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「財政破綻論の断末魔」(前半)三橋貴明 AJER2020.11.9
    

 

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三橋が中谷彰宏氏をお招きして、ひたすら何を話すのかと言えば?? [三橋TV第473回]中谷彰宏・三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/XDIuJQR0c8A

 


 今回の岸田内閣の経済対策が閣議決定された際に、
1.補正予算31.9兆円が、新規国債発行、つまりはPB赤字(=民間の黒字)になるのかどうかが分からない
2.予想通り、すぐさま国民の所得になるとは考えられない「新しい資本主義の起動」の予算が巨額。
3.財務省が予算執行を遅らせ、またもや巨額の繰越金になってしまう可能性。
 と、三つの懸念を上げました。


 まずは、1が明らかになったのですが、予想通り。

国債発行、経済対策で22兆円増 財政悪化止まらず
 経済対策の裏付けになる2021年度補正予算案を巡り、政府が22.1兆円の国債発行を計画していることが分かった。21年度の発行額は当初予算の1.5倍に膨らむ。政府は税収見込みを6兆円程度上方修正して財源にあてるが、国債の大量増発は避けられない。財政悪化に歯止めがかからず、中長期的な財政再建に向け、政府の説明責任が問われる。
 政府は経済対策の裏付けとして、26日にも21年度補正予算案を閣議で決める。一般会計は36兆円で、うち経済対策分が31.6兆円を占める。財源となる歳入には税収見積もりを上方修正した分を6.4兆円、20年度予算からの剰余金を6.1兆円計上する。それでも足りないため、歳出額の6割にあたる22兆円超は国債発行でまかなう。
 岸田文雄首相は日本経済新聞などのインタビューで経済対策の財源について「赤字国債はじめあらゆるものを動員する」と話していた。ただ国債を償還する際に必要な財源については明確な説明をしていない。(後略)』

 日経は、相変わらずの財政破綻教で、国債発行が「増えた」ことを嘆いていますが、わたくしは「少なすぎる」ことを批判します。
 

 結局、補正予算31.6兆円のうち、6.4兆円が税収増分、6.1兆円が昨年度の繰越金というわけで、新規国債発行ではありません。
 

 税収増分は、我々から奪い取った貨幣を戻すだけ
 

 繰越金は、本来は昨年度に我々に供給されなければならなかったはずの貨幣です。
 

 無論、税収増分を「奪い取ったまま」あるいは「繰越金を支出しない」よりはマシですが、純粋に政府が「新たに発行し、支出する貨幣」は22兆円に過ぎないという話です。

 

【歴史に魅せられて、myが聞いてみた〜皇統論編〜(前篇)】

現在、三橋貴明とmyによる特別コンテンツ「歴史に魅せられて、myが聞いてみる 皇統論編 (前編)」がご視聴頂けます。

https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

【令和三年度補正予算と新規国債発行(兆円)】


http://mtdata.jp/data_77.html#shinki

 GDP三面等価の原則により、生産=支出(需要)=所得、になります。現在の日本は、需要不足に苦しんでいます。すなわち、我々が生産する財やサービスの購入が足りない。


 日銀が日銀当座預金を発行しても、需要にはなりません。何しろ、財やサービスを買うわけではない。
 

 さらには、政府が国債を発行する「だけ」でも、需要にはなりません。「国債発行+支出」が必要です。


 また、政府が支出したとしても、所得移転系(給付金等)は直接的には需要になりません。(財やサービスが買われているわけではないため)
 

 内閣府の「小さめに出る」デフレギャップを見ても、現在の日本は20兆円以上の需要不足。今回の予算では、デフレギャップを埋めるには至らないでしょう。
 

 というか、全く足りない。

 

 さらに、今後は冒頭の2と3が問題になります。
 財務省としては、何とか実際の支出を抑え込み、22年度への繰越金を増やし、
せっかく予算を組んだのに、執行されなかった。補正予算はムダだ
22年度は、昨年度の繰越金があるので、補正予算を組まなくていい
 といったレトリックで、緊縮を推進してくるに決まっています。そして、PB黒字化目標を撤回しない以上、岸田内閣は財務省路線を進むことになるでしょう。


 だからこそ、自民党の「財政政策検討本部」が重要になるのです。
 

 2022年夏に参議院選挙があります。それまでに岸田内閣の支持率を引き下げ、自民党参議院議員たちに「落選」の予感を覚えさせ、財政政策検討本部を動かし、自民党に「党」として「財政破綻論」「緊縮財政」の過ちを認めさせ、来年6月の骨太の方針からPB目標を外す。
 

 というわけで、財政政策検討本部の西田本部長をお招きし、お話を伺いました。配信は、12月1日になります。

 

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