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「財政破綻のプロセス」(前半)三橋貴明 AJER2022.1.4
    

 

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https://youtu.be/nFaujqT0Oh8

 

 

 財政破綻論者の得意技は、「現実」「データ」によって持論が否定されると、ゴールポスト(財政破綻の定義)を変えてくることでございます。
 確かに、腐ったやり方ではありますが、それでもまあ、彼らが「頭で考えている」のは間違いありません。思考の方向はおかしいですが。


 長年の財政破綻を巡る議論を知らない人、変な表現ですが「財政破綻論の素人」は、
「ザイセイハタ~ン!」
 について、どのように認識するでしょうか。政府の債務不履行だの、国債金利の上昇だの、国債の通貨だの、インフレ率だの、ハイパーインフレだの、日銀当座預金だのは全く関係なく、単に、
「借金が積み上がっている! 大変だ~っ!」
 と、極単純化された形で怯えるだけです。


 どうも、現在の財務大臣は「財政破綻論の素人」のように思えてなりません。何しろ、発言があまりにも幼稚です。

国債残高、父の時代と比べて「10倍以上」 鈴木財務相が危機感
 1980~82年に首相を務めた故鈴木善幸氏を父に持つ鈴木俊一財務相は7日、国の借金である国債の残高が父の時代と比べて「実に10倍以上の増加になった」と述べた。現在の厳しい財政状況は「国の将来の繁栄の最大のリスク要因」だとして、財政の立て直しが「必要不可欠」と訴えた。
 鈴木氏はこの日、財務省職員への新春のあいさつで「ちょうど40年前、私の父の内閣のもとで組織された1982年度(当初予算)と、2022年度(当初)予算案を比較してみたい」と言及。国内総生産(GDP)はこの間1・9倍に増えたものの、国債残高は82年度末の96兆円から22年度末の1026兆円へと10倍以上増加したと指摘した。(後略)』

 いや、10倍ごときで大騒ぎしないで下さいよ、鈴木財務大臣。

【1872年-2015年 政府債務の金額及び実質残高(2015年基準)の推移(単位:億円)】


http://mtdata.jp/data_53.html#Seifusaimu

 貴方の言う「国の借金」残高(2015年時点)は、名目の金額で1872年の3740万倍!実質でも1885年の546倍!に増えていますよ!!!!
 それでも、長期金利はゼロ、インフレ率はコアコアCPIでマイナス。


 どいういうことですか! 国の借金が3740万倍!になったんですよ~っ! なぜ~、な~に~も~、起きて~、いないんですか~?
 

【歴史に魅せられて、myが聞いてみた〜皇統論編〜(後編)】

現在、三橋貴明とmyによる特別コンテンツ「歴史に魅せられて、myが聞いてみる 皇統論編 (後編)」がご視聴頂けます。

https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

 要は、国債発行残高は、単に「過去に政府が発行した貨幣の残高」に過ぎないという話です。


 実際、政府が国債を発行し、支出すると、民間経済における貨幣が増えます(大抵は、銀行預金)。


 分かりやすい表現を使うと、国債発行残高は「日銀券発行残高」と同じなのです。日本銀行券(現金紙幣)は、日銀の負債。国債は政府の負債。
 わたくしは仕事上、日銀券の残高は把握していますが。

【2021年9月末時点 日本銀行のバランスシート(兆円)】


http://mtdata.jp/data_78.html#BOJBS

 発行残高の増加ペースなど気にしたことがありません。なぜならば、どうでも良いからです。


 どうでも良くなくなるのは、日銀券の流通が増えすぎ、財やサービスが購入しまくられ、インフレ率が適正水準を超えて上昇した時です。
 

 つまりは、日銀券の発行残高の適正金額を考えたとき、メトリクス(物差し)となるのはインフレ率なのです。発行残高ではありません。
 

 国債すなわち国庫債券も同じです。国債発行が問題になるのは、
国債という貨幣の発行が多すぎ、インフレ率が適正水準を超えて上昇していくとき
 のみなのです。


 発行残高はどうでもいいのですよ、鈴木財務大臣。
「どうでもよくない!」
 と主張するならば、「国の借金」とやらが明治時代と比べて3740万倍になっているにも関わらず、「何も起きていない」理由を説明しなければなりません。
 できないでしょうが(わたくしはできますが)。

 

「国庫債券は日銀券と同じく貨幣だ」にご納得頂けた方は↓このリンクをクリックを!

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