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「垂直統合モデルの恐怖」(前半)三橋貴明 AJER2020.5.25

    

 

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永田町アカデミア 反・緊縮財政のシンポジウムを開こうぜ! [三橋TV第396回] 三橋貴明・安藤裕・高家望愛


https://youtu.be/4UKwRQ8qOCQ

 

 

 経済学や経済、財政を学ぶ際に重要なのは、「所得」の動きと「貨幣」の動きは別であることを理解することです。
 例えば、経済学者が言うISバランス(貯蓄投資バランス)の一つ。

◆民間部門の貯蓄超過=政府の財政赤字+経常収支の黒字

 これは、要するに「民間の黒字=政府の赤字+海外の赤字」という、例の「絶対に覆せない原則」を言い換えているだけなのですが、正しく貨幣を理解しない人が読み解くと、
「政府は民間の貯蓄(というか「預金」のイメージです)がないと、財政赤字を出せない。(経常収支が±0とすると)
「経常収支が赤字になり、民間の貯蓄が減ると、政府は国債を発行できなくなる」
 といった、「逆イメージ」の読み取りになってしまうのです。


 実は、上記のISバランスは「結果」です。経常収支が±0とすると、
「政府の財政赤字拡大⇒民間の貯蓄超過(黒字)拡大」
 になるというだけの話に過ぎないにも関わらず、これを、
「民間の貯蓄拡大がなければ、政府は財政赤字を拡大できない」
 と、真逆の方向に読み解く人が少なくないのです。
 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】

お待たせいたしました。【三橋貴明×関良基】歪められた「開国」の歴史 後編〜日本が清・インドのように植民地にならなかった本当の理由 が公開になりました!

https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

 

『膨大な財政赤字を民需蒸発で支える皮肉と景気回復後の時限爆弾 コロナ禍での経常黒字を素直に喜べないこれだけの理由
(前略)◆巨額の財政赤字を民需縮小で補う皮肉
 日本の財政指標は先進国の中で突出して悪いが、円金利は低位で安定している。その背景の一つは経常黒字であろう。民間部門の純貯蓄(資金余剰)により、政府部門の財政赤字(資金不足)を賄える構図が続いている。
 2020年度は政府部門が支出を拡大して財政赤字(資金不足)が膨らんだものの、民間部門で個人消費などの支出が急縮小して純貯蓄(資金余剰)が大きく膨らみ、一国全体で経常黒字(資金余剰)が保たれた。
 すなわち、巨額の財政赤字は民需急縮小によりファイナンスされる皮肉な構図となっている。言い換えれば、個人消費など民需が本格的に回復する時点で、財政赤字を縮小できていないようだと、財政不安が高まる可能性がある。』

 はあ・・・・。
 まずは、政府の国債発行は、日銀当座預金で行われており、我々の銀行預金とは何の関係もありません。我々が消費を減らし、預金を貯めこんだところで、政府の国債発行には何の影響も与えません。


 何しろ、貨幣の「世界」が違うのです。
 

 しかも、日本の経常収支の黒字に、貿易収支(=輸出-輸入)の変動は、さほどの影響は与えません。
 

 理由は、日本の経常収支が黒字なのは、貿易収支ではなく所得収支(第一次所得収支)の黒字が巨額化しているためだからです。
 

 日本は世界最大の対外純資産国であるため、外国に持つ資産からの果実(金利、配当金)が日本に流入し、所得収支が拡大していっています。
 結果的に、経常収支が黒字なわけで、貿易収支の影響はごくわずかです。

【日本の経常収支の推移(単位:億円)】


http://mtdata.jp/data_75.html#current

 よくもまあ、ここまで出鱈目を書けるものです。無知なのか、嘘つきなのか、いずれかです。


 さらには、個人消費が回復したとして、政府の財政赤字(新規国債)は相変わらず普通に日銀に(金融市場から)買い取られ、財政破綻の可能性は1μも生じません。


 というか、本寄稿の筆者、宮前耕也をはじめとする「無知」もしくは「嘘つき」の言説により、国民が「財政不安」を高められることになるのです。
 

 この種の「無知なる者(もしくは嘘つき)が無知な国民を騙し、煽る」現状は、どのように解決すればいいのでしょうか。地道ではあっても、とにかく「発信」し続けるしかないのでしょうね。

 

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