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5月16日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』5月16日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「「総辞職は時間の問題」という声も 虚ろな首相はもう限界」

 分科会が反乱するのは当たり前だ。北海道も岡山も広島も感染拡大が止まらなくなっている。とくに北海道は13日、新規感染者が過去最多の712人も発生。いつ医療崩壊してもおかしくない状態である。「緊急宣言」を適用しない方が、どうかしている。

 「北海道について菅首相は、『重点措置の効果を見たい』などと悠長なことを言っていました。さすがに専門家は、あの一言に切れたのだと思う。今回決起した最大の理由は、菅首相に対する不信感でしょう。これだけ感染が広がり、大阪は医療崩壊しているのに現状を直視せず、現状を分かろうともしない菅首相の態度に堪忍袋の緒が切れたのだと思います」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 どうして菅政権はこれほどまでに後手後手、失敗続きなのか。そもそも、本気でコロナと向き合っているのかも疑問だ。

 「恐らく菅首相は、いま日本が国家的な危機に直面しているという認識さえないのだと思う。大阪という大都市で1万人以上が入院できないのは異常なことですよ。分科会のメンバーが反旗を翻したのも、菅首相にコロナに立ち向かう覚悟が見えなかったからでしょう。菅首相から透けて見えるのは、コロナ対策も五輪開催も、すべて政権維持のためだということです。五輪開催に執着しているためにコロナ対策が後手に回っていますが、その五輪開催も、アスリートのためではなく、政権浮揚のためなのは明らかです。菅さんは、総理になってはいけなかったのだと思います」(五十嵐仁氏=前出)

 分科会が造反したことで、菅内閣の総辞職も時間の問題だという見方が強まっている。これまでは分科会を利用して、「専門家の意見に従い」などと、もっともらしいことを口にして勝手なことをしてきたが、分科会がアンコントロールになったからだ。この先、分科会は「緊急宣言」の解除も簡単に認めないだろう。となれば、オリンピックの開催はますます難しくなる。五輪中止なら、菅政権は即刻、退陣となる可能性が高い。

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