Donetsk, Avdeyevka, Mariupol – on the Road in Electoral Donbas
by Pepe Escobar
彼らは10年という長い間苦しみながら、この選挙で投票するのを待っていた。そして彼らは大挙して投票し、彼らを母なるロシアに連れ戻した政治指導者の地滑り的再選を証明したのだ。ウラジーミル・ウラジーミロビッチ・プーチン（VVP）は今やミスター87％と広く呼ばれるかもしれない。ドネツクでの投票率はさらに高く、88.17％で、95％以上がプーチンに投票した。
ドンバスで行われたロシアの選挙プロセス｛1｝を追うことは、地味で、示唆に富む経験だった。はっきりと私たちの目の前で西側の容赦ない名誉毀損キャンペーンの全貌はノヴォロシアの豊かな黒土に一瞬で飲み込まれた。 非の打ちどころのない組織、投票の完全な透明性、投票所の職員と有権者の熱意が、政治的瞬間の歴史的重みを際立たせた。同時に、すべてが無言の歓喜に包まれていた。
もちろん、これは住民投票だ。ドンバスは、チーム・プーチンの政策をめぐるロシア市民の強固な内部結束の縮図であると同時に、グローバル・サウスの圧倒的多数が経験した感覚を共有している。プーチンの勝利はグローバル・マジョリティの勝利だった。
そして、これがちっぽけなグローバル・マイノリティ（西側）をさらに激怒させている。ロシアの有権者は、1991年以来最高の投票率で、過去100年間で最も凡庸な政治クラスである西側の「指導者」とされる知的な人に、大規模な戦略的敗北をもたらしたのだ。人々はより公正で安定した国際関係のシステム、多極性、およびロシアなどの文明国家による真の指導を求めて投票した。
プーチンの87％に続いたのは共産党で3.9％だった。これはかなり意味のあることだ。なぜならこの91％の人々は、0.001％の、グローバリストであるダボス会議／グレート・リセットの富裕層が描く「未来」に完全な拒否反応を示したのである。
アヴデエフカ：壊滅的な状況下での投票
選挙2日目、政府庁舎からほど近いドネツクのダウンタウンにあるセクション198では、投票最終日の午後遅くから夕方にかけて（ドネツクも砲撃を免れなかったが）、システムの流動性と透明性を十分に測ることができた。
その後で近所のミニマーケットに立ち寄った。活動家のユーリは、アヴデエフカに残る飢餓に瀕した市民のために新鮮な卵をたくさん買って運んでいた。卵10個で1ドル40セント相当だった。
Electoral Donbass © Sputnik
アヴデエフカに非常に近いヤシノヴァタで、私たちはMBOU（学校番号7）を訪問した。絶え間ない砲撃のあと見事に再建されていた。校長のリュドミラ・レオノヴァは非常に強い女性で、学校と化学と生物学の真新しい教室を案内してくれた。教室には趣のあるロシア語のアルファベットが飾られている。授業は秋に再開される予定だという。
学校の近くには、アヴデエフカから連れてこられた人々のための難民センターが作られている。すべてが清潔に保たれている。人々は手続きをして、システムに登録され、適切な書類を待つ。誰もが一刻も早くロシアのパスポートを手に入れたがっている。
当面の間、彼らは寮に滞在し、各部屋には10人前後が住んでいる。奇跡的に自分の車でアヴデエフカから来た人もいて、ウクライナのライセンスプレートの車が何台かあった。復興が始まればアヴデエフカに戻り、自分たちの町で生活を立て直すというのが一般的な期待だ。
そして、アヴデエフカ{2}へ向かった。完全な荒廃に立ち向かうための準備など、何も、まったく何もしていなかった。外国特派員として40年近くやってきたが、こんな光景はイラクでさえ見たことがない。アヴデエフカの非公式な入り口では、爆撃を受けた建物の骨組みと戦車の砲塔跡のそばに、解放に参加したすべての軍の大隊の旗が風になびいていた。
どの通りの建物も、少なくとも一部が破壊されていた。残された数人の住民がアパートの一室に集まり、必要な物資の配給を整理している。爆撃を受けた1階のアパートの窓の向こうに、奇跡的に保存されているイコンを見つけた。
携帯デバイスで検知するとFPVドローンが上空を徘徊しており、軍の護衛は厳戒態勢を敷いている。ヤシノヴァタからの寄付金や軍からの寄付金が保管されているミニ食料倉庫のような1階のアパートに入ると、その同じ部屋が午前中には投票所に変わっていたことがわかった。そこでは、ごくわずかしか残っていないアヴデエフカ住民が実際に投票を行った。
犬を連れたほとんど盲目の男性は、なぜ帰れないのか説明した。彼は同じ通りに住んでおり、彼のアパートは水や電気はないが、まだ使える。彼は、ウクライナ人がどのように各アパートを占拠し、住民が地下室で難民や人質となり、その後、ロシア軍に迫られて近くの学校や病院に移り、最後に逃げ出したと説明した。
地下室は悪夢だ。明かりはほとんどない。室温は街中より少なくとも10℃は低い。どうやって生き延びてきたのか想像もつかない。別の住民は、廃墟と化したコンクリートの骨組みに囲まれたところを淡々と自転車で通り過ぎる。大音響、主に発砲される音がひっきりなしに鳴り響く。
そして、完全な荒廃の中にあるビジョンがたたずんでいた。完璧に保存されたマグダラのマリア教会の優雅なシルエットだ。管理人のドミトリーが私を案内してくれた。美しい教会で、屋根の上の絵画はまだ淡い陽光の下で輝いており、豪華なシャンデリアがあり、内部の部屋はほぼ無傷だった。
マリウポル・ルネッサンス
選挙最終日{3}はマリウポルで過ごした。マリウポルは猛スピードで再建中で、新しい鉄道駅が完成したばかりだ。711住宅地区の53番学校では途切れなく投票が行われていた。投票箱の後ろには、姉妹都市サンクトペテルブルクとマリウポリが描かれた美しい壁画があり、その真ん中にはアレクサンダー・グリーンの物語に出てくる伝説の緋色の帆が描かれている。
港を再訪した。国際貨物はまだ動いておらず、ロシア本土から来る船だけである。しかし、カメルーンと最初の取引が成立した。金属や製造品と引き換えに果物だ。他にもアフリカ諸国との取引がいくつか控えている。
In Electoral Donbass © Sputnik
マリウポルのランドマークであるパクロフスカ教会は慎重に修復されている。私たちはヴィクトル神父に歓迎され、教区の人々のために昼食をごちそうになり、キリスト教正教会から西洋の衰退、LGBTアジェンダに至るまで、楽しい会話が続いた。
屋上に上がると、手すりがあり、港、破壊されたアゾフスタール製鉄所、ロシアのアゾフ海など、マリウポルの360度の絶景が見渡せる。巨大な教会の鐘が鳴り響く。まるで、アゾフ海のニースとなる可能性を秘めた美しい街の復活を暗喩しているかのようだ。
ドネツクに戻ると、先月初めて訪れた、戦線からわずか2キロしか離れていない「秘密の」学校／博物館への訪問は中止せざるを得なくなった。ドネツクは砲撃を受け続けているからだ。
アヴデエフカを思い浮かべながら、そしてなかなか消えない砲撃のことを思い浮かべながら、モスクワに戻る20時間の長いドライブの中で、数字に関するいくつかの疑問が浮かんできた。
超愛国者カディロフが率いるチェチェンでは投票率は97％だった。そして99％以上がプーチンに投票した。だから、過去とは異なり、チェチェンでのカラー革命の試みはもう忘れたほうがいい。
コーカサスのカバルディノ地方も同じパターンだった。投票率は96%で、94％以上がプーチンに投票した。
カザフスタンとモンゴルの間のトゥバでは投票率は96％だった。そして95％がプーチンに投票した。ヤマル・ネネツ自治州では投票率は94％だった。しかしプーチンの得票率は「わずか」79％だった。バイカル湖のブリヤート州の投票率は74％、プーチンへの投票率は88％だった。
重要なのはやはりモスクワである。投票率は他の地域と比べると比較的低く67％だった。モスクワはまだ大部分が西洋化されており、イデオロギー的にグローバリストであるため、愛国心の強調に関してはロシアの他の地域よりも批判的なのだ。
そして、これが決め手となった。ミスター87％が大成功を収めても、彼らは決してあきらめないだろう。ハイブリッド戦争戦略がカラー革命を引き起こす可能性が少しでもあるなら、舞台はモスクワになるだろう。日曜日に、満員の赤の広場で究極のロックスターのように敬礼するミスター87％の姿に比べれば、実に哀れだ。
クレムリンはチャンスを逃さない。プーチンは、ロシアの主要な治安機関である連邦保安庁（FSB）を前にして、「（カラー革命の前段階として）民族間のトラブルを起こそうとする企ては、厳しく弾圧しなければならない」と単刀直入に言い放った。FSBは次の段階を目指す。裏切り者は名前を特定され、時効なしで標的にされるだろう。
選挙の陶酔{4}の後、次に何が起こるかは誰にもわからない。歴史的なプーチンの勝利を称えるような、非常に重要なものになるはずだ。彼は今、何でもできる全権を持っている。最優先事項その1は、10年もの間ノヴォロシアを攻撃し続けてきた米国が作った恐怖に、きっぱりと決着をつけることだ。
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