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「節電要請、節ガス要請、そして、節食要請」(前半)三橋貴明 AJER2022.7.19
  

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小選挙区制という「壁」反グローバリズム勢力よ、連携せよ![三橋TV第575回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/AlXojJ1lskQ

 


 鉱物性燃料や工業用原料は、お金さえ出せば、世界のどこからでも買える。手に入らないなどということはあり得ない。
 天然ガスや原油の供給にしても、長期の契約に基づいているのだから、特定の国の大統領が「供給停止」などとやることはあり得ない。
 と、今年の1月までは何となく思っていたわけですが、わたくしも何気にグローバル脳だったんですね。


 6月30日、ロシアのプーチン大統領は「サハリン2」の運営を新たに設立されるロシア企業に移すよう命じる大統領令に署名。


 ロシアでは、外国企業のエネルギーへの権益を認めるPSA法があります。三井物産や三菱商事も、PSA法に基づきサハリン2の権益を所持していたのです。 


 ロシアのボロジン下院議長は、
日本はPSAのおかげで利益を得ているのにロシアへの制裁措置を行っている。日本はプロジェクトから撤退するか態度を改めるべきだ
 と、今年6月時点で発言しています。


 ところで、欧州では現在、ロシアからドイツへのガス供給が、事実上、ストップしています。

ガス不足で省エネ要請強化 シャワーは5分、ギリシャで越冬?―ドイツ
 ロシアとの対立により、同国に頼っていたガスの供給不足への懸念が広がるドイツで、政府が国民にシャワーの節約など省エネの要請を強めている。温暖なギリシャで冬を過ごすよう、同国からドイツ国民へのラブコールも届き始めた。
 ドイツ政府は最近、「8000万人で共にエネルギー転換へ」と銘打ち、国民総出で省エネを行うキャンペーンを開始。「シャワーの温度を下げ、最長5分に」などと、具体策を列記し協力を求めた。一部地域では、温水が出る時間を制限する住宅も出ている。(後略)』

  ロシアのガスプロムは、6月時点でパイプライン「ノルドストリーム」経由でのガス供給を六割削減。更に、7月11日以降、定期保守点検という名目で供給を停止。


 一応、本日、点検は終わる予定になっていますが、ガスプロムは、18日時点で欧州の顧客に対し、「異例の状況下」にあるためガス供給を保証することができないと伝えています。


 ある意味で、欧州の状況は日本よりも厳しく、LNGではなくパイプラインでガスをロシアから買っていた。


 LNGであれば、
「A国が供給しないならば、B国から」
 と、一応、調達先の変更はできます(スポットで買うと、高くなりますが)。それに対し、パイプラインは調達先の変更は不可能です。

 

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【経世史論】三橋貴明と「歴史に魅せられて my」がお送りする、経世史論。

http://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

第四十一回「皇統論 平将門の乱-新皇ー」「歴史時事 神がそれを望んでおられる」がリリースになりました。
ぜひ、ご入会下さい。

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 日本は、ガスの方は電力よりはまだマシで、萩生田経産大臣が7月13日、LNGについて、アメリカとオーストラリアに増産を要請したことを明らかにしています。


 問題は、電力で、予定通り今冬に西日本の原発が再稼働し、九基稼働になったところで、東日本の危機は回避できない。

原発9基稼働も、需給逼迫 頼みは老朽火力―綱渡りの今冬電力見通し
 今冬の電力需給逼迫(ひっぱく)対策として、政府は最大9基の原発稼働を進める。17日には定期検査中の大飯原発4号機(福井県おおい町)が運転を再開。来年1月までにさらに4基の稼働再開を見込むが、いずれも電力会社のスケジュールに沿った動きにとどまる。電力供給は、老朽化した火力発電所の再稼働に依存する綱渡りの状況が続く。(後略)』

 結局、老朽化した火力発電所頼み・・・・。


 しかも、原発を稼働させる西日本の電力を東日本に回そうにも、送電網の容量は210万キロワットと小さいまま。


 結局のところ、東日本を電力危機から救うためには、柏崎や東海を動かすしかない。萩生田経産相は、
「国も前面に立って、地元の理解を得られるように粘り強く取り組みたい」
 と語っていますが、そんな悠長なことをしている時間は無いのです。


 政治決断が必要です。稼働可能な原発は動かし、稼働させつつ審査を進める。これが(しつこいですが)グローバルスタンダードな原発の審査手順なのです。


 政治決断をするべき人物は、もちろん萩生田経産相ではありません。岸田文雄・内閣総理大臣です。
 

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