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「PB黒字化目標は民間赤字化目標 でしょ?!(前半)」三橋貴明 AJER2020.2.9

    

 

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デフレは貨幣現象ではない。いつまでこの議論をしているんだ! [三橋TV第351回] 三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/E0iJrz2W8t4

 さて、プロパガンダとはコミュニケーションの一種です。特定の(あるいは虚偽の)情報を、可能な限り多くのチャネルで、繰り返し発信することで、自らの政治的意図を達成する。これがプロパガンダです。


 財務省は、「国の借金」「国民1人当たり借金」といった虚偽のレトリックを、財政研究会(財務省の記者クラブ)を経由し、全マスコミから繰り返し発信することで、自らの政治目的である緊縮財政を推進してきました。
 

 さらには、評論家、エコノミスト、財界人、政治家に「財政破綻」や「緊縮財政」を主張させ、共犯者にしてしまう。


 一度、財政破綻教の信者になると、なかなか脱会することができなくなります。何しろ、
「今まで、私は嘘を言ってきました。すみません」
 と、公に謝罪することはなかなか難しい。
 

 結果的に、正しい貨幣観に基づき、彼らの認識の過ちを指摘し、批判する我々に対し、彼らは「怒り」「憎悪」をぶつけてくるわけです。

「自分が間違っていることを、指摘するんじゃねえっ!」

 というわけで、いわゆる、センメルヴェイス反射ですね。


 もっとも、どれだけ攻撃されようとも、何しろ「日本国の存亡」にかかっているわけで、こちらとしても続けるしかないのですが。
 

 ところで、プロパガンダの嘘が見抜かれそうになった場合、彼らはいかに対処するでしょうか。簡単です。
「10の真実に、1の嘘を混ぜる」
 のでございますよ。

国の借金1200兆円は誰の借金なのか、それはどのようにして返済されるのか
 国債と借入金、政府短期証券の残高を合計したいわゆる「国の借金」が2020年12月末時点で1212兆4680億円となり、初めて1200兆円を突破した。財務省が10日、発表した。同年8月1日時点の日本人の人口(1億2333万人)を基に単純計算すると、国民1人当たりの借金は約983万円に上る(10日付時事通信)。(中略)
 しかし、主要な国債といえる建設国債と赤字国債、さらにその60年償還ルールで発行される借換債については(残高表のうちの普通国債)、将来の税収が担保として発行されるものとなる。
 このため、我々の借金との見方が正しいのかどうかについては、いずれ国民の税金で賄わなければならないという意味では、国民の借金との見方は間違ってはいない。(後略)』

 昨年7月のエントリー「緊縮財政こそが将来世代へのツケの先送り」に登場し、
「いずれ限界が来るであろう」
「リスクは覆い隠されている」
「完全に無視はできない」
「国債の潜在リスク」
「重くさせる可能性はある」
「思わぬ動き」
 などなど、意味不明な抽象論で財政破綻を煽っていた久保田博幸が、今度は「10の真実に、1の嘘を混ぜる」式のプロパガンダ記事を書いていました。
 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】


現在、特別コンテンツ 【信じがたい歴史的真実!フランス革命とMMT(現代貨幣理論)】の一部を公開中!

https://youtu.be/j-lLu2feXfU

 

 久保田は今回は色々と勉強し、財政破綻的な論調を弱めている(無くしてはいない)のですが、肝心要の部分は、相変わらず決定的な嘘を書いています。
 

 すなわち、
「国債は将来の税収が担保で発行されている」
「国債は国民の税金で賄わなければならない」
 の部分です。

【日本の国債種別発行残高の推移(兆円)】


http://mtdata.jp/data_73.html#syubetu

 上記が、建設国債と赤字国債の発行残高ですが、90年の172兆円から2020年には902兆円と、5.2倍になっています。
 政府の長期債務残高で見ると、1970年の155倍。

【日本政府の長期債務残高とインフレ率・長期金利】


http://mtdata.jp/data_66.html#syubetsu

 自国通貨建ての国債発行残高は、増え続ける。理由は、単に返済する必要がないためです。


 自国通貨建ての国債発行とは、中世欧州で言えば、「国王・領主による金貨発行による支払い」と同じなのです。理由は、
「政府が国債(あるいは金貨)を発行し、財政出動すると、自らの純負債が増え、国民の純資産が増える」
「政府はインフレ率が許す限り、国債(あるいは金貨)を発行し、支出を拡大して構わない」
 と、性質が全く同じ貨幣であるためです。

 

 国王や領主たちが、自ら鋳造した金貨銀貨での支払いについて「税金で返済する」とか、やりましたか? という話。


 ちなみに、中世欧州は「金属主義」でございまして、確かに国王や領主たちは「将来の税収」を担保に貨幣(金貨銀貨)を借りました。とはいえ、それは彼らが「貨幣とは貴金属でなければならない」と勝手に思い込んでいたためで、普通に紙幣で(あるいは数字と発行者(債務者)を明記すれば、瓦礫でも可)貨幣を発行すれば、フェリペ二世のように何度もデフォルトする必要はなかったんだよ、久保田君。


 というか、君、頭の中が四百年前だね。


 ちなみに、中世欧州で最も早く、
あれ? 政府が国債を中央銀行に持ち込み、中央銀行券を発行させて、それで支払えばいいんじゃね?
 という「財政革命」を成し遂げたのが、イングランド王国(後には連合王国)でした。この連合王国相手に、「金貨銀貨」で戦いを挑んだフランスがいかなる結末を迎えたのか。

三橋貴明×佐藤健志 【フランス革命を大いに語る 信じがたい歴史的真実!フランス革命とMMT(現代貨幣理論)】

 の最後の方で、簡単に解説していますので、是非ともご覧くださいませ。
 

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