格(公共サービス従事者の所得)の引き上げ」
「財政単年度主義の是正」
「経済安全保障強化の投資」
 といった、「長期の財政支出」が必要な政策をか掲げています。


 実は、上記の長期の財政支出とPB黒字化を両立させる術はあるのです。すなわち、
「公的価格引き上げで支出が増えたなら、他を削ればいい」
 と、トレードオフをやればいい。
 

 とはいえ、何を削るのでしょう? 社会保障? 公共投資? 防衛費? 科学技術予算? 教育? 地方交付税交付金? 削れる予算など、ないのです。
 

 というわけで、岸田総理の「PB黒字化目標を撤廃せず、公的価格引き上げ等、長期の予算拡大を進める」スタイルは、早晩、袋小路に行き着くことになります。
 

 あくまで予想ですが、
「PB黒字化目標を残し、財政拡大系は諦める」
 方向になるでしょう。


 岸田内閣が発足し、確かに露骨な「竹中的」な新自由主義は排除されるのかも知れませんが、財務省はむしろ攻勢を強めてきています。
 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】

https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

※要望多数につき、評論家・中野剛志先生 【通貨論争史:イギリス編】【通貨論争史:日本編】が再掲となりました。

 

 何と、矢野財務次官までもが、参戦。

「このままでは国家財政は破綻する」矢野康治財務事務次官が“バラマキ政策”を徹底批判
「最近のバラマキ合戦のような政策論を聞いていて、やむにやまれぬ大和魂か、もうじっと黙っているわけにはいかない、ここで言うべきことを言わねば卑怯でさえあると思います。
 数十兆円もの大規模な経済対策が謳われ、一方では、財政収支黒字化の凍結が訴えられ、さらには消費税率の引き下げまでが提案されている。まるで国庫には、無尽蔵にお金があるかのような話ばかりが聞こえてきます」
 そう語るのは財務省事務方トップの矢野康治事務次官(58)。10月末の総選挙に向けて与野党ともにバラマキ合戦のような経済政策をアピールするなか、財源も不確かな財政楽観論を諫めようと、「文藝春秋」11月号に論文を寄稿した。財務事務次官と言えば、霞が関の最高ポストのひとつ。在任中に寄稿するのは異例のことだ。(後略)』

 大和魂と言うのは、あれでですか? 間違った方針に固執して、国民を殺すことなんですか。

【日本の国債発行残高の推移(兆円)】


http://mtdata.jp/data_77.html#kokusai

 矢野は、
「先ほどのタイタニック号の喩えでいえば、衝突するまでの距離はわからないけれど、日本が氷山に向かって突進していることだけは確かなのです。この破滅的な衝突を避けるには、『不都合な真実』もきちんと直視し、先送りすることなく、最も賢明なやり方で対処していかねばなりません。そうしなければ、将来必ず、財政が破綻するか、大きな負担が国民にのしかかってきます」
 と、逃げを打っていますが、すでに20年度の国債発行残高は、91年度の5.3倍になっているんだわ。それで? 何か問題起きた?


 タイタニックでも何でも構いませんが、とりあえず「いつ」氷山に衝突するのか断言しろよ


 「距離は分からない」って何だよ。そんなに適当なのか。


 まあ、適当なのですが、このままで岸田内閣は、新自由主義の転換や格差是正をお題目に「増税路線」に突っ込むことになると思います。


 容赦なく、正しく、批判しましょう。


 特に、野党の皆さん。先日も書きましたが、
「岸田総理の理念は素晴らしいと思いますが、PB黒字化目標を堅持する以上、達成できないですよね。要するに、絵に描いた餅を掲げて総裁選を戦ったんですか? つまり、嘘をついたんですか?
 と、容赦なく追及してくださいませ。
 

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