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「政治の本質ー中間組織の復活を」(前半)三橋貴明 AJER2020.8.9
    

 

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GDPが増えない中の「競争」が日本を凋落させた 構造改革を「改革」せよ! [三橋TV第436回] 三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/9AJZHNliHrs
 

 すでに自民党の総裁選挙管理委員会が、
「9月17日告示、9月29日投開票」
 かつフルスペック(党員・党友投票あり)で決定した総裁選を、菅総理大臣が「先送り」し、9月中旬に衆院を解散するという「憶測記事」が流れています。

首相、9月中旬解散意向 党役員人事・内閣改造後 総裁選先送り
 菅義偉首相は自民党役員人事と内閣改造を来週行い、9月中旬に衆院解散に踏み切る意向だ。複数の政権幹部が31日、明らかにした。自民党総裁選(9月17日告示、29日投開票)は衆院選後に先送りする。首相は衆院選の日程を10月5日公示、17日投開票とする案を検討している。(後略)』

 党がすでに正式決定した総裁選挙のスケジュールを無視して、本当に解散したら凄いですが、今のところ報じているのは毎日新聞のみです。


 しかも、9月12日が期限の新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言の解除時期について、田村憲久厚生労働相が「宣言延長」を示唆しています。毎日の報道が正しいとなると、緊急事態宣言が延長されたのと同じタイミングで解散総選挙という事態になってしまいます。


 とにかく、菅義偉という人物は、「権力」のためであれば何をするかわかりません。特に「しがらみ」や「国民の安全・福祉・幸福」は無視する傾向が強い。(というか、無視するのが好き)
 

 怒涛の二か月間になりそうです。

 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】

https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

※要望多数につき、評論家・中野剛志先生 【通貨論争史:イギリス編】【通貨論争史:日本編】が再掲となりました。

 

 ところで、財務省の飼い犬の一人、中部圏社会経済研究所の島澤諭が、またまた意味不明というか「幼稚」な財政再建論を書いていました。

財政破綻しなくても財政再建が必要なシンプルな理由
 ある金曜日のホームルームで、教師は生徒たちに向かって、「来週、抜き打ちテストをするぞ」と宣告した。それを聞いた生徒たちは、次のように推論した。(後略)』

 いや、あんた、つい先日「将来世代の負担を考える(上) 10年後の財政 「破綻確率」50%」で、日本の財政破綻確率(しかも、わずか十年後)は50%だと豪語していたじゃないか。いつの間にか、「財政破綻しない」ことが前提になっとるぞ。


 島澤の破綻論は、内容が全くない(素人が書いた小説みたい)のですが、ここは興味深い。島澤のような「貨幣の素人」が、財政破綻を信じたくなる理由が何となくわかる。

『しかし、政府といえども打ち出の小槌を持っているわけではないのだから、無尽蔵にお金を使えるわけはない。そもそも、古代ギリシャの哲学者パルメニデスが喝破したように「無から有は生じない」のは世の摂理なのだから、打ち出の小槌なんてこの世には存在しない(経済学では「ノーフリーランチの原則」と呼ばれている)。政府だけがこの真理から自由になれると考えるのは正しくない。』

 とりあえず、島澤の貨幣観が「貨幣のプール論」であるのがわかります。「有」とは、物体のことなのでしょう。貨幣が物体であるならば、プールを埋め尽くすことは可能です。


 でもね、島澤諭、残念ながら、貨幣は物体ではないのですよ。というか、あんたが日常的に使っているはずの銀行預金って、物体?
 

 銀行預金は、どうすればこの世で「有」になるの? 単に、誰かが銀行からおカネを借りたとき、「ゼロ」から「記す」ことで預金という貨幣が生じているのです。


 この現実は、絶対に否定できないですよ。
 

 政府は、インフレ率が許す限り、無尽蔵におカネを使えます。国債という貨幣を発行することによって。というか、現実に発行して、支出いるわけだが。
 

 そもそも、島澤は「金利上昇」や「インフレ率上昇」以外に、何が問題だと考えているのでしょうか。後半で、島澤は「生涯負担率」とか持ち出し、懸命に財政再建を主張するのですが、それは、
「政府の負債は返済しなければならない」
 という前提
だよね。

【1872年-2015年 政府債務の金額及び実質残高(2015年基準)の推移(単位:億円)】

http://mtdata.jp/data_53.html#Seifusaimu
 

 島澤は、
日本政府の債務残高(2015年時点)は名目の金額で1872年の3740万倍! 実質でも1885年の546倍!になっている。
 という現実を、どう説明するの?


 打ち出の小づちだの、パルメニデスだの、ノーフリーランチだの、レトリックはどうでもいいよ。上記の「現実」を、どう説明するの?
 

 それにしても、2020年度に財政破綻論をめぐる論争は「決着した」にもかかわらず、財務省や財政破綻論者は本当にしつこい。この手の「嘘」を平気でまき散らす連中が跋扈している限り、我が国の繁栄への道は閉ざされたままです。
 

 政局の季節が始まりました。いい加減に、財政破綻論者を駆逐しましょう。そのためには、「事実」を持って容赦なく糾弾する必要があります。

 

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