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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

立憲民主党の辻元清美副代表が衆議院代表質問で、岸田政権に「肉を切らせて骨を断つ」!自らの不正事件の時に参考人招致に応じたこと、それを求めた自民党の副幹事長筆頭が甘利明自民党幹事長だったことを暴露する!

2021年10月13日 | ダメよダメダメ岸ダメ政権

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 一昨日投稿した

立憲民主党の辻元清美副代表が国会代表質問で、森友事件の赤木雅子さんから岸田首相への手紙を全文朗読。さらに、岸田首相が甘利幹事長が作らせたと称する報告書を確認していないとの答弁を引き出す!

にも書いたことですが、辻元清美議員の質問力は今の国会議員で天下一品。

 そして、2021年10月11日の衆議院本会議で行われた代表質問で、辻元議員の質問が圧巻だったのは、赤木雅子さんの手紙を読み上げた部分と同時に、自らの過去の不正とその受けて立ち方について堂々と述べたうえで、同じく自民党から代表質問をしたばかりの甘利明幹事長の説明責任を鋭く追及した部分でした。

 甘利明氏は何度も書いたように、2016年1月に週刊文春によって、建設業者とURの交渉の間に立って2億円以上の利益を業者にもたらした見返りに総額1200万円(うち現金600万円)を供応されたことが暴露されたのになぜか不起訴。

 その後の説明も、全く不十分なままに終わっているのに、もう説明責任は果たしたと言っています。

あっせん利得疑惑の甘利明自民党幹事長が「記者の質問が出尽くすまでお答えした」として説明責任は果たしたといっていたが、実はスクープした週刊文春の記者がまだ手を挙げているのに記者会見を終えていた(笑)。

 

 

 これに対して、辻元議員は、社会民主党議員だった2002年に秘書給与を不正に流用した問題を報じられて議員辞職し、のちに警視庁に逮捕され、有罪判決を受けたという自らの黒歴史をあえて持ち出しました。

 そして、

「自民党の強い求めに応じて、私は予算委員会の参考人招致に応じた」

「そのときの自民党執行部、筆頭副幹事長が今の甘利幹事長だった」

と暴露したのです。

 辻元議員が決して触れたくないであろう自らの過去を持ち出しての「肉を切らせて骨を断つ」質問。

 これには、議場内がどよめきました。

 

 さらに、辻元議員の追い詰め方が見事だったのは、岸田派の前身である自民党派閥「宏池会」の先輩議員でもある故加藤紘一元幹事長から

「刑事責任のあるなしとは別に、政治家は政治責任も果たさなければならない」

と諭されたとしたうえで、岸田首相に対して

「宏池会の先輩方が守ってこられた政治の矜持をお持ちのはずだと信じたい」

「率先して甘利幹事長に政治倫理審査会での説明をするようにご指示いただけないでしょうか」

と迫ったことでした。

 

 甘利明氏が辻元議員の不正についての参考人招致を激しく求めた時の責任者だったこと。

 辻元議員が潔くこれに応じたこと。

 その動機が、岸田首相の先輩である加藤議員からの諫言にあったこと。

 これだけの事実を積み重ねられ、窮地に陥った岸田首相でしたが、これに対して

「説明責任のあり方については、それぞれの政治家自身が自ら判断すべきものだ」

と述べるのがやっと。

 そして、甘利幹事長の政治倫理審査会の出席は

「国会で決めること」

として逃げたのです。

 

 甘利自民党幹事長が国会で説明するかどうかは国会が決めることと言いますが、それは国会での多数決で決まるのです。

 今の国会で絶対多数を握っているのは岸田総裁と甘利幹事長の自民党です。

 甘利氏の国会招致が実現しないとしたら、それは岸田自民党が決めたことなのです。

 辻元議員は20年近く前の自分の不祥事に改めて触れて、今の岸田首相と甘利幹事長の政治姿勢を正す代表質問は、国会の歴史に残ると言ってもいい内容。

 岸田氏らとは比較にならない、辻元議員の覚悟と胆力をまざまざと見せつけたと言えるでしょう。

 

 

 

立憲が辻元清美代表、共産が田村智子代表になる上で、辻元議員はこの不祥事が障害になるなあと最近考えていたところだったので、辻元氏が自らこの傷に指を突っ込んだのには仰天しました。

しかし確かに、この時の辻元議員が参考人招致に応じた態度と、甘利幹事長が政倫審にも出ようとしない責任回避の態度を比較したことで、岸田政権の「政治とカネ」を何も前進させようとしない酷い姿勢が浮き彫りになりました。

そのために、自分の隠したい過去をあえて持ち出した辻元議員の覚悟は実にあっぱれだと言えるでしょう。

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辻元清美議員が甘利幹事長UR疑惑を追及「私は自民党の求めで参考人招致に応じた」

立憲民主党の辻元清美議員は11日、衆院本会議における岸田文雄首相の所信表明演説に対する代表質問で、政治とカネの問題で閣僚を辞任した自民党の甘利明幹事長について自身の過去の秘書給与事件を引き合いに出して追及した。

共同通信社

甘利氏は経済再生担当大臣だった2016年、地元の建設会社から現金と接待を含め利益供与を受けたことが報じられ、現金を受け取ったことを認めて閣僚を辞任。さらに建設会社のトラブルをめぐりUR(都市再生機構)に口利きを行った疑いなどで、任意で東京地検特捜部の事情聴取に応じたが不起訴処分となった。

今月5日の党役員連絡会後の会見で甘利氏は、この件について改めて見解を問われ、「URに関わる事情は全く知らされていなかった」としたうえで、「説明責任も含めて、責務を果たし終えたと考えている」と説明した。

辻元議員「私は自民党の求めで参考人招致に応じた」

共同通信社

11日の代表質問に立った辻元議員は、社会民主党議員だった2002年、秘書給与を不正に流用した問題を報じられて議員辞職。のちに警視庁に逮捕され、有罪判決を受けている。

この日、辻元議員は、自身が議員辞職した当時を振り返り、「自民党の強い求めに応じて、私は予算委員会の参考人招致に応じた」と述べ、さらに「そのときの自民党執行部、筆頭副幹事長が今の甘利幹事長だった」と指摘した。

辻元氏は当時、岸田首相が現在トップを務める自民党派閥「宏池会」の先輩議員でもある故加藤紘一元幹事長から「刑事責任のあるなしとは別に、政治家は政治責任も果たさなければならない」と諭されたことを明かした。その上で岸田首相に対して「宏池会の先輩方が守ってこられた政治の矜持をお持ちのはずだと信じたい」と訴え、「率先して甘利幹事長に政治倫理審査会での説明をするようにご指示いただけないでしょうか」と呼びかけた。

これを受けて岸田首相は、「説明責任のあり方については、それぞれの政治家自身が自ら判断すべきものだ」と述べ、甘利氏の政治倫理審査会の出席は「国会で決めること」として明言を避けた。

辻元氏が甘利氏の疑惑に関して質問し、岸田首相が答弁した一連の内容は以下の通り。

【辻元氏の質問】

甘利幹事長にまつわるUR口利き事件の件です。甘利幹事長は内閣府特命担当大臣のときに、2013年から2014年にかけて、千葉県の建設会社から大臣室などで計2回、合わせて100万円の現金は自ら受け取ったと。事務所でも秘書が500万円を受け取りました。まず総理にお聞きをいたします。大臣室で大臣が事業者などから現金を受け取る行為を、岸田内閣では認められるのでしょうか。

甘利幹事長は然るべきタイミングで公表すると言っていたにもかかわらず、先週調査報告書は公表しないと文書で表明されました。総理は幹事長に任命されるにあたり、この報告書をご覧になって確認されたのでしょうか。総理、調査報告書と、そしてこの調査の内容の公表を総理から指導いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

また、私たちは甘利幹事長の政治倫理審査会への出席を求めております。私は19年前に秘書給与問題で辞職をいたしました。辞職後でしたけれども、「記者会見ではダメだ」「国会で説明しろ」という自民党の強い求めに応じて、私は予算委員会の参考人招致に応じました。そのときの自民党執行部、筆頭副幹事長が今の甘利幹事長だったんです。

そしてある自民党の先輩に「刑事責任のあるなしとは別に、政治家には政治責任も果たさなければならない」と諭されて、自分の不明を恥じ、私は2期生でしたけれども、震えながら参考人招致に応じました。その先輩はかつて岸田総理もご指導を仰がれていた宏池会の加藤元幹事長です。加藤紘一さんです。

同時期、加藤先生もご自身の問題で逃げずに参考人招致に応じていらっしゃいました。宮澤元総理は竹下登元総理に対する証人喚問の求めに、自民党総裁として応じておられました。現在の宏池会の中にも自ら刑事責任を果たし、復帰され、大臣まで務められた方もこの議場にいらっしゃるはずです。

私も刑事責任と政治責任を自分で負ったからこそ、再びこの場に立たせていただくことができたと思っております。岸田総理は宏池会の先輩方が守ってこられた政治の矜持をお持ちのはずだと私は信じたい。岸田総理こそが率先して甘利幹事長に政治倫理審査会での説明をするようにご指示いただけないでしょうか。いかがでしょうか。

【岸田首相の答弁】

甘利幹事長の説明についてお尋ねがありました。私自身は調査報告書を見ていませんが、政治資金の取扱いについては、法令に則って行わなければならない。これは言うまでもありません。

その説明責任のあり方については、それぞれの政治家自身が自ら判断すべきものであると思っています。政治倫理審査会で説明を求めるかどうかは、国会においてお決めになることであり、私から申し上げることは控えますが、いずれにせよ、政治家はその責任を自覚し、国民に疑念を持たれないよう常に襟を正すべきであると考えております。

 

 

辻元清美が自らの不正への対応を語って甘利明に説明要求!「私は自民党の求めで参考人招致に応じた、そのときの筆頭副幹事長が…」
10月12日(火)14時20分 LITERA

国会での辻元氏(衆議院TVインターネット審議中継より) 写真を拡大


 昨日11日から国会では岸田文雄首相の所信表明演説に対する各党代表質問がはじまったが、初の論戦であるにもかかわらず、岸田首相は野党の追及に対して「ゼロ回答」を連発。一方、自民党は幹事長に就任した甘利明氏が代表質問に立ち、芝居がかった声で手振り身振りを交えて安倍・菅政権によるコロナ対策が大成功だったと称賛しはじめるという地獄を見せつけた。


 たしかに岸田首相は、質問されている最中なのに隣の麻生太郎・前財務相とニヤニヤ笑い話をしていた安倍晋三・元首相や、原稿を読むのに一杯いっぱいで、ヤジが飛ぶと議長に「注意して」と促してばかりだった菅義偉・前首相とは違い、質問に耳を傾けているふうのポーズをとり、真面目な姿勢を見せていた。

 だが、岸田首相はたんにそれだけ。あれだけ総裁選では「民主主義の危機」を叫んでいたというのに、危機に陥れた安倍・菅政権の問題点はすべて無視し、答弁原稿をマシーンのように朗読するだけだったからだ。


 そして、その岸田首相の本質を華麗に暴いたのが、立憲民主党・辻元清美議員の質問だった。


 代表質問は一括質問のあとに一括答弁するスタイルであるため文語調・演説調になりがちだが、辻元議員は初っ端から岸田首相のほうを見て「総理、予算委員会やりましょ。いかがですか?」と語りかけるなど、口語で質問。予算委員会のような雰囲気をつくるや否や、さっそく牧島かれん・デジタル担当相の接待問題を追及し、さらに岸田首相の本質に切り込む質問を浴びせかけたのだ。


「岸田総理、自民党の総裁選挙のとき以来、『民主主義の危機にある』と何回も発言されてきました。それでは具体的にお訊きします。たとえば、安倍元総理が国会で118回も虚偽答弁をしました。これは岸田総理の言う『民主主義の危機』に当たるんでしょうか? 公文書の改ざんがおこなわれ、自殺者まで出しました。しかし、当時の麻生財務大臣はじめ、政治家はどなたも責任をおとりになっていません。これは『民主主義の危機』に当たるのでしょうか? 個別に、具体的にお答えいただきたい」


●自らの過去の不正を語り、甘利明幹事長の口利き賄賂問題の説明を迫った辻元清美


 次に辻元議員が俎上に載せたのは、甘利幹事長のUR口利き金銭授受問題。「大臣室で大臣が事業者などから現金を受け取る行為を岸田内閣では認められるのでしょうか?」「甘利幹事長はしかるべきタイミングで公表すると言っていたにもかかわらず、先週、調査報告書は公表しないと文書で表明されました。総理は幹事長に任命されるにあたり、報告書をご覧になって確認されたのでしょうか?」と質問し、甘利幹事長の政治倫理審査会への出席を求めた。


 しかも、辻元議員がつづけて語りはじめたのは、過去の自身の不正問題についてだった。


「私は19年前に秘書給与問題で議員辞職をいたしました。辞職後でしたけれども、『記者会見ではダメだ。国会で説明しろ』という自民党の強い求めに応じて、私は予算委員会の参考人招致に応じました。そのときの自民党執行部、筆頭副幹事長が、いまの甘利幹事長だったんです」
「ある自民党の先輩に『刑事責任のあるなしとは別に、政治家は政治責任も果たさなければならない』と諭されて、自分の不明を恥じ、私は2期生でしたけれども、震えながら参考人招致に応じました。その先輩は、かつて岸田総理もご指導を仰がれていた、宏池会の加藤紘一・元幹事長です」


 この辻元議員の斬り込みに、大きくどよめく議場。当然だろう。甘利幹事長は就任会見では秘書に責任を押し付けるように「事情をまったく知らされていない。寝耳に水だった」などと発言するばかりで、「説明責任は果たした」という立場をとっている。だが、甘利氏が執行部幹部だった際に自民党は辻元氏に国会での説明を要求し、岸田首相が師と仰いだ加藤紘一が「政治責任を果たせ」と迫り、参考人招致がおこなわれていたのだ。


 辻元議員は「私も刑事責任と政治責任を自分で負ったからこそ、再びこの場に立たせていただくことができたと思っております。岸田総理は宏池会の先輩方が守ってこられた政治の矜持をお持ちのはずだと私は信じたい」と畳み掛けたが、ようするに辻元議員は掘り返されたくないであろう過去の過ちを自ら引き合いに出し、甘利幹事長や自民党の二枚舌ぶりをさらけ出したのである。


●公文書改ざんで死に追いこまれた赤木俊夫さんの妻・雅子さんの手紙に岸田首相は…


 続いて、辻元議員が鋭く突きつけたのは、森友学園問題公文書改ざんの再調査問題だった。近畿財務局職員として改ざん作業を強いられ、自死にまで追い込まれた赤木俊夫さんの妻・赤木雅子さんが、岸田首相に送ったという手紙を朗読したのだ。


「内閣総理大臣 岸田文雄様。私の話を聞いてください。私の夫は三年半前に自宅で首を吊りなくなりました」
「財務省の調査は行われましたが夫が改ざんを苦に亡くなったことは書かれていません。なぜ書いていないのですか?」
「赤木ファイルの中で夫は改ざんや書き換えをやるべきではないと本省に訴えています。それにどのように返事があったのかがまだわかっていません。夫が正しいことをしたこと、それに対して財務省がどのような対応をしたのか、調査してください。そして新たな調査報告書には夫が亡くなったいきさつをきちんと書いてください」
「正しいことが正しいと言えない社会はおかしいと思います。岸田総理大臣ならわかってくださると思います」


 雅子さんに直接会って話を聞いたという辻元議員は、「どんな思いでお手紙を出したのですか?」と尋ねたところ、「岸田総理は人の話を聞くのが得意とおっしゃっていたので、私の話も聞いてくれるかと思い、お手紙を出しました」と話していたと明かし、こう迫った。


「総理、このお手紙で求めていらっしゃる『第三者による再調査』、実行されますか? 赤木雅子さんはこの代表質問を観ますと私におっしゃっておりました。雅子さんに語りかけるおつもりで、ご自分の言葉で、誠実にお答えください」


 安倍・菅政権が握りつぶしてきた数々の問題こそ「民主主義の危機」の実態であり、岸田首相はそれらに対してどのように向かい合い、対処するのか。だが、辻元議員がぶつけたこれらの問いに対する岸田首相の答弁は、完全に安倍元首相や菅前首相が乗り移ったかのような、厚かましく恥知らずなものだった。


 まず、安倍元首相の118回虚偽答弁や森友公文書改ざんで政治家が誰も政治責任をとっていない問題が「民主主義の危機」に当たると思うかどうかという問いについて、岸田首相は「国民の信頼と共感を最優先」「ていねいな対応を積み重ねる」などと言うばかりで、具体的に答えることなくスルー。


 さらに、甘利幹事長の問題については、「私自身は調査報告書を見てはいませんが(中略)説明責任のあり方については、それぞれの政治家自身が自ら判断すべきもの」と言い出し、政治倫理審査会への出席要求に対しては「国会においてお決めになることで私から申し上げることは控える」という、安倍元首相や菅前首相から耳にタコができるほど聞かされてきた決め台詞で終了した。


●赤木俊夫さんの妻・雅子さんからの手紙に対する岸田首相の不誠実かつ冷酷な返答


 そして、重要な問いかけがおこなわれた森友再調査の問題では、岸田首相はこう答弁した。


「近畿財務局の職員の方がお亡くなりになったこと、このことは誠に悲しいことであり、残された家族のみなさま方のお気持ちを思うと、言葉もなく、静かに、そして慎んでご冥福をお祈り申し上げたいと思います。ご指摘の手紙は拝読いたしました。その内容については、しっかりと受け止めさせていただきたいと思います」


 赤木俊夫さんという名前は口にせずに「近畿財務局の職員の方」と呼び、「赤木雅子さんから受け取った手紙」ではなく「ご指摘の手紙」と言う。これだけでも誠実に向き合っているとは到底思えないが、その上、岸田首相は「しっかりと受け止めさせていただきたい」と言いながら、「現在、民事訴訟において法的プロセスに委ねられている」「(裁判で)ていねいに対応するよう財務省に指示した」とし、こうつづけたのだ。


「いずれにせよ、森友学園問題にかかる決裁文書の改ざんについては、財務省において捜査当局の協力も得て、事実を徹底に調査し、そして自らの非をしっかり認めた調査報告書、これ取りまとめております。さらには第三者である検察による捜査もおこなわれ、結論が出ています」
「本件については、これまでも国会などにおいて、さまざまなお尋ねに対し、説明をおこなってきたところであると承知しており、今後も必要に応じてしっかり説明をしてまいります」


 こいつは受け取った手紙をほんとうに読んでいるのか?という話だろう。前述したように、赤木雅子さんは俊夫さんが改ざんや書き換えをやるべきではないと訴えたことに対して本省がどのように返事したのかがいまなお不明であることなどから再調査の必要を訴え、さらには俊夫さんが亡くなったいきさつを調査報告書にきちんと書いてほしい、と求めている。なのに岸田首相は、その不十分かつお手盛りの調査報告書を「自らの非をしっかり認めた調査報告書」などと主張したのだ。


 ようするに、岸田首相が「しっかり受け止めて」いるのは、赤木雅子さんの思いなどではなく、安倍元首相や麻生前財務相が導き出した「結論」であり、再調査は断固拒否するというのである。


 辻元議員は「雅子さんに語りかけるおつもりで、ご自分の言葉で、誠実にお答えください」と岸田首相に迫り、岸田首相の答弁も観ていると伝えたのに、その結果がこれ。俊夫さんも雅子さんも、安倍元首相に人生を踏みにじられ、菅前首相に無視され、さらにはいま、岸田首相に蹂躙されたのである。


 本サイトでは繰り返し岸田首相について「安倍の傀儡」と書いてきたが、辻元議員に対する答弁であらためて、その事実がはっきりとした。いや、甘利氏の「調査報告書」とやらを見ることもなく(そもそも誰も見たことがないのだが)幹事長に据えておいて「政治とカネ」を語り、森友再調査もやろうとしないで「民主主義の危機」の打開を掲げるなど、国民をバカにするにも程がある。


辻元議員は「臭いものに蓋をしてその上に新しい家を建てようとしても、すぐに柱が腐ってしまう」と述べていたが、まさにそのとおり。話を聞いているフリ、真面目なフリをして誠実そうな仮面をかぶるだけで、結局は安倍元首相が敷いたレールの上で走ることしかできない岸田首相には、次の選挙で退いてもらうほかない。
(編集部)

 

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