株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッターはこちら
人気ブログランキングに参加しています。

チャンネルAJER更新しました。

「道義心に訴える緊縮派政治家を改心させる方法」(前半)三橋貴明 AJER2020.6.1
    

 

令和の政策ピボット呼びかけ人に「俳優 伊原剛志様」が加わって下さいました。

また、メルマガ「令和ピボットニュース」が始まりました。皆様、是非とも、メルマガ登録を!

 

 

6月13日 sayaのライブ開催が決定 (saya-ohgi.jp)

ゲスト:ジャズマン TOKU 今回のテーマはJazz祭り!
https://in.saya-ohgi.jp/sayalive_210613_saya

 

食料自給できない国 それは国際的圧力と危険に晒されている国だ [三橋TV第398回] 三橋貴明・松村憲三・高家望愛


https://youtu.be/NMPlJXbJ-hY

【Front Japan 桜】技術立国が終わる?菅政権の垂直統合モデル / 三橋&sayaのニュースピックアップ[桜R3/6/2]
https://youtu.be/ny7cL3EkKfI

【ch桜・別館】2つの自由、sayaの勇者が目指すのは?[桜R3/6/2]
https://youtu.be/i11Zwvv8nak
 

 5月20日、自民党は経済成長戦略本部を開き、「経済安全保障」を重視した投資戦略を含む成長戦略骨子案をまとめました。


 また、6月1日に経団連会長に就任した住友化学の十倉雅和会長も、「経済安全保障」(及び持続可能性)を掲げました。(とりあえず、安全保障や持続可能性を本気で考えているならば、住友化学はラウンドアップの販売を中止するべき。と、突っ込んでおきますが)

キーワードは「経済安保」と「持続可能性」 経団連新体制、国際協調の主導急務
 経団連の新会長に1日、住友化学の十倉雅和会長が就任し、新体制が発足した。世界経済が新型コロナウイルス感染拡大や気候変動問題といった危機に直面する中での船出となった。その存在意義を世に示すためにも、これらの課題を着実にクリアしていけるか、十倉氏の手腕が試される。キーワードは「経済安全保障」と「持続可能性」の2つだ。
 「十倉経団連」を待ち受ける最大の懸案の一つが、通商やデータ利活用の在り方をめぐる米中の覇権争いだ。日本は安全保障は米国に依存する半面、経済は中国に依存する。このバランスを崩すことなく、自由で開かれた国際経済秩序の再構築に向けた国際協調を主導していくことが急務となっている。(後略)』

 経済安全保障とは何なのでしょうか? 非常事態においても、「財やサービスの生産」が滞りなく行われ、国民が供給能力不足に苦しむことがない環境を構築することです。


 安全保障の基本として、
「何かに過度に依存している」
 時点で、「安全保障が成立していない」ことになります。

 

 経済安全保障でいうならば、
「中国からの輸入が途絶えると、マスクが国民に行き渡らなくなる」
「アメリカからの配合飼料が入らなくなると、畜産業が成立しない」
「輸出という需要無しでは、製造業が成り立たない」
 これらは、全て経済安全保障の非成立です(二つ目は、食料安全保障の問題でもある)。


 どうも、産経の記者は「安全保障」という概念、あるいは用語について勘違いしている。安全保障とは、防衛だけではないのですよ。(むしろ、十倉会長の方が理解しているように思える)


 安全保障とは、防衛、防災、防犯、エネルギー、食料、医療、流通など、幅広い分野に渡る概念です。


 そして、安全保障は「掛け算」。足し算ではない。
 一つでもゼロになると、全てゼロなのです。例えば、世界最強の軍事力を誇る国家であっても、食料が無くなればオシマイです。
 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】

リクエスト多数につき再掲載!

作家・古代史研究家 長浜 浩明【日本人はどこからきたのか?】【邪馬台国はどこにあったのか?】

https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

 アメリカは立派な国で、「グローバリズム!」とかやっていたにも関わらず、防衛、食料、エネルギーの三つだけは、自国で供給する体制を崩していません。


 それに対し、我が国は食料安全保障一つとっても、「三橋TV」でマツケンさんに解説してもらった通り、惨憺たる有様です。


 我が国は、全ての分野に関し、安全保障を強化するというか「再構築」しなければならない時期です。さもなければ、国民が苦しみ、時には命すら失う。


 安全保障確立のためには、「非常事態を想定する」という想像力が必要です。戦後、特に平成以降の日本国民には、これが決定的に欠けていた。


 とはいえ、我々は今、非常事態の最中にある。このタイミングで立て直す。
 

 それにしても、産経の記者(米沢文)は、
「自由で開かれた国際経済秩序の再構築に向けた国際協調を主導していく」
 と、書いていますが、全く経済成長しない衰退途上国の我が国に、そんな真似ができるはずがないでしょう。
 それっぽい抽象用語を書いておけば、記事になると思ったのでしょうけれども。


 しかも、安全保障とは「国民主義(ナショナリズム)」の話です。国際秩序がいかなる状況であったとしても、「国民を守る」のが安全保障なのでございますよ。


 安全保障強化と、国際協調とでは、方向性が真逆なのです。何しろ、ナショナリズムとグローバリズムなのですから。
 

 不思議な話ですが、産経の米沢記者に比べると、「相対的」には、経済安全保障の話を始めた自民党や十倉会長の方が、まだしもマシに思えてしまいます


 とはいえ、自民党や経団連には、言っておかねばなりません。
 

 日本の経済安全保障は「すそ野が広い産業構造」「中小企業が多い産業構造」によって、確立されるのです。安全保障にとって、「集中」は「悪」なのですよ。


 菅内閣が推進している垂直統合モデルの追求、中小企業淘汰政策は、確実に日本の経済安全保障を弱体化させます。経済安全保障の強化を主張するならば、菅内閣の中小企業淘汰に反対しなければ、筋が通りませんよ。
 

「安全保障を弱体化させる中小企業淘汰政策に反対する!」に、ご賛同下さる方は、

↓このリンクをクリックを!
本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページはこちらです。
㈱日本富民安全研究所のブログ絶望の先にはこちらです。
◆三橋貴明関連情報
新世紀のビッグブラザーへ ホームページはこちらです。
メルマガ「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」はこちらです。