ビジネスガイド4月号

 (株)日本法令様から、『ビジネスガイド』4月号(通巻900号)をお送りいただきました。いつもありがとうございます。節目の900号ではありますが、特段の記念記事などはなく、編集後記でも言及はありません。そんなものなのかな。

ビジネスガイド 2021年 04 月号 [雑誌]

ビジネスガイド 2021年 04 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2021/03/10
  • メディア: 雑誌
 今号の特集はまず「令和3年度労働行政対応の実務」で、いまや行政指導は労基署への対応だけではなく、パート有期法関連で雇均部から指導が来たり、障害者の法定雇用率や雇調金の需給がらみでハローワークから指導が来たりしますよということで、それぞれの対応の勘所を元監督官の森井博子さんが解説しています。次の特集は「新フリーランスガイドライン法的留意点と書式・規程」というもので、これもお相手は労基署ではありません。業務委託にすれば労基法関係ないもんねホクホクとかいう程度の低い使用者にはよく勉強していただかないと痛い目を見るのはご自分ということになりそうです。さらにもう一つ「労使協定方式派遣元の事業報告書作成・提出」というこれまた新たな実務の解説記事で、まあこれは派遣業者さんに限った話ではありますが、しかしこうして並べられると今どきの人事担当者は大変だねえと、あらためて思う(他人事)。フレックスタイム制が珍しいものだった時代とか、今から思えばまだ牧歌的だったよねえ。
 八代尚宏先生の連載「経済学で考える人事労務社会保険」は「高度プロフェッショナル制度はなぜ必要か」で、最後に「辞める自由の向上が不可欠」と書いてあるのには頷かされました。ホワイトカラー・エグゼンプションというのは、「こんな会社辞めてやる」ができる人のものであり、そうでない人には適用しないほうがいいというのは、私もこのブログで働き方改革関連法案が成立したときに書きましたが、それを増やすにはそういう人を増やすことが不可欠なわけです。大内伸哉先生のロングラン連載「キーワードからみた労働法」は昨今コロナ禍で雇用維持のための活用が増えている「出向」が取り上げられています。