ビジネスガイド9月号

 会社が最寄り駅から10分のところにサテライトオフィスを準備してくれたとのことでありがたいことこのうえないわけですが、これでますますオフィスには出社しなくなるだろうなと思うことしきり。ということではありますが久々に出社して郵便物を回収しましたのでいただきもの御礼です。
 (株)日本法令様から、『ビジネスガイド』9月号(通巻891号)をお送りいただきました。いつもありがとうございます。

ビジネスガイド 2020年 09 月号 [雑誌]

ビジネスガイド 2020年 09 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/08/11
  • メディア: 雑誌
 そろそろ次号も出ようかというタイミングかと思いますが上記の事情で申し訳ありません。今回の特集はウィズコロナ下での安全配慮義務と緊急支援策・補助金、9月1日に施行された労災保険法の政省令(兼業・副業)、そしてハラスメント対応と充実したものとなっています。
 八代尚宏先生の連載「経済学で考える人事労務社会保障」は今般のコロナ対策における雇用調整助成金制度の拡充について検討しておられ、諸外国の例なども引きながら、より手続きが簡易で迅速な失業給付の拡大・活用を訴えておられます。たしかに指摘されるとおり金額面で均衡を失しているのは失業のやむなきに至った人の保護という面では問題があるので適切な対応が必要だと思います。いっぽうで、失業給付ならすぐにも貰えるので事業主都合解雇にしてくださいという労働者もあまりいないように思われ、やはり雇用が維持されることに意義があるという前提で制度拡充がなされているのだろうと思います。多くの人が、いつか終息したときには同じ職場で、同じ仲間と、同じ仕事をしたいと願っていることが政策に反映されているのだろうと思うわけです。
 大内伸哉先生のロングラン連載「キーワードからみた労働法」は「降格的配転」を取り上げておられます。とりあえず、「”ジョブ型”人事制度を導入すれば管理職層を一方的に配転して賃下げできるようになるのではないか」などと考えている経営者や労担役員には十回くらい繰り返し読んでもらいたいものだと思います(笑)。