Boeing Doom-Loop of Endless Crises …
… 株価が過去5年で最長の下落トレンドに突入中
by Tyler Durden
ボーイング社の株価は、今週また新たなスキャンダルに見舞われたことで、金曜日の午後にニューヨーク市場で1年半ぶりの安値まで急落した。問題を抱えたこの飛行機メーカーは、終わりのないスキャンダルの破滅のループに陥っている。
ボーイング・ジェット機のドアプラグが外れたり、タイヤが外れたり、滑走路から逸脱したり、エンジン火災、油圧漏れ、操縦席の不具合など、飛行機メーカーに対する信頼は崩壊している。
ちょうど今週、ニューヨーク・タイムズは、ボーイング社のエンジニアから内部告発者に転身した人物が、787ドリームライナーの機体の一部が不適切に固定され、構造上の完全性を損なう危険性があることを明らかにしたという衝撃的なレポートを発表した。
来週水曜日、上院国土安全保障・政府問題委員会の調査小委員会委員長であるコネチカット州選出の民主党上院議員リチャード・ブルメンタールは、787ドリームライナーに関する懸念について、内部告発者を招いて公聴会を開催する予定である。
ボーイングの危機により、最近、デーブ・カルフーン最高経営責任者（CEO）が今年後半に退任することを発表した。
信頼の危機はボーイング株にも広がり、ボーイング737マックスが初めて墜落した2019年初めの440ドルをピークに61％下落した。あわせて2機のマックス・ジェットが墜落し（2019年3月と2020年12月）、346人が死亡した。原因は読者も覚えているかもしれないが、操縦特性増強システム（MCAS）と呼ばれる飛行安定装置の欠陥だった。
新型コロナの初期以来、株価は95ドルから269ドルの間を上下している。1月上旬にアラスカ航空の737マックスのドアプラグが外れて以来、株価は264ドルから170ドルへ、3ヵ月半で約35％下落した。
ブルームバーグは、ボーイングは「S&P500指数で2番目に悪いパフォーマンス」であり、10セッション連続で下落して取引を終え、2018年11月以来最長の下げ記録を更新したと報じた。
第1四半期に納入したジェット機の数が2021年半ば以来の最低だったという最近の発表が飛行機メーカーの見通しにさらに暗い影を落とした。787ドリームライナーの大失敗は、エアバスの納入数が急増し、最近世界の航空業界の王者の称号を得た一方で、事態をさらに複雑にする可能性がある。
JPモルガンのアナリスト、セス・セイフマンは木曜日のメモで、「ボーイングの第1四半期の納入機数の発表は、過去2〜3ヶ月の間に市場が受け入れてきたこと、つまり民間航空機部門の活動ペースが遅いことを確認した」と述べた。
セイフマンは、「生産に関する今後の道筋はあまり明確ではなく、需要は長期的に大幅な成長を可能にするはずだが、投資家は近い将来の期待を抑えておくべきだ」と述べた。彼はまた、目標株価は引き下げたが、買い相当の評価は維持すると述べた。
ブルームバーグのデータによると、ウォール街のアナリストによるボーイングの平均目標株価は、1月上旬の約275ドルから今週は約234ドルに下がった。また、アナリストによる「買い」推奨の割合も減少している。
ゴールドマンは、12ヶ月の目標株価257ドルの「買い」を推奨している。
ボーイングが再び買いの対象になるのはいつなのだろうか？
Links:
{5} https://www.zerohedge.com/markets/boeing-ceo-dave-calhoun-plans-step-down-following-737-max-crisis