「首を切れない社員は雇えない」 パソナ本社前で右も左も竹中平蔵に抗議

男性はラップのリズムに乗せて「Wake up=目覚めろ」「Stand up=立ち上がれ」と呼びかけた。=8日、パソナ本社前 撮影:田中龍作=

 「正規雇用と言われるもの(者or物)は、ほとんど首を切れないんですよ。首を切れない社員なんて雇えないですよ…」(朝生10月31日放送で)

 人材派遣会社の会長としては実に的確な発言だ。日本人をここまで貧しくした張本人としても的確だった。

 “旬” であり続ける男、竹中平蔵に抗議する集会が、きょう、大手町のパソナ本社前であった。(主催:#みちばた・甲斐正康代表)

 国民の敵を指弾するのに右も左もない。集会には共産党陣営の選挙を手伝う青年も、民族派右翼人士も入り混じった。

 右でも左でもない女性たちがいた。一人は北区、もう一人は板橋区在住だ。共に50代。パート先で知り合った。

 北区の女性は「スガ首相が自助と言っているが、自助するなら非正規を社員にしなければいけない。自助できる社会を作るのが先でしょ」

 「維新の会は竹中さんと繋がっている。竹中さんがバックに付いていることを知ってもらいたい」と語った。

パソナ本社前は東京駅八重洲北口でもある。「ByeBye売国、竹中平蔵」のシュプレヒコールが全国各地から訪れた旅行客の耳に響いた。=8日、大手町 撮影:田中龍作=

 国会でも野党が竹中の追及を続ける。政府側の答弁からは事の本質が垣間見える。

 森ゆうこ議員(立憲)が参院予算委(5日)で「竹中平蔵さんは今どういう立場ですか?仕事は何と何と何をしてらっしゃるのですか?」と質問した。
 
 スガ首相は「経済評論家でしょうか」とトボケたが、坂本哲志国務大臣は聞かれもしないのに「スーパーシティー構想は・・・」と答弁したのである。

 竹中が民活導入で国民の財産を外国資本に売り飛ばした後の仕上げ・・・これがスーパーシティー構想ともいえる。

 個人情報を世界的なIT企業が管理し、特区の名の下、地方自治が蔑ろにされる。世界的なIT企業による独裁が始まるのだ。グローバル企業の日本総支配人が竹中平蔵である。

 日本郵便株式会社の稲村公望・元副会長は「郵政民営化は世界的に失敗している。日本はその最たるもの」と指摘する。

 郵政民営化は竹中改革の大一番だった。郵政に限らない。保健所の統廃合や公園の企業化などで住民への行政サービスは低下する一方だ。コロナ禍では悲劇をも招いた。

 竹中改革が完成した時、日本は破壊し尽くされ、国民は血の一滴まで搾り取られることになる。

    ~終わり~

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