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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

小物を揃えて批判をかわす岸田内閣が、予算委も開かずろくな論戦もしないで解散総選挙。予定を早めたのは有権者に「えくぼ」が「あばた」だと気づかせないための作戦だ。

2021年10月05日 | 打倒!菅義偉!

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 さっき書いた

【煮え切らない内閣】広島出身で核兵器廃絶を唱える岸田首相が「国民の声を聞くと言ってるけど、全然聞いてくれない」。偽善者政治家なのが明らかになった核兵器禁止条約への発言。

という記事では、岸田新内閣に「煮え切らない内閣」と書いたのですが、畠山理仁さんの「初耳内閣」には思わず膝を打ちました(笑)。

 

 政治には興味があっても政治家にはさほど興味がない私には、とにかく新閣僚には小物が多くて、老壮青・男女問わず、

「この人誰やねん!?」

状態の人が続出です。

 それにしてもこの人たちが選挙までの大臣だったら悲惨ですな。

 

 

 それにしても、野党が臨時国会の召集を要求してから3カ月近くも待たせたあげくに、11日間しか国会をやらないって、所信表明演説と代表質問しかさせないという岸田首相のやり口は、彼らしく目立たないけどさりげなく酷いです。

 

 

 末尾のリテラの記事が果敢に金まみれのスキャンダルを暴いていますが、甘利幹事長やドリル優子・パンツ何某をそろえた自民党役員人事に比べると、そもそも本人たちが無名戦士ばかりなのでインパクトが弱いことは否めません。

 岸田首相本人が前任者の安倍・菅氏や、総裁選候補者たちより印象が薄い小物感がありありなので、

「小物内閣」

がいいんじゃないでしょうか。

 どうせ、お面を取ったら安倍氏の顔をしている3A内閣なのですから、早く政権交代が起きろという願いを込めて、影が薄い今回の内閣に対しては、我がブログは

「命かげろう内閣」

と命名しておきます(笑)。

知らない人も多いでしょうが、「ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!」からwww

すみません、好きなんですm(__)m

 

 

 実は岸田氏は尻尾をつかませないという意味ではドリル優子氏のお父さん、小渕恵三元首相に似ています。

 めっちゃ人柄がいいように見せかけて、公明党と小沢一郎氏の自由党と結んで政権を安定させた後に、憲法違反の周辺事態法(日米ガイドライン)、通信傍受法(盗聴法)を制定。

 改憲のための憲法調査会設置し、ナショナリズムへの道を開く国旗・国歌法を立法し、住民票コード付加法でマイナンバー制度につながる国民総背番号制の端緒を作りました。

 今の自民党支配につながる自公政権の生みの親ですから、これはしたたか。

 岸田首相が小渕政権のように、笑顔で悪政を行なっているのに市民が気づかない、というようにならないようにしないといけません。

小渕恵三 おぶち・けいぞう(19…:宰相の系譜~明治・大正から現在~写真特集:時事ドットコム

自自連立「小渕さんのあいまいな態度に騙された」 - 佐藤章|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

ILOセアート院内集会の報告 - グループZAZA

憲法9条に自衛隊を書き込むのはこれだけ危険だ。国旗国歌法の教訓を思い出せ。

 

 

小渕氏というといまだに「平成」という元号を発表した官房長官時代の印象が強く、首相としては病気で非業の死を遂げたイメージしかないんじゃないでしょうか。

しかし、実はめっちゃ手ごわい相手でした。

岸田氏も頭の切れるブレーンを多数用意していることが、この間の人事や政策でわかるので、私は本当に怖いです。

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 自民党役員人事と組閣を経て4日に船出した岸田新政権は、党幹部に重量級の人材を配置する一方で、初入閣が13人もいるなど、官邸主導から党主導への転換が見て取れる。先の総裁選での「論功行賞」も明白で、安倍政治の継承を掲げた菅政権以上に安倍晋三元首相、党副総裁となった麻生太郎前副総理の影響力が強まったようにも映る。
 岸田文雄首相は総裁選で、官邸のトップダウン型の政策決定を見直すと主張。「政高党低」とされた状況を変えるため、衆院選を指揮する幹事長に安倍、麻生両氏に近い甘利明氏、政策を取りまとめる政調会長に安倍氏が後押しするタカ派の高市早苗氏を登用した。閣僚には総裁選で支援を受けた派閥の「入閣待機組」や若手らを相次いで起用したことで、重鎮らが居並ぶ党の存在感が一層際立つ。
 党内基盤が盤石と言えない岸田氏にとって、後ろ盾となる安倍氏、麻生氏の意向は無視できない。新自由主義からの脱却や分配重視の政策への転換など、表向きは改革を訴えても実現性を疑われるのは、権力構造の裏側が透けて見えるからだ。衆院選公約の責任者の高市氏は、敵基地攻撃能力の保有を発展させた「敵基地無力化を可能にする法整備」を主張するなど「安倍カラー」が色濃い。
 立憲民主党の枝野幸男代表は4日、岸田新政権について「表紙しか替わっていない」と言い切った。衆院選では、首相交代だけでは変わらない安倍・菅政治の「本質」が問われることになる。(生島章弘)
 
 
 
任命式と認証式を終え、記念写真に納まる岸田文雄首相(前列中央)と閣僚ら=4日午後8時22分、宮殿・北車寄(代表撮影)

任命式と認証式を終え、記念写真に納まる岸田文雄首相(前列中央)と閣僚ら=4日午後8時22分、宮殿・北車寄(代表撮影)

 岸田新内閣が4日、発足した。いまひとつ印象が薄い新首相だが、内閣の方はどんなカラーが出たのか疑問が湧く。一方で気になるのが次の衆院選。19日公示の方針という。そんな中、新内閣の特徴や衆院選の意味はどう読み解くべきか。端的につかめるように、識者の皆さんに岸田内閣と次期衆院選のネーミングをお願いした。(古川雅和、木原育子)

◆「ジャケ買いしたく内閣」

 新内閣の命名でまず登場いただくのは、フリーライターの畠山理仁みちよしさん。組織や政党の支援なしで選挙戦に挑む「独立系候補」から首相会見まで幅広く取材する。その畠山さんは「初耳内閣」と名付けた。
 「新大臣を見たことがない、話も聞いたことがない。有権者が初めて耳にすることばかりになるかもしれない」ためだ。そもそも岸田文雄新首相の印象が薄い上、閣僚20人のうち初入閣は13人と多い。「衆院選までに予算委員会が開かれないなら、彼らの考えを聞くことだって難しい」
 在宅医療を中心に手がける医師で文筆家の木村知さんは「ジャケ買いしたく内閣」と命名した。ジャケ買いとは、CDや本などの内容を知らないまま、ジャケットや表紙の印象だけで買うことだ。「前政権の総括や反省もせず、有権者に期待させただけで選挙に突入する。本質を知らせる前に投票させてしまえと考えているようだが、そんなジャケ買いしたくないから」と述べ、自らの思いと内閣のネーミングを重ねた。
 「40代の活躍が難しい世界。その世代の2人の柔軟さに期待する」と話すのはコラムニストの辛酸なめ子さん。2人というのは、44歳の牧島かれんデジタル相と46歳の小林鷹之経済安全保障担当相だ。

◆「年の差課題内閣」に「重しがない内閣」

 その一方、金子原二郎農相と二之湯智国家公安委員長の77歳コンビとの「ギャップが気になる」とも。「70代には人脈も経験もあるが、若い世代とはスピード感も違う。価値観も違うかもしれない。その差を閣内でどう埋めていくのか」と話し、「年の差課題内閣」と命名した。
 「重しがない内閣」と名付けたのは駒沢大の山崎望教授(政治理論)。安倍晋三さんや菅義偉さんの首相時代に麻生太郎さんがいたのと比べ、「この人が閣僚を仕切る、他の閣僚を御すことができる、という人がいない」とみる。さらに「閣僚に共通点はなく、ごった煮の感じ。岸田さんの理念を実現させる重しがない。漬物ならつからないし、船なら転覆する」と不安の船出を口にした。

◆「コミュりょくアピール内閣」に「強い突っ込みができない内閣」

 コミュニケーション戦略のコンサルタントの岡本純子さんは新内閣の印象を聞くと「うーん」と一瞬、考え込んだ。「全く個性の見えない無味無臭無色透明な顔ぶれ」だからだ。
 「民間人もいない。この人はこの分野のプロだからという玄人っぽさが感じられない」と分析した。その上で「菅さんの後の内閣だからこそ、岸田内閣には発信力と対話力が問われる。そこで閣内の安倍・麻生色を薄めようとした感じがする。そう考えると、コミュ力アピール内閣ということになるのだろう」。
 早くもいらだちを見せたのは、落語家の立川談四楼さんだ。「有権者が怒りをぶつけたいのは、安倍さんと麻生さん。でもこの2人を内閣の背後に見事に隠している。これじゃ、有権者は煮えきらないよ」と話す言葉に怒りも入り、「どんな内閣だって? 強い突っ込みができない内閣だよ」と嘆いた。

◆「脱安倍菅総選挙」

 新たにスタートした岸田内閣だが、その寿命は衆院選次第だ。自民党が大きく議席を減らせば短命で終わる可能性がある。そんな大切な選挙について、識者の方々はどう命名したか。
 政治ジャーナリストの安積明子さんは「脱安倍菅総選挙」と間髪入れずに言い切った。
 「安倍政権下の森友・加計学園問題や『桜を見る会』を巡る疑惑は、すべてが解明されたとは言えない」と述べ、菅政権でも積み残された問題が大きな争点になると説く。その上で「自民は今回の選挙に勝てば、中国の脅威などを理由に改憲論議に必ずつなげてくる。今後の日本の大きな分岐点になる選挙だ」とみる。
菅義偉前首相

菅義偉前首相

◆「おろしたてのシャツでコンパ選挙」

 「おろしたてのシャツでコンパ選挙」とネーミングしたのは、ユーチューブで時事問題にもの申す「せやろがいおじさん」こと、お笑い芸人榎森耕助さん。閣僚の多くを入れ替えた新内閣を「おろしたて」とたとえ、コロナ禍の第6波を前に「新品のシャツを着て勝負したい。イカ墨パスタを食べて、黒く汚れたシャツになって勝負したくないということでしょう」。
 一方で「同性婚、選択的夫婦別姓問題など、自民の伝統的家族観が問われている。もちろん、沖縄の辺野古新基地建設も軟弱地盤で本当に建設していいのかも、大きな争点だ。増税に踏み切るのかも含めて、いつも以上に生活に直結する選挙になる」と続ける。

◆「日本列島全面換気総選挙」「『生きさせろ!』選挙」

 京都大の藤原ふじはら辰史准教授(農業史)は、秋空に映えるすがすがしいネーミングを届けてくれた。その名も「日本列島全面換気総選挙」だ。
 「2015年の安保関連法の強行採決などで立憲主義が壊れてしまった。言論もねじ曲げられ、息ができないような重苦しさがある」と今の空気感を解説する。さらに「日本学術会議の任命拒否問題のように、自ら手を下さず空気で決めて、説明責任を果たさない。そんな安倍さんや菅さんの政治や、そのお友達が作ったどんよりと濁った空気が日本を覆っている」と述べ、換気するかどうかを問う選挙になると力説する。「女性はもちろん、在日コリアン、アイヌ民族、琉球人、LGBTQなど、多様な人が政治に関わる新鮮な政治に変わってほしい」
 「『生きさせろ!』選挙」と力強く命名したのは、和光大の竹信三恵子名誉教授(労働社会学)だ。コロナ禍の今、「成長路線でいくか、分配社会でいくか」をただすべきだと強調する。
 「DVや貧困などに直面し、毎日が精いっぱいの人が取りこぼされている。コロナ禍では、経済的に追い詰められて命を落としかねないという話もたくさん出ている。しかし、そんな状況を改める政策が与党には全くない。野党の本気度もわからない。コロナ後は社会保障がさらに絞られ、今以上に格差が広がることも考えられる。生きさせてもらえるのかが争点になる」

◆「震災でもコロナでも変わらない日本でいいのか総選挙」

 エッセイストの小島慶子さんは「震災でもコロナでも変わらない日本でいいのか総選挙」と掲げる。
 「デジタル面もジェンダー面も日本は世界の途上国。津波と原発事故が起きても社会の根幹は変わらず、掛け声だけの『復興五輪』をコロナ禍で強行開催した」。それでいいのか、というのが小島さんの訴えだ。「次の衆院選は、コロナ対応の中間試験ではなく、コロナ後にどんな日本にしたいのかが本気で問われる」
 そして最後に、戦後政治を見続けてきた政治評論家の森田実さんに尋ねると「かいらい政権審判選挙」と名付けてくれた。
 「今回の争点は一点に尽きる。2012年以降の安倍政治を肯定するか否かだ。政治腐敗を国民は許せるのか。問われているのは国民自身だ」

◆デスクメモ したたかで狡猾でないと首相になれない?

 新首相には失礼な言葉を向けてしまった。印象が薄い、と。実はそうではないかもしれない。識者の方々が言う通り、従来の閣僚をがらりと変え、前政権までの負の遺産を覆い隠したように思える。したたかで、狡猾こうかつなのか。そんな人しか首相になれないのか、この国は。(榊)
 

 

岸田内閣の新閣僚は「カネ」まみれ! 鈴木俊一財務相、二之湯国家公安委員長、金子農水相、後藤厚労相らの醜聞が次々と
10月5日(火)7時0分 LITERA


 本日、第100代内閣総理大臣に選出され、内閣を発足させた岸田文雄首相。だが、岸田首相は総裁選で党改革の柱に「政治とカネ」の問題を挙げてきたというのに、党の幹事長に選んだのは「1200万円賄賂」疑惑の説明から逃げっぱなしの甘利明氏。さらに政調会長に据えた高市早苗氏も、総務相でありながらNTTから高級接待を受けていた問題だけではなく同じく総務相時代の2016年に計925万円の「闇ガネ」疑惑が浮上した(過去記事参照→https://lite-ra.com/2016/05/post-2251.html)。そもそも党幹部からしてカネの疑惑を抱えた人物ばかりだ。


 そして、それは本日、発足した岸田内閣の顔ぶれも同じ。というのも、「政治とカネ」の問題を抱えた議員が揃い踏みとなっているからだ。

 たとえば、自民党副総裁に収まった麻生太郎から財務相のポストを“禅譲”した鈴木俊一(衆/岩手2区)。氏は麻生氏の義理の弟にあたるが、ある意味、財務相にもっともふさわしくない人物だ。


 鈴木氏は2000年6月の総選挙で公共事業受注企業8社から計690万円の献金を受け、公選法違反の疑いが指摘されたこともある人物だが、インパクトが大きかったのは「ガソリン代」問題だろう。


 五輪担当相時代の2017年、自身が代表を務める資金管理団体「清鈴会」が2013年から2015年に計上していたガソリン代が「地球33.8周分」に相当する1412万円にものぼることを「週刊新潮」(新潮社)が報道。これは当時、騒がれていた民進党・山尾志桜里衆院議員の「地球5周分」のガソリン代をはるかに上回るものだ。


 しかも、「清鈴会」の政治資金収支報告書では、問題のガソリン代や郵便代、家賃などについて、「領収書等を徴し難かった支出」である「徴難」で1658万円も計上していたことを「週刊ポスト」(小学館)が問題視。複数の支払先を取材したところ、「領収書を発行しないケースはない」という回答が返ってきたと伝えたという。


 森友問題で虚偽答弁を連発した佐川宣寿氏が国税庁長官に就任した際には「“領収書を破棄した”という説明は許されないのに」という怒りの声があがり、全国各地で「納税者一揆」デモが起こったことも記憶に新しい。だが、今度はよりにもよって約1600万円分も領収書なしで報告する人物が、麻生氏の義弟というだけで財務相のポストを与えられたのだ。当然、森友再調査もこの義弟が拒否で押し通すことは必至だろう。


●“思い出入閣”で警察行政トップになった二之湯智 公設秘書が一億円強盗事件を起こしたことも


「すでに大臣の失格なし」の新閣僚といえば、国家公安委員長に選ばれた二之湯智(参/京都選挙区)も同様。二之湯氏はすでに来年の参院選への不出馬および引退する意向を示しており、「思い出づくりの初入閣」と揶揄されているが、本人のカネの問題もさることながら、よりにもよって警察行政のトップに据えるとは、はっきり言って滅茶苦茶だ。


 というのも、二之湯氏の公設第2秘書を務めていた男性が2010年、京都市内の不動産会社社長宅に宅配業者を装って押し入り、社長の妻に刃物を突きつけて軽傷を負わせた上、金庫の現金1億円を奪った強盗致傷容疑で逮捕。今年3月、懲役13年の実刑判決が言い渡されたのだ(その後、大阪高裁に控訴)。


  この公設秘書はその後も各地で強盗を繰り返していたとされているが、1億円強盗の際は現役の二之湯氏の公設秘書であり、さらに二之湯氏は「いい秘書がいる」と紹介して他の自民議員に推薦していたという。逮捕時に二之湯氏は「初めはまじめにやっていたが祇園で遊びを覚えてしまった。注意しても聞く耳をもたなかった」と述べていたが、自民府連内でも〈「毎晩遊ぶ金はどこから出ているのか」といぶかる声も上がっていた〉(朝日新聞2018年11月10日付)といい、二之湯氏に監督責任があるのは当然だ。


 また、二之湯氏自身も、2010年〜2014年の政治資金収支報告書に計1070万円を超える「出処不明金」があるとし、2016年に市民団体「政治資金オンブズマン」が京都地方検察庁に告発。「落選対象議員」だと批判されていた。秘書の監督責任はもちろん、政治資金の不透明さも問題ありと言わざるを得ないだろう。


 きたる総選挙で「落選させるべき」大臣といえば、復興・沖縄北方担当相となった西銘恒三郎(衆/沖縄4区)は外せない。西銘氏は2012年の衆院選で普天間基地に ついて「県外移転」を公約に掲げながら、当選後には一転して辺野古への新基地建設を容認。この有権者の裏切り行為も酷いが、もっと下劣なのは、西銘氏がこの年、辺野古関連工事の受注業者から計220万円もの献金を受け取っていたことだ。


 しかも、献金を受け取っていたのは2012年だけではなく、辺野古関連工事の受注業者から2014年の衆院選公示直前に計40万円、2017年の衆院選期間中にも20万円の献金を受けていた。これは国会議員の選挙に関して国と契約した業者による寄付を禁止した公選法199条に抵触する可能性のある行為だが、問題が指摘されるたびに西銘氏の事務所は「返金する」「返金した」と繰り返してきた。つまり、有権者を裏切った上にカネの問題をまったく反省していないのである。


●金子農水相は海自パソコン購入で防衛省に圧力、末松文科相は政治資金でエルメス


 さらに、同じく業者からの献金問題では、農水相となった金子原二郎(参/長崎選挙区)もすさまじい。金子氏は自民党総務会長代理を務めていた2013年、海上自衛隊のパソコンを地元業者から購入するよう防衛省に圧力をかけ、海自佐世保地方総監部は金子氏の地元業者2社と約1800万円の契約を結んでいたことが発覚。さらに、その地元業者や社長から過去に合わせて計240万円もの献金を受けていたと報じられたのだ(しんぶん赤旗2013年2月19日付)。


 金子事務所は「地元に発注しろと防衛省に求めたのは、献金を受けたからではなく、あくまで地元業者の声を伝えただけだ」などと抗弁していたが、それでなくても農水相をめぐっては吉川貴盛氏が大臣在任中に鶏卵業者から計500万円の賄賂を受け取っていた問題が起こったばかり(現在、公判中)。にもかかわらず、献金を受けた業者に便宜を図るべく省庁に圧力をかけておいて「地元業者の声を伝えただけ」と強弁するような人物を農水相に据えるとは、岸田首相の言う「政治とカネ」とは一体なんなのか。


 だが、「政治とカネ」の問題を抱える閣僚はこれだけではない。


 たとえば、今後のコロナ対策を担う厚労相に抜擢された旧大蔵省出身の後藤茂之(衆/長野4区)は、法務副大臣時代の2013年、巨額年金資産消失事件を起こしたAIJ投資顧問の傘下のアイティーエム証券からパーティ券を計80万円分、同社代表取締役から50万円の寄付を受けていたことが判明。さらに同社の株式200株(額面で計1000万円分)を保有していたことが発覚。


 また、当選3回にして文科相となった末松信介(参/兵庫選挙区)は、2010年の参院選時に“出所不明”の約1200万円にものぼる巨額の寄付金を収支報告書に記載せず、2016年に政治資金規正法違反で刑事告発されただけでなく、2014年には政治資金で高級ブランド・エルメスに2万5920円を支出。2013年にも「フォブ・シュランク」というフォルクスワーゲン向けの高級カーパーツなどをセレクトしたショップで1万6380円を支出していた。


 一方、ワクチン担当および五輪担当相となった堀内詔子(衆/山梨2区)は、夫が富士急行社長であるだけでなく大久保利通の子孫にあたることなどから「華麗なる一族」とワイドショーでも呼ばれているが、昨年公開された2019年の政治資金収支報告書によると、靖国神社に1万2000円を支出。これは本来、政治資金ではなく私費で負担すべきものであることは言うまでもない。


●甘利幹事長の口利き賄賂問題だけじゃない! 茂木外相、萩生田光一経産相にも公選法違反疑惑


 総務相となった金子恭之(衆/熊本4区)も、2002年に地元の川辺川ダム事業関連業者から当時自民党幹事長だった山崎拓の選挙区支部・資金管理団体を経由させた約1000万円の迂回献金疑惑が報じられている。


 さらに、「続投組」である茂木敏充外相(衆/栃木5区)には、女性記者へのセクハラ常習疑惑が持ち上がっただけでなく、地元選挙区で「衆議院手帖」180万円分相当を配布していた公選法違反疑惑を「週刊新潮」が報道(詳しくは既報参照→https://lite-ra.com/2018/01/post-3757.html)。重量級の経産相へと横すべりした萩生田光一(衆/東京24区)も、1600万円の迂回献金疑惑ならびに2017年の衆院選期間中に防衛省と取引のあった企業から100万円の寄付を受けていた公選法違反疑惑がある(詳しくは既報参照→https://lite-ra.com/2019/09/post-4995.html)。


 このように、「政治とカネ」問題で名前が挙がってきた閣僚が山盛り状態の岸田内閣。岸田首相は自身の地元である広島で起こった河井夫妻の選挙買収事件における党本部からの1億5000万円問題にかんしても「必要であれば説明する」と発言していたが、甘利明幹事長は早々に「再調査する考えはない」と宣言。ようするに、総裁選では「政治とカネ」問題について丁寧な説明と透明性の確保を謳いながら、岸田首相はそれを反故にしようというのである。


 当然だろう。「政治とカネ」問題を掘り下げれば、河井事件の1億5000万円問題はもちろん「桜を見る会」問題など、安倍晋三・前首相の関与や責任が問われることになる。そこに手を突っ込むことなど、傀儡の岸田首相には天地がひっくり返ろうとも絶対に不可能だからだ。そして、自民党は「生まれ変わる」こともなく、同じような「政治とカネ」の問題を平然と繰り返していくのは間違いない。


 選挙大規模買収事件に反省のひとつもない岸田政権を看過するのか否か。10月31日投開票で決定した次の衆院選でその審判を突きつけるしかないだろう。
(編集部)

 

 

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