株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッターはこちら
人気ブログランキングに参加しています。

チャンネルAJER更新しました。

「PB黒字化目標は民間赤字化目標 でしょ?!(前半)」三橋貴明 AJER2020.2.9

    

 

令和の政策ピボット呼びかけ人に「俳優 伊原剛志様」が加わって下さいました。

また、メルマガ「令和ピボットニュース」が始まりました。皆様、是非とも、メルマガ登録を!

 

 

「菅義偉」はいかに造り出されたのか? 構造改革首相、誕生秘話 [三橋TV第356回] 三橋貴明・浜崎洋介・高家望愛[

https://youtu.be/0d40Fi-mXvU


 変化が起きるまでは、ただひたすら長く、変化が起き始めたら、あっという間。
 経済学も、そうなるかも知れません。


 アメリカのパウエルFRB議長が、
「政府の負債増が物価を押し上げる」
「M2や通貨供給量が経済成長と関係がある」
 といった従来の経済学の「常識」を堂々と否定しました。

FRBは失業率より就業者数を重視、M2忘れるべき=議長
 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は23日の上院公聴会で、新型コロナウイルス禍からの景気回復に向けた方策について語る中、時代遅れとなった経済学の定説を捨てるFRBの姿勢も垣間見せた。
 パウエル氏は、FRBは失業率ではなく、就業者数に注目し、就業者の増加を目指すと説明。インフレについてはすぐには問題にならないと指摘した。 
 民主党のマーク・ワーナー上院議員が国内インフラに「大規模投資」を行う必要性について質問すると、パウエル氏は「私が想像できる限り、現時点で問題ではない」と回答。政府の多額の借り入れが物価を押し上げるという典型的な懸念には取り合わなかった。
 また、FRBがかつて注目し、現金などの通貨供給量の重要指標とされたマネーサプライはもはや関係ないと発言。同じ60代後半の共和党のジョン・ケネディ上院議員に対し、「大昔にわれわれが経済学を勉強したころはM2と通貨供給量が経済成長に関係するとみられていた」とした上で「現在ではM2に重要な意味合いはない。この知識は忘れる必要がある」と述べた。(後略)』

 パウエル議長の主張の主旨は以下です(恐らくは正しい)。
・失業率は、分母が労働市場参加者で、コロナ禍で家族の世話をするために労働市場を離れた人などは分母に含まれない。失業率よりも、就業者数を重視するべき
政府が負債を増やし、投資をしても、インフレ率が急騰することはない
経済成長に際し、マネーサプライに重要な意味はない。
 などになります。

 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】


現在、特別コンテンツ 【信じがたい歴史的真実!フランス革命とMMT(現代貨幣理論)】の一部をYoutubeで公開中!

https://youtu.be/j-lLu2feXfU

 

 特に、最後のマネーサプライ(日本はマネーストック)の問題は重要です。
 何しろ、経済成長率とは「GDPが増えること」になります。GDPとは、
「財やサービスが生産され、顧客が支出し、生産者に所得が生まれる」
 所得創出のプロセスにおける「生産」「支出」「所得」の合計のことです。


 つまりは、市中で「カネ」が飛び交っていても、生産された財・サービスに支出されなければ、経済成長とは無関係なのでございます。
 

 具体的な例をあげると、
「銀行からおカネを借り、不動産を買った」
「銀行からおカネを借り、株式を買った」
 場合、銀行が貸出た時点で確かにマネーストックは増えます。


 ところが、買われたものが財やサービスではないため、GDPはほとんど増えないのです。(銀行、不動産会社、証券会社の生産は多少、増えますが)


 つまりは、マネタリーベースはもちろん、マネーストックが増えてさえ、経済成長に殆ど関係がないケースはあり得るのです。
 

 と、「貨幣の種類」に基づき、以前から主張してきたのですが、経済学者にとって、
「マネーストックと経済成長率は、相関するに決まっているじゃないか。何を言っているんだ?
 という感じで、MSと成長率の強い関係性は自明の理だったのです。


 それを、FRB議長自ら否定するとは・・・・。
 

 何というか、アメリカというのは本当にすごい国です。見倣わなければなりません。
 さて、アメリカの「時代遅れの経済学の定説」を捨て去りました。
 日本も続かなければなりません。
 

「時代遅れの経済学の定説を捨て去ろう」に、ご賛同下さる方は、

↓このリンクをクリックを!
本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページはこちらです。
㈱日本富民安全研究所のブログ絶望の先にはこちらです。
◆三橋貴明関連情報
新世紀のビッグブラザーへ ホームページはこちらです。
メルマガ「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」はこちらです。