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「反グローバリズムの日本国民よ連結せよ!」(前半)三橋貴明 AJER2022.7.26
  

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日本は「輸入大国」ではないが・・・「自給力」重視の経済を![三橋TV第578回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/HOfvIhViTfg

 

 

 かなり重要なエントリーです。
 参院選前の6月初頭、自民党の政務調査会で「骨太の方針2022」について「財務省 対 積極財政派自民党議員」との間で激烈な政争が展開されました。


 ポイントは、財務省が骨太の方針2022閣議決定前、ラストのラストで、
「令和5年度予算において、本方針及び骨太方針2021に基づき、経済・財政一体改革を着実に推進する。」
 と、「骨太の方針2021に基づき」という文言を突っ込み、それを緊縮派自民党議員たちが、
「これは残すべきだ」
 と、口を揃えて主張するため、「え? 何で?」という話になり、ついに「骨太の方針2015」に忍ばされた毒液が明らかになったことです。


 骨太の方針2015で、「社会保障費以外の歳出は、三年間で1000億円増にとどめる」という方針が閣議決定され(しかも、安倍総理大臣(当時)すら知らなかった)、それを骨太の方針2021まで、延々と引き継いできた。


 だからこそ、財務省は概算要求時点で、
「とりあえず、裁量的経費は昨年比90%に削ること」
 といった、いわゆる「シーリング(天井)」を内閣に閣議決定させ、諸官庁に通知し、「骨太の方針2015」に刃向かう予算は、そもそも「申請させない」形で権力を振るうことが可能だったのです。


 そのカラクリが、6月の骨太の方針を巡る議論で議員たちに知れ渡ってしまった。というわけで、高市政調会長らが、上記文章の後に、
「ただし、重要な政策の選択肢をせばめることがあってはならない。」
 という文言を突っ込んだ。


 さらに、「重要な政策」とは防衛費はもちろんのこと、岸田内閣の「新しい資本主義」関連、および骨太の方針2022に書かれた政策「全て」という答弁を得ています。


 例えば、骨太の方針2022には、食料安全保障に関する記述があります。

『(4)食料安全保障の強化と農林水産業の持続可能な成長の推進 
 我が国の食料・農林水産業が輸入に大きく依存してきた中で、世界の食料需給等を巡るリスクが顕在化していることを踏まえ、生産資材の安定確保、国産の飼料や小麦、米粉等の生産・需要拡大、食品原材料や木材の国産への転換等を図るとともに、肥料価格急騰への対策の構築等の検討を進める。今後のリスクを検証し、将来にわたる食料の安定供給確保に必要な総合的な対策の構築に着手し、食料自給率の向上を含め食料安全保障の強化を図る。 』

 つまりは、農水省は食料安全保障強化のために、必要な予算を申請して構わないのですよ。前日の鈴木先生の寄稿にあるように、
『(引用)農水予算は2.2兆円でシーリング(天井)が決まっているからそんな金が付けられるわけないだろ』
 と、財務省が主張することは、もはやできないのです。

 

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【経世史論】三橋貴明と「歴史に魅せられて my」がお送りする、経世史論。

http://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

第四十一回「皇統論 平将門の乱-新皇ー」「歴史時事 神がそれを望んでおられる」がリリースになりました。
ぜひ、ご入会下さい。

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「重要政策」歳出膨らむ懸念 概算要求基準、青天井も 誕生60年、問われる実効性
 政府は29日、各省庁が2023年度予算を求める際の概算要求基準を閣議了解する。防衛や脱炭素、物価高対策にとどまらず「重要政策」に位置づければ具体額なく要求できる異例の枠組みで、事実上の青天井となる。年末の予算編成に向けて歳出膨張の抜け道となりかねず、約60年前に誕生した基準の実効性が問われている。
 「重要な政策については要求するだけでなく、しっかり予算として確保させてもらう」「『骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)』に書かれた政策はすべて重要ということを確認したい」。27日の自民党政調全体会議に居並んだ各部会長は、重要政策という言葉を一様に繰り返した。
 概算要求基準では歳出総額の上限を10年続けて設定しない。なかでも政権の重点テーマの防衛、脱炭素、少子化に加え、新型コロナウイルスや物価高の対策については要求に上限をもうけない「事項要求」を認める。
 実は基準案にはこれらを含めた重要政策についても事項要求を認めるとある。重要政策とは6月に決まった骨太の方針や新しい資本主義実行計画に盛り込まれた政策を想定しているようだ。財務省の説明指針には「重要政策については8月末の締め切りをこえて要求が可能」との趣旨が記された。同省幹部は「事実上あらゆる項目で金額を明示せずに要求できる仕組みだ」と解説する。(後略)』

 財務省のことだから、これまでのような「昨年比○○%までしか申請できない」というシーリングが崩壊したとしても、申請は認めて、却下する。あるいは、予算を認めて、増税の道を探る、といったことを平気でやってくるでしょう。


 ともあれ、概算要求基準から「一律○○%」といった、頭のおかしいシーリング(天井)が消えたのは朗報であるのは間違いありません。
 

 諸官庁の官僚の皆様、どうぞ遠慮なく、国民を救うための予算を申請してください。シーリングの時代は、もう終わったのです。

 

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