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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

「大阪市廃止住民投票、反対派勝利報告!」最終回!!当ブログ常連の茶碗さん曰く「やつらの狙いはもっと先にあるのではないでしょうか。」

2020年11月07日 | 野党でもゆ党でもなく第2自民党の悪党維新

安倍首相追放の次は菅政権を打倒!その時は大阪から維新、テレビから橋下氏もいなくなれ。

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 イソジン(飲みすぎ)吉村大阪府知事が、1%の差で負けたほうの意見も聞くべきだとかわけのわからないことを言い出して、大阪市の事務を400以上大阪府に移す、それに伴って財源も2000億円大阪府に移すと言い出しました。

 松井大阪市長は、公明党がかつて提案した総合区を作りたいと。

 それより、コロナ第3波を防ぐために何かせえ!

 というわけで、こんな厚顔無恥な維新と戦ってくださった「茶碗を洗う人」さんと仲間たちの報告集、最終回です。

 本当に大変だったと思います。ありがとうございました!

 

ここから最終レポート!

(その5)

【現地の賛成派の様子】 

 Chroma様から現地の様子をということで。

 まずこの地域は、お年寄りが多い昔ながらの静かで庶民的な町。一歩外へ出ると、いつもそこここにノラネコちゃんがいる、のんびりしたところです。

 

 いろいろ流れてくる情報も含めて、いくつか書かせていただきます。

 賛成(と思われる)人は、ビラを差し出しても、たいがい無視されます。

 すれ違いざまに「賛成」と言ったり、敵意すら感じることもありました。向こうにとって、私らはヨシムラチジをいじめる「敵」ですから、当たり前ですが。

 

 無機質に「イシンですから」。ムキになって「わしはイシンや」というのも。でも意思表示される方は立派だと思います。

 抗議活動自体に嫌悪感をあらわす人。

 「うるさい」のほかに「許可を得ているのか」とよく言われました。友人から流れてきた情報では、「警察に通報する! えっと119番やったっけ?」というボケボケの話もあったそうです。

 「うるさい」と言われるのは、今コロナで在宅テレワーク中の人、赤ちゃんの寝かしつけ、体調が悪い、夜勤明けなど事情がおありだったと思います。ごめんなさい。

 

 若い人のビラの受け取りが不調。

 特にベビーカー、小さい子ども連れのお母さんには、なぜか受け取ってもらえなかったです。老人福祉ともに、医療・教育を含めて子育て支援が一番あおりをくうのに。

 会話ができた女性は、「二重行政のムダ二重行政のムダ」と言うだけで、その実態について説明したくても、頑なに聞く耳を持ってくれませんでした。

 「都構想はどっちかいうと反対。でも若者の将来を考えると賛成かも」「大阪の成長のためには変革が必要」。

 大阪のことを真剣に考えているけれど、騙されてるとしか……。本当に成長しているのなら変革しなくていいし、「成長している」と言うその口で「変革しないと数年後には破綻する」なんてイシン議員は言ってる。

 

 SNSでよく見る「都のほうがカッコいい」「ヨシムラチジが好き、よくやってる」の声も、ほんとにありました。

 自民憎しで、イシンを変革のヒーローと思っている人。一緒に反対している人でも、イシン=スダレ官邸という関係を知らなかった。

 

 真面目な人ほど、公務員たたき、(その文化を育くんできた庶民の歴史を知らず、高尚ぶりやがってとイシンジャーが勝手にひがんでいる)伝統文化たたき、生保たたきなど、イシンの自称「既得権益叩き」に溜飲を下げて絶賛している。

 

 イシンの人は緑パーカーでよく目立つ。たいがい二人一組で一人がのぼりを持ち、一人がマイクでしゃべりながら練り歩くというスタイル。

 ツイッターでは、宣伝中にイシンに大音響をかぶされたとか、イシンの宣伝カーに追いかけられたとか嫌がらせ事象がよく載せられていましたが、自分の周りではそんなことは全然なかったです。

 アルバイトなのか、地元に不案内な様子の人もよく見かけました。

 

【イシンジャーへの嘆き】

 自分でもちょっと調べれば、成長なんて嘘で、商店、中小事業者はどんどん潰れているのがわかる。

 心斎橋も駒川商店街も老舗は消え、ドラッグストアだらけ。

 

 インバウンドに走った黒門市場も、コロナで大打撃。今の若い人は昔のにぎわいを知らないからわからないのだと思います。

 イシンに乗っ取られた今の大阪、インバウンドと公共財産売り飛ばし、文化=ヨシモトの銭ゲバ都市、若い人はそんな大阪しか知らないから。

大阪都構想否決 市民、悩み抜いた1日: 日本経済新聞

 

 若者がカッコいいと礼賛するイシンの変革の実態は、大阪城公園の景観を壊してヨシモトの建物を建てる、公園の木々や並木通りを悪趣味な電飾で台無しにする、新婚世帯家賃補助の廃止、私立高校無償化は制限つきに改悪。

 役所の半分は非正規(パソナ)、チャレンジテストで中学生を苦しめる(ベネッセ)、福祉バスの廃止、市バス(現メトロ)減便、公立保育所廃止、学校減らし、教員締め上げ、入試制度をくるくる変える、病院潰し、中小事業者への補助金切り、文化破壊。

 

 各24区にあった保健所をたった1つにしたくせに、各区役所に「保健センター」なるものを設置して、市民はそれを「保健所」と思い込んでいた。

 数え上げたらきりがない。

 今まであったサービスがいつの間にかなくなっている

 

 ろくなもんじゃありません。

 コロナも検査などの対策や支援策はそっちのけで、市民の苦しみと混乱を利用して都構想。ひどいです。

 防災対策・防災意識の醸成も、全国の自治体で一番後れていると思います。

 

 なぜ、自分の首をじわじわと絞められていることに気づこうともせず、イシンを支持できるのか、理解不能です。

 ともかく、都構想賛成の人には、「理由がない」というのが大方の結論です。

 

 

【反対の声や行動】

 市民団体の努力で「大阪市廃止」というワードを引きずり出し、選管でも使われ、空気が変わる。運動の努力でだんだんと都構想の欺瞞が暴かれて賛成・反対が拮抗してきた。ナツオが来てもだめだった。

 

・「大阪市がなくなるのはいや」。

・「テレビでも新聞でもわからないし、教えてくれる人もいなかった。話を聞いて助かった、ありがとう」。(都構想の中身の説明を熱心に聞いてくれた年配の方)。

・知り合いに手紙を書きまくった。

・保育園や幼稚園にもチラシを置いてもらうよう願い出た。

・「水道代が上がる言うたらしまいや!」。

・「敬老パスがなくなるて、もっと言うてくれ」。

・社協がなくなる。

・福祉関係、地区が分断されると事務の煩雑さが増大して、利用者にも影響する。

・勤め先に、都構想の中身を職員と利用者にも啓発してほしいと申し入れ。

・ごみ収集その他、生活に密着するところがどうなるのか、全然わからない。

・分割によって教員の採用・異動が区内に固定され、教育の質、環境が低下する。

・二重行政と言うが、医療、福祉が何重にも保障されるのは政令市ならでは。

 

 

【終盤に向けて】

 イシンの焦りようが増してきたのがわかりました。

・決定的なのは、やはり財政需要基準額試算218億円の件だったと私も思います。

 マツイ市長は、部下の財政局長に頭を下げさせて、アサヒ新聞がその写真を大々的に報じました。

 これは人間としてあまりにも酷過ぎる。イシンにとって逆効果だったのではないでしょうか。

 私も一般素人ながら、「これでイシンの負けや」と思いました。

 

 

・イシンは「デマにだまされないでください」としか言うことがなくなった。

・山本太郎さんが最後の最後まで大阪に張りついて、大勢の人を集めた。

・ヨシモトのシルクさんが反対の意思を示した。

 

【投票日】

 各団体や個々人が投票所前でスタンディング。

 朝一番、取材陣が来たという。マスゴミの姿勢〈ことが終わってから市民の奮闘を報道するつもり〉は、さきに書きました。

 私は、残っているビラ、チラシを最後のあがきで全部まいていきました。

 

 各党の車が走り回っていました。

 自民党は「私たちは政権党の自民党です」と強調。

 後援会のメンバーは、大阪市廃止阻止の声を大きくするのが最優先と、党のアピールは控えていた。大人度の違いだなと思いました。

 イシンカーが「吉村知事は都構想に賛成です」を連呼。

 知事の立場でそんなこと言っていいのかなと思いましたが、イシンは何でもありですから。

吉村洋文さんのインスタグラム写真 - (吉村洋文Instagram)「#都構想#大阪維新の会」

 

 夕方からは若い女性ら数人と一緒に投票所前に立ちました。人が来ると、「政令市大阪市を存続させましょう、分割されると財源や権限が乏しくなります」と言いましたが、夕方だからか若い人が多く、ガン無視。

 それでもめげずにやりました。

 いよいよ投票締切りが近づくころ、イシンカーが耳をつんざく大音響で、「賛成、賛成お願いします」と絶叫絶叫、大絶叫。

 おそらく議員自身がマイクを持っているのだろう、負けたらどんな目に遭わされるのだろうかとちょっと気の毒に思いました。

金澤ゆい 公式サイト | 3人の友人に声をかけてください。あなたの1票が、未来を創る。【YES!都構想】

 

 私たちのほかに緑パーカーの数人がのぼりを立てていましたが、礼儀正しく紳士的でした。

 時間が来て引き上げるとき、最後だしと思って丁寧に会釈をしました。

 すると向こうも、「そちらもよく頑張られましたね。私たちも頑張りました」と言ってくれました。

 帰宅して、家にはテレビがないからどうせニュースは見られないし、結果は夜中だろうし、何より結果怖すぎるから、寝ようと思っているところへ、他県の友人から「勝ったね、おめでとう!」のメールが。

 ほっとしました。

反対・賛成差1.3ポイント…大阪都構想 投票結果確定 : ニュース : 関西発 : 地域 : ニュース : 読売新聞オンライン

2020/11/02 残念! 大阪都構想 - こんなのできた!<4>

 

 

【個人的に】

 今回の運動はほんとうに個々人が一人の市民として頑張らはったと思います。今までにも書かせていただきましたが、長年運動をされてきた方々も舌を巻くほどの頑張りを見せた方々が自分の周りにもたくさんありました。

 私は若いから? ビラ配りなど足を使うことは何ぼでも平気でしたが、生来の引っ込み思案の自分が人様のお家の前で(家じゃなくて、人がたくさんいる前だったら、絶対にできなかったと思いますが)、マイクを持って偉そうに話したなんて自分でも信じられないです。

 

 当然、考えながらしゃべるなんてとてもできないので、原稿を書いて、それを読むという形でしました。

 原稿を書くときに、どうしたら一番訴えを聞いてもらえるだろうかと、また日を追うごとに情勢も変わるので、原稿も頭を悩ませました。

 また、ビラの手渡しも、ポスティングとは違って人様に働きかけるわけですから、最初はおずおずとしり込み。それでも維新政治に対する怒りに押されて熱が入ってきて、だんだんとなれてきました。

 恥ずかしがっている場合じゃないと、拒否られても平気になりました。

 

 最後のマイクの訴えでは、二重行政という言葉にだまされている人が多かったので、イシンの言う「二重行政の解消」で施設や予算がカットされて弱者が切り捨てられてきたことを、また「都構想」の真の目的はカジノ、政令市を自分から返上するなど世界の笑われものになってしまう。

 最後は、そもそもこの住民投票自体が間違っている、迷っているなら反対に投票してくださいと訴えました。

 

【訴えを終えて】

 子育てのママたちに無関心が多いのが特に残念だったのですが、自分の子育て時代のことを思い出すと、子どもの世話や家事に疲れて日々やりすごすので精いっぱい、社会のことに関心を持つ余裕などないこともよく理解できます。

 また、ぎりぎりの生活で「社会の出来事」どころではない人もたくさんいると思います。

 だからこそ、少しでも余力のある者たちが行動しなければならないと痛感しました。

 

 社会をよくする努力は、将来、自分や自分の大切な人を助けることにつながるから、決して他人ごとではない、少しでも余力のある者はそれをやらねばと思います。勇気を出して一歩を踏み出せればいいなと思います。

 ひとつ気になったのは、「頑張ってや」と声をかけてくださることはすごくありがたい元気の源だったのですが、これは議員の選挙でもなくて、市民一人一人の問題だから、「頑張ってや」じゃなくて、「頑張りましょう」がいいなと思いました。

 

 「若い人が若い人が」と偉そうに言ってましたが、ごめんなさい。結果を分析すると、若い人の反対が多かったと。若者、すごい。

 

 ひとまず安心できる結果が出てやれやれですが、やつらの狙いはもっと先にあるのではないでしょうか。

 竹中ヘイゾウが、東京都知事は政府が任命せよと言ったそうで、さもありなん。

 大阪市の絶大な自治権を奪って大阪府に併合し、大阪府知事を政府が任命するという恐ろしい地方自治潰しのモデルにされかかっていたんじゃないかと穿ってしまいます。

 

 既に教育委員会がそうでしょう。首長が教育長を任命して教育行政を牛耳れるようにした。

 そのせいでどれだけの教員が苦しめられていることか。そしてしわ寄せは子どもたちに。

 このように大阪市は今も問題だらけですけれど、ひとまずは立ちどまることができてよかったです。

 

 エブリワンブログでも、投票日前日に「フェイスブックでも広めます」と言ってくださったこと、ほんとうに心強かったです。

 また、このたび、私のような者に文章を書かせていただけるなんて、身に余る光栄です。ほんま、どないしょう。

 コメンテーターの皆様、温かいお言葉、ありがとうございます。

 改めて宮武先生、ありがとうございました。拙い文でほんまにすんません。

 

拙い文どころか、こんなに迫真力のある現場レポートは、お金を出してもどこでも読めません。

まさかこんなに書いてくださると思っていなくて、こちらこそ、ほんまにどないしょう!!?でした。

ずっと残る当ブログの貴重な財産です。茶碗さん本当にありがとうございました。

文章にあう画像を集めていて公開が遅れ大変申し訳ございません。

しかし、いい話がいっぱいでしたね。

やはり、ネットで空中戦だけしてたらあかんのやなあと、勉強になり、謙虚になりました。

ありがとうございました!!!

これからもぜひ一日一回、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!!!

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3 コメント

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悪だくみを阻止 (ゴメンテイター)
2020-11-07 18:37:39
お疲れさまでした。
維新の悪だくみを阻止してくださった大阪の皆さん、本当にお疲れ様でした。

ところで、維新の宣伝カーの「YES!都構想」ってなんですか?
Y・・・よーわからんけど、
E・・・ええんちゃうか?
S・・・知らんけど。
の略でしょうかね。
この記録超貴重 (Chroma)
2020-11-09 14:28:09
茶碗様

いやーここまでリクエストにお答えいただけるとは思わず、大感謝です。貴重な記録をありがとうございました。

現地に行ってないのであくまで推測ですけど、やっぱ賛成派は「感覚」だけなんじゃないかなと思いましたね。
そっぽ向いてしまうのは、一見意志の力に見えますが実は反射的行動なんだと思います。「アーアー聞こえないー」と同じ。
マスコミ動員の洗脳&調教大成功、と言った感じ。こんな中でよくぞ戦い勝ったものだと改めて感心します。
本レポートは何度も読み直して、皆さんにもぜひ色んな感想&分析を書いていただきたいですね。バードストライクさんの言うとおりで、「その分析は自民党の壊国に対抗するのに、非常に大切だ」とあたしも思いますんで。
あと、他記事のsound_moonさんの文章も現地の声としてためになるなあと思いつつ読ませていただいてます。ありがとうございます。



余談ですが北海道ヤバいです。とうとうコロナ感染者200名越えちまいました。ってか当たり前なんですわ。ただでさえ雪降って寒い時期なのにGotoとかで人動かして、何の対策も取ってないんだから。アホボン知事は慌てて「すすきのを守る戦い」だとかなんとか言ってやがるんですけど遅えっつーの。コイツもキャッチフレーズだけで乗り切る奴なんですよね。いかにも自民。そんなのに乗せられる道民も大概だけども。
とにかく感染は避けないとなぁ…当分市街地には出れんわ…
ありがとうございました! (kei)
2020-11-10 11:31:34
貴重な現場からのレポート、興味深く読ませて頂きました。非常に解りやすく、暖かい心を持った広い視点からの分析でした。しかし、イシンのことだからきっと大人しく引き下がらないと思ったら、案の定仕掛けてきましたね。また戦いが始まるのかと思うとウンザリですし、市民もドン引きでしょうが、多分最後の悪あがきになると思います。
太郎ちゃんも早速竹中平蔵引き摺り下ろし運動に切り替わりましたね。
共に頑張りましょう!

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