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「菅政権の地方経済潰しをくい止めろ(前半)」三橋貴明 AJER2020.12.15

    

 

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無駄無駄無駄無駄ァーーーッと、社会保障を弱体化させた日本国 [三橋TV第329回] 三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/MnhSn67q40k

 

 プライマリーバランス(基礎的財政収支、以下PB)とは、「黒字化目標」といった愚かな政策に使われないのであれば、それなりに有用な指標ではあります。


 PBとは、国債償還、国債の利払いの支出を除いた、政府の財政収支になります。


 つまりは、PB赤字とは、
「政府から国民(厳密には「民間」)への貨幣の供給」
 そのものなのです。


 フロー的には、PB赤字は「国民の黒字」であり、ストック的には「政府の純負債増加」であり、「国民の純資産増加」です。

【年度別プライマリーバランス赤字額(左軸)、長期金利・インフレ率(右軸)の推移】


http://mtdata.jp/data_73.html#PB

 2020年度のPB赤字は、現時点で90兆円に達することが確定していますが、これは同額分の「国民の黒字」を意味します。


 90兆円もの「黒字」を供給されてさえ、今年度の日本経済は大幅な(戦後最悪の)マイナス成長になることは間違いなく、コロナ恐慌(特に緊急事態宣言)がどれほど凄まじいインパクトであるかが理解できます。
 

 本日、2021年度の一般会計予算が閣議決定されます。

『過去最大 一般会計106兆円超の来年度予算案 きょう閣議決定へ
 政府は、21日の閣議で一般会計の総額が過去最大の106兆6100億円程度となる来年度予算案を決定します。財源を賄うために新たに発行する国債は、当初予算としては11年ぶりに前の年度を上回り、厳しい財政運営が続きます。
 国の来年度予算案は、一般会計の総額が106兆6100億円程度と、今年度の当初予算を3兆9500億円程度上回って過去最大となり、3年連続で100兆円を上回ります。(中略)
また、新規の国債の発行額は、歳入不足を補うための赤字国債が37兆2600億円程度、建設国債が6兆3400億円程度の合わせて43兆6000億円程度に上り、今年度の当初予算の段階から11兆円程度増えています。
 当初予算どうしの比較で、新規の国債発行額が前の年度を上回るのは11年ぶりで、歳入全体に占める国債の割合は40%程度となり、厳しい財政運営が続きます。(後略)』

 さすがに「安倍政権は放漫財政だ!」といった狂った批判は影を潜めた感じですが、実際には緊縮財政でした。
 

 何しろ、新規国債発行をひたすら削ってきた。記事にもある通り、当初予算で新規国債発行が増加に転じたのは、何と11年ぶりです。
 

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http://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

【日本の新規国債発行(当初予算・実績)の推移(億円)】


http://mtdata.jp/data_71.html#shinki

 実は、43.6兆円という当初予算における新規国債発行額は、安倍政権期と比べれば確かに増えてはいますが、民主党政権期にすら及んでいません


 そして、2021年度のPB赤字(予定額)は、20兆3600億円程度
 

 つまりは、2020年度と比較し、70兆円も縮小してしまうのです。対GDP比で10%以上ものPB赤字縮小が「本当に」強行された場合、我が国はすさまじいマイナス成長に突っ込むことになります。


 さすがに、すぐに「補正予算」という話にならざるを得ないとは思いますが、改めて日本政府の「現実逃避の緊縮財政」ぶりには戦慄せざるを得ません。
 

 誰かの赤字は、誰かの黒字。
 

 政府のPB赤字は、国民の黒字。
 

 地球上で生きている限り、誰にも否定できない法則です。というか、コインの表の反対側は裏です、と言っているに過ぎませんが。


 貨幣論やバランスシートが難しくても、「誰かの赤字は、誰かの黒字」は、比較的、理解が容易なのではないでしょうか。


「政府のPB黒字化は、国民赤字化である」
 という「事実」だけでも、早期に国民が共有し、政府に「充分は貨幣供給=PB赤字拡大」を求めなければなりません。
 

 さもなければ、来年度の我々が、PB赤字縮小により「崖」から転げ落ちるのは確実なのです。

「政府は「国民の黒字」であるPB赤字を拡大せよ!」に、ご賛同下さる方は、

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