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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

平井デジタル担当大臣が「脱税」。自分の後援企業の豆蔵HDの株式を大臣規範に違反して購入し、1200万円の利益を得たことを資産報告書にも載せず、納税せず。そしてこの企業をオリパラアプリで超優遇。

2021年07月20日 | 打倒!菅義偉!

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 西村康稔・経済再生相が酒類提供の停止に応じない飲食店に対して金融機関から圧力をかけさせたり、酒類の販売業(卸売)業者から飲食店に酒を売らないように「要請」していた問題では、菅内閣が事前にこの違法な方針を了承していたことははっきりしていました。

 なぜなら、金融機関の監督庁は財務省→金融庁であり、酒類の販売業者の監督官庁は財務省→国税庁(酒税を扱うから)。

 まだ大臣は初めての西村大臣が独断専行できることではなく、絶対に、麻生太郎副総理・財務大臣の了承がなければこの二つの圧力をかけることはできないからです。

 現に、西村経済再生相がこの方針を発表した前日の2021年7月7日、菅首相も出席した関係閣僚会議で、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室がこの方針を説明したことを、西村氏や内閣官房の担当者が認めています。

 西村大臣は菅総理や麻生副総理をかばって盾になることで恩を売っているのでしょう。

東京オリパラのための4度目の緊急事態宣言。金融機関からも締め上げて酒類提供禁止を強制。「大会の成功を果たしていくためには選手関係者だけでできるものではなく、国民の皆様のご協力も必要であります」。

 


 そして、コロナ禍やその渦中での東京オリパラ開催問題に関係のある西村大臣問題が煙幕になってしまっていますが、菅政権の利権とヤクザ体質を文春砲が毎週暴いています。

 菅政権の目玉政策の最大のもの、デジタル庁を担当する平井卓也・デジタル改革担当相が、オリパラアプリの開発を受注していたIT企業「豆蔵ホールディングス」とその関連会社と癒着している問題です

 平井デジタル相はこの会社の株式を購入・保有していたのにそのことを資産報告書に記載していなかったこと、その株を売却して利益をあげながら申告していなかったことを週刊文春にすっぱ抜かれ、7月9日の記者会見でこれを認めて、書類を訂正して、税金を申告したと言わざるを得なくなりました。

 なぜこんな隠ぺいをしたかというと、これも文春に暴かれたように、平井大臣が当該IT企業の株式を購入したのがIT政策担当の内閣府政務官だった2006年で、大臣規範に反しているからなのです。

 平井デジタル相は一週間後の7月16日の閣議後記者会見でもこれを認めて

「不注意だった。おわびを申し上げたい」

と陳謝せざるを得なくなりました。

 でも、不注意でこの企業の株式の購入と売却だけすっぽり資産報告書から偶然落ちていましたなんてことがあるわけありません。

 


 もともと、平井大臣はこのオリパラアプリ問題でNECを締め上げると恫喝を指示していたことを週刊文春に暴かれて、内閣府が数分だけこの会議の録音を公開して文春に反論したところ、さらに追い打ちでこの豆蔵株問題を後掲の7月8日発売号、7月15日発売号に2週連続で叩かれて謝罪に追い込まれたのです。

 今や日本には文春砲しか頼れる野党もメディアもないといっても過言ではないくらいで、野党や他のマスコミには奮起してもらいたいのですが、文春が暴露した「豆蔵ホールディングス」という役所や企業向け情報サービスの会社で、同社の荻原紀男社長は平井デジタル相の熱心な支持者。

 豆蔵HDは平井氏が代表を務める自民党香川県第一選挙区支部に対して2013年から2017年までのあいだに計300万円も献金していますし、荻原社長が会長を務める政治団体「デジタル社会推進政治連盟」も、平井氏の政治資金パーティで100万円分ものパーティ券を購入しています。

 さらに週刊文春によると、荻原社長は平井デジタル相のファミリー企業の監査役も務めているのです。

 


 平井大臣ははIT政策担当の内閣府政務官を務めていた2006年、この豆蔵HDの株を購入していたわけですが、もちろんこれは

「大臣、副大臣、政務官は在任中の株取引を自粛」

という大臣規範に真っ向から反しています。

 そもそも、国のIT政策の方向性などを決定するIT政策担当の内閣政務官である平井氏が、自分の後援者であるIT企業の株を購入するというのは、その企業に情報を事前に流す可能性や、株価を操作する可能性もあって絶対に許されないことです。

 現に、豆蔵HDは平井デジタル相が株を購入した4カ月後には持ち株会社に移行し、事業を急拡大しており、2020年1月から3月にかけてMBO(経営陣による自社株買い)をおこなって、平井氏の保有株を買い取ったのです。

 そして、このMBOで、平井デジタル相は少なくとも1200万円の売却益を得ています。

 これはもはや実質的には違法な政治献金、つまりヤミ献金、いや賄賂と言っても差し支えないものです。




 平井デジタル相は7月9日の会見で、株式売却によって利益があったことを

「初めて認識した」

などと弁明しましたが、一気に1200万円もの売却益があったことを知らないなんてことがありえますか?

 平井デジタル相があえて、この株式の取得と多額の売却益を得たことを所得報告書に記載せず、税務申告をおこわなかったのは明白です。

 これは完全な脱税でもあります。

 


 そもそも、豆蔵ホールディングスが手掛けた「オリパラアプリ」は東京五輪を目的に海外から入国する選手団や報道陣らの健康管理を目的とするもので、政府は2021年1月にこのアプリの開発・運用などをNECなどの共同事業体に委託し、総額約73億円もの予算を計上したのですが、この巨額予算に批判が高まると、6月1日、平井デジタル相は費用を73億円から約38億円まで圧縮すると公表しました。

 そして、その予算圧縮をめぐって、平井デジタル相が減額に応じようとしないNEC を恫喝するよう官僚に指示していたことを朝日新聞がスクープしましたが、その内容たるや

「NECには(五輪後も)死んでも発注しないんで。場合によっちゃ出入り禁止」

「完全に干すからね、あれは」

「脅しておいたほうがいいよ」

といったヤクザまがいのものでした。

 

 そして、このオリパラアプリを受注していたのは、NECやNTTコミュニケーションズ、日本ビジネスシステムズ(JBS)など5社による共同事業体で、その5社がさらに計20社以上の下請け企業に開発などを再委託していたのですが、

 再委託先のなかでもっとも高い金額で事業を請け負っていたのが、JBSから6億6000万円で開発を再委託されていた「ネクストスケープ」という会社で、このネクストスケープは、豆蔵HDが100%株を保有する完全子会社なのです。

 しかも、平井デジタル相は、費用を73億円から約38億円まで圧縮するとし、NECなど各社に減額を要求して、ネクストスケープに再委託していたJBS も、事業費を約14億円から約8億円まで減額されたはずなのに、週刊文春によると、そのJBSの再委託先であるネクストスケープの請け負い額は、当初と変わらず6億6000万円のままだというのです。

 平井大臣は「脅しておいたほうがいい」「完全に干す」発言のあった会議で、平井デジタル相が同郷で親交がある東大の松尾豊教授が関わるベンチャー企業の名前を挙げ、松尾教授の名前を出した上で

「彼が抱えているベンチャー。ベンチャーでもないな」

「そこの顔認証ははっきり言ってNECより全然いいわ」

などと推しに推しています。

 平井大臣が菅政権の利権誘導体質を一身に体現したような存在であることは明らかです。

 

 そして、かつて私がうちの人気記事

自民党ネットサポーターズクラブ(J-NSC ネトサポ)のネット世論誘導 ネトウヨその世界5

に書いたように、平井大臣はもともと自民党のネットメディア局長時代からネトウヨを束ねて、自民党のネトサポを作り上げ、ネット監視もしてきた人物です。

 こんな人間にデジタル庁を任せようというのですから、そもそも菅総理の狙いも市民の個人情報の集積とその悪用にあると考えるのはむしろ当然です。

 

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この平井大臣と組んでネット監視システムを構築したのが、自民党時代の小池都知事だということも忘れてはなりません。

そして、このネット監視システムの中核にいたのがNTTコミュニケーションズで、今回のオリパラアプリ問題でも、平井大臣がNECを放逐してNTTを優遇し続けていることも銘記すべきです。

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平井デジタル相、IT株購入を陳謝 大臣規範違反、納税もせず

平井卓也デジタル担当相

 平井卓也デジタル改革担当相は16日の閣議後記者会見で、内閣府政務官だった2006年に大臣規範に反してIT企業の株式を購入していたとして「不注意だった。おわびを申し上げたい」と陳謝した。

 平井氏によると、06年6月の株購入後、国会議員資産公開法で提出が義務づけられている資産報告書に保有の事実を記載していなかった。18年の科学技術担当相就任時に公表した閣僚資産報告で初めて記載したものの、20年3月に同株を売却して得た収入を所得報告書に記載せず、納税もしていなかったという。既に所得税の修正申告を済ませ、報告書の修正作業を進めているとしている。

 平井氏は06年当時、内閣政務官としてIT政策などを担当。「(株購入は)会社を応援したいという気持ちだった。隠す意図は全くなかった」と釈明した。大臣規範は在任中は株取引を自粛するよう定めている。【大場弘行、後藤豪】

 

 自身が保有していたIT企業株を巡り、売却益にかかる所得税を申告していなかったことが明るみに出た平井卓也デジタル相(63)。問題のIT企業株を購入した時期は内閣府政務官を務めており、政務三役在任中の株取引自粛を求める大臣規範に違反していたことが、「週刊文春」の取材でわかった。

平井卓也デジタル相 ©共同通信社

 平井氏が保有していたのは、IT企業「豆蔵ホールディングス」(東京都新宿区)の株式。同社の荻原紀男社長(63)と平井氏は20年来の付き合いで、豆蔵ホールディングスは2013年から2017年にかけて毎年60万円、計300万円を平井氏が代表を務める自民党香川県第1選挙区支部に献金してきた。

 一方、豆蔵ホールディングスのグループ会社「ネクストスケープ」(東京都新宿区)は、デジタル庁の関連事業である東京五輪向けアプリを再委託先として6.6億円で受注している。

 平井氏によれば、豆蔵ホールディングス株を購入したのは、2006年6月。当時、平井氏はIT政策担当の内閣府政務官を務めていた。これは、政務三役在任中の株取引自粛を求める大臣規範に違反する。さらに、IT政策担当の内閣府政務官として、未公開の情報も知り得る立場にありながら、IT業界の株式を購入していたことになる。

 折しも、豆蔵ホールディングスは平井氏が株を購入した4カ月後に持ち株会社に移行し、事業を急拡大させていた。

「豆蔵は当時、『内部統制支援システム』と呼ばれる、企業の財務や組織を“見える化”するサービスで利益を上げていた。2007年3月期は連結純利益が1億4000万円、連結売上高が36億円と創業以来の最高額を記録。MBO(経営陣による自社株買い)直前の2020年3月期決算では、売上高288億円にまで成長したのです」(IT業界関係者)

「豆蔵ホールディングス」の荻原社長。平井氏と同じ1958年1月生まれ(豆蔵HPより)

 ところが、平井氏はこの間、全ての国会議員が選挙のたびに提出することが義務付けられている「資産等報告書」に、四国新聞株など他の保有株式は記載しているにもかかわらず、豆蔵ホールディングス株については記載していなかった。

 平井氏は2020年3月、豆蔵ホールディングスが実施したMBOに応じる形で、保有していた8400株を全て売却。売却益は少なくとも1200万円と見られるが、これを「所得等報告書」に記載していなかった。

政治資金に詳しい神戸学院大学の上脇博之教授が指摘する。

「所得等報告書で売却益を申告すると、大臣規範を破って株を購入したことが発覚するかもしれません。つまり、あえて所得等報告書に記載せず、意図的に税務申告をしなかったと見られても仕方ありません。税金の使途を決める政治家として“納税逃れ”はもってのほかですが、今回のケースはより悪質な疑いも残るだけに、一層透明性の高い説明が求められるでしょう」

©共同通信社

 大臣規範に違反して株を購入した理由や、意図的に税務申告をしなかった疑いなどについて平井氏に尋ねたところ、

「7月9日の会見で説明したとおりです」

 とし、事実確認には応じなかった。

 7月14日(水)16時配信の「週刊文春 電子版」及び7月15日(木)発売の「週刊文春」では、豆蔵ホールディングス株の購入や売却を巡る問題のほか、平井氏の“ファミリー企業”で荻原氏が監査役を務めている問題など、平井氏と豆蔵ホールディングスを巡る新たな疑惑について報じている。

 

 

 

 デジタル庁の関連事業である東京五輪向けアプリを、平井卓也デジタル相(63)の大口支援者が経営し、かつて平井氏も株式を保有していた企業のグループ会社が、約6億6千万円で受注していたことが、「週刊文春」の取材でわかった。

 五輪向けアプリの事業費を巡っては、NECが契約から外れるなど大幅に削減されたが、この会社は減額されていなかった。また、平井大臣は、この企業の株を保有していたことを「資産等報告書」に記載していなかった。資産公開法に違反する疑いがある。さらに、この株の売却益が「所得等報告書」に記載がないこともわかった。

平井卓也デジタル相 ©共同通信社

 平井氏が保有していたのは、IT関連企業「豆蔵ホールディングス」(東京都新宿区)の株式8400株。同社は、荻原紀男社長(63)が1999年に創業した会社が前身で、2004年に東証マザーズ、2013年に東証一部への上場を果たした。

 最近では、豆蔵ホールディングスのグループ会社「ネクストスケープ」(東京都新宿区)が、内閣官房IT総合戦略室が開発を担う東京五輪向けアプリを再委託先として6.6億円で受注。同アプリの受発注を巡っては、平井氏がIT総合戦略室の幹部らに「NECを干す」などと指示し、その後、NECが実際に契約から外れたことも物議を醸している。

 一方で、豆蔵ホールディングスは2013年から2017年にかけて毎年60万円、計300万円を平井氏が代表を務める自民党香川県第1選挙区支部に献金していた。

豆蔵HDが毎年60万円を献金
香川県第1選挙区支部の政治資金収支報告書

 平井氏によれば、2006年6月に豆蔵ホールディングス株を14株購入。その後、株式分割により保有株数が8400株となり、2020年3月に同社のMBO(経営陣による自社株買い)に応じ、全ての保有株式を売却したという。

 ただ、国会議員は、任期が始まった時点で保有していた資産を資産等報告書で公開することが資産公開法で定められている。

 しかし、平井氏は2014年12月の総選挙後に公開された資産等報告書、ならびに2017年10月の総選挙後に公開された資産等報告書に、豆蔵ホールディングス株の保有を記載していなかった。

「豆蔵ホールディングス」社長が会長を務める「デジタル社会推進政治連盟」主催のパーティでビデオメッセージを寄せる平井氏

 政治家の資産公開に詳しい九州大学の斎藤文男名誉教授が指摘する。

「(保有株を)『資産等報告書』や『資産等補充報告書』で報告していなければ、資産公開法違反に当たります。理解に苦しむ報告の仕方ですから、特定の個人との関係など何かを隠す意図があったのではないでしょうか」

 平井氏は以下のように回答した。

「資産等報告書等については確認の上、必要があれば修正する考えです。(荻原氏からは)ルールに則った形でご支援を頂いています。(ネクストスケープの五輪向けアプリの受注など)政府調達については、関係法令に基づいて手続きがなされているものと承知しております」

 7月7日(水)16時配信の「週刊文春 電子版」及び7月8日(木)発売の「週刊文春」では、平井氏と荻原氏の蜜月ぶりをはじめ、豆蔵ホールディングス側から平井氏側への政治献金、平井氏がメッセージを寄せた荻原氏が会長を務める政治団体のパーティの様子、豆蔵ホールディングス株の資産公開に関わるもう1つの疑惑などを詳報している。

 

 

 

 NTTグループによる接待を巡る問題で、内閣官房IT総合戦略室の幹部が、新たに昨年10月から3カ月連続で接待を受けていた疑いがあることが、「週刊文春」が入手したNTTの内部資料で判明した。

 NTTグループから接待を受けていた疑いがあるのは、内閣官房IT総合戦略室の向井治紀室長代理。東京大学法学部卒業後、旧大蔵省に1981年に入省。太田充財務次官は2年後輩だ。

IT室の向井室長代理(テレ朝newsより)

 内閣府関係者が語る。

「向井氏は理財局次長などを経て、2010年から内閣官房でマイナンバー制度の立ち上げなどに携わってきました。霞が関では『ミスター・マイナンバー』の異名を持つ人物です。現在は、今年9月に発足予定のデジタル庁の設置準備を担う内閣官房IT総合戦略室の室長代理と、内閣府番号制度担当室長を兼務している。マイナンバーはデジタル庁に一元化されることもあり、平井卓也デジタル相は向井氏を側近として重用しています」

 平井氏は昨年9月16日、菅政権の発足とともにデジタル相に就任した。NTTグループの内部資料によれば、その直後の昨年10月2日と昨年12月4日、同グループが運営する高級会員制レストラン「KNOX」で、向井氏は平井氏とともに、NTTの澤田純社長から接待を受けていた疑いがある。さらに、内部資料によれば、昨年11月9日にも「KNOX」で、向井氏はNTTデータの常務から接待を受けていた疑いがある。

平井デジタル相 ©共同通信社

 NTT関係者が言う。

「澤田氏がKNOXで接待する会食は、2万4千円のコースに1本10万円単位の高級ワインを加え、5万円を目安に調整されることが多い。一方、NTTデータの常務が接待した会食は、1人2万円が目安と見られます」

 そのNTTは、向井氏が幹部として所属する部局の事業を数多く受注してきた。

 内閣官房IT総合戦略室が開発を担う五輪アプリを、今年1月14日、NTTコミュニケーションズを中心とした5社のコンソーシアムが約73億円で受注。その後、事業費が削減され、NECとの契約は解除されたものの、NTTコミュニケーションズは引き続き約23億円分の受注を確保している。

マイナンバー関連事業も相次いで受注

 また、2014年には内閣府が発注したマイナンバーの中核システムを、NTTコミュニケーションズやNTTデータなど5社のコンソーシアムが約114億円で受注するなど、NTTグループはマイナンバー関連の事業を相次いで受注している。

 国家公務員倫理規程では利害関係者との1万円を超える会食は、届け出を義務付けている。内閣府にはNTTへの許認可権はないが、人事院に見解を求めたところ、以下のように回答した。

「契約の申込みをしようとしていると客観的に言えるなら、利害関係者になり得る。同席した政治家が支払った場合でも届け出は必要です」

内部資料には〈向井様〉の名前が

 国際基督教大の西尾隆特任教授もこう指摘する。

「法の趣旨は公務への信頼を損なわないようにするものですから、許認可や契約に限らず、行政指導など幅広い範囲で接する業者が『利害関係者』と定められます。ITやマイナンバーを所管する向井氏が発注の直接の担当者ではなくても、NTTは『利害関係者』にあたるでしょう。届け出をしなければ、国家公務員倫理規程違反の疑いが残ります」

 NTTとNTTデータはともに以下のように回答した。

「個別の会食についてのお答えは差し控える」

 平井氏は6月25日の記者会見で「私と、同席した事務方の分は(費用を)きっちり払っている」とした一方、向井氏が届け出をしていたかどうかについて問われると、「これは事務方に聞いて下さい。私が届け出するわけではないので」と回答した。

 当の向井氏や内閣官房には6月20日以降、会食や届け出の有無などを繰り返し尋ねたが、6月29日夕方までに一度も回答はなかった。

 その後、朝日新聞デジタル(6月30日午前10時半配信)によれば、IT総合戦略室は昨年12月4日の会食について、向井氏は同席していたが、「利害関係者にあたらない」と向井氏は判断し、届け出を出していなかったと説明しているという。

NTTの迎賓館「KNOX」の最高ランクの個室「ピオニー」

 谷脇康彦前総務審議官はNTTから3年間で4回の接待を受けるなどし、停職3カ月の処分の末に辞職した。平井氏はデジタル庁発足に際し、公共事業の受発注などに関するコンプライアンス委員会を設置する意向を示しているが、向井氏の疑惑を巡っても徹底した調査を求める声が高まりそうだ。

 6月30日(水)16時配信の「週刊文春 電子版」及び7月1日(木)発売の「週刊文春」では、NTTグループの内部資料に記された会食の詳細や、平井氏や向井氏との会食に同席した人物の証言なども合わせて報じている。

 

 

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