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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

統一教会疑惑の芳野連合が立民・国民が敗れた参院選について、共産を含む野党共闘を否定したい一心で、数字に基づかない非科学的総括。「一本化せずに勝ったところもあれば一本化して敗れたところもある」(呆)

2022年09月04日 | 日本の政治

その新代表が泉健太氏。。。まさに割れ鍋に閉じ蓋。

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 当ブログでは、2週間ほど前に

連合の芳野友子会長は、統一教会の「世界平和教授アカデミー」初代会長で世界日報論説委員の松下正寿氏が理事長の「富士社会教育センター」で反共思想を学んだ。

という記事を書き、そのまとめで

『そりゃ、統一教会の文鮮明に面会し心酔し、1974年に統一教会が主導する世界平和教授アカデミー初代会長に就任して、世界日報論説委員なども歴任したような、国際勝共連合と統一教会の頭脳とも言うべき松下正寿氏の組織に政治と労働運動を習ったんじゃあ、芳野会長がゴリゴリの反共なのは当然です。

 統一教会との癒着を排除すべきは自民党だけではなく、自民党にすり寄る連合もまたしかりと言えるでしょう。』

と書きました。

 

言ってることが反共妄想で異常。
 
 

 

 そしたら、その記事にいただいたコメントの中に「やはり!」という題のコメントがあり、

『連合加盟の組合の役員をやっています。

 芳野会長が自身の言葉を発し始めたときから「統一教会じゃないか?」と、親しい間ではよく話題になっていましたが、不確かなことをやたら言ってはいけないと思っていたところ、この記事にたどり着き、「やっぱりそうか!」と…

 明らかになった、予想が当たったとは嬉しいですが、許せないですね。怒り心頭です。』

と貴重なご意見をいただいたんですね。

芳野会長は、統一教会との関係について「今後も調べない」で隠蔽というのだから、自民や維新以下。

 

「芳野友子連合会長の言動への疑問ー自公政治継続・改憲の容認でいいのか?ー」 白井邦彦教授特別寄稿(青山学院大学経済学部)。

 

 

 そして、2022年9月4日付けの現代ビジネスの『【独自】立民・国民の大惨敗を懺悔した「連合」選挙総括文書、驚きの中身』という記事のまとめも

『いったいこの先、連合と政治の関係はどこへ行くのか。

《内外への発信が不足していたと認識》《(連合も)期待に応えられる存在になっているかを率直に省みる》と言うが、連合は安倍元首相銃撃事件後のいま、連合は旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との関係が取りざたされ、窮地に陥っている。

連合が研修で使用している「富士社会教育センター」が、旧統一教会と深い関係にあるのではないかとみられているためだ。同センターで理事長を務めていた松下正寿氏は、かつて旧統一教会の関連団体「世界平和教授アカデミー」で会長も務めた人物であったことから、疑惑が拡大している。

前出の国民所属の議員はこう語る。

「政権交代するには、やはり連合が中心になって野党再編するしかない。芳野さんには統一教会問題の説明責任を果たしてもらったうえで、ともに再出発したい」

連合が扇の要として動けるか、今後に注目である。』

と指摘していて、連合と統一教会の密接な関係は綿々と続いているのだとよくわかりました。

世界平和教授アカデミーは1970年代初頭、統一教会創始者の文鮮明の提唱によって「日韓教授親善セミナー」及び「科学の統一に関する国際会議」が開始され、それが発展して組織化され、1974年、134人の学者が発起人となって正式に発足した。松下氏によると事務局は全員統一教会信者だそうである(後掲の日刊キリスト新聞、参照)。

 

 

 そもそも、日本の労働運動のナショナルセンターには共産党系と言われる全労連と連合があって、連合の裏の旗印は「反共」。

 それは国際勝共連合を作って未だに反共運動をやっている統一教会と相性がいいわけです。

 その連合が、自らの支持する立憲民主党と国民民主党が大敗した2022年7月の参院選の総括でとんでもないことを書いているというスクープが先にご紹介した現代ビジネスの記事。

 その中で一番呆れたのは、野党共闘による小選挙区での候補者一本化を否定した下りで

『一人区での4勝28敗という数字を捉えて、「野党共闘が不十分だった」とい「野党共闘が不十分だった」という評論も見受けられる論評も見受けられるが、一本化せずに勝ったところもあれば、一本化して敗れたところもある。また、仮に一本化していたとしても単純な票の合算では勝てなかったところが大多数である。その意味で、候補者調整による一本化は絶対条件候補者調整による一本化は絶対条件ではない』

『「野党共闘」の名のもとに、戦術としての野党間の連携を優先して進めた結果、候補者個々では当選に結び付いたケースはあるものの、各党の党勢は上がるどころか低迷し続けているのが実態である』

 

 2019年の参院選では、旧立憲民主、旧国民民主、共産、社民の4党を含む野党5党派が全ての1人区で候補者の一本化を実現し、1人区での戦績は10勝22敗。

 ところが今回は、連合の芳野会長が強硬に立憲と共産の共闘に反対したため、立憲が候補者調整に及び腰になり、立憲と共産の公認候補だけでも10選挙区で競合し、4勝28敗になり、6つも勝ちを失ったのです。

 それを芳野連合は

「一本化せずに勝ったところもあれば、一本化して敗れたところもある。また、仮に一本化していたとしても単純な票の合算では勝てなかったところが大多数である。」

と大雑把に分析して、野党共闘を否定するのですから、最初から反共という結論ありきなのがミエミエです。

 

 現に、「敵」である自民党の茂木敏充幹事長は参院選後の7月25日に東京都内で行なった講演で、参院選で全国に32ある1人区で野党候補の一本化が実現していれば、自民にとって勝敗は「22勝10敗」になる可能性があったとの試算結果を明らかにしています。

 この自民党の試算は2016年と19年の参院選で野党統一候補が得た票の平均と、今回自民候補の得票を比べた結果だということで、茂木氏は

「東北の3県を含めた6県で我が党が逆転をされる」

と指摘し、秋田と岩手、宮城選挙区で負ける可能性があると示唆しました。

 それに野党共闘が成立しなかったことの影響は1人区だけではなく他の選挙区でもありますし、何より比例選挙区でも、どうせ立民や共産は負けるとして自民や維新に流れた無党派層の票が多かったからこそ、立民はとうとう維新に比例選挙区で敗れたのです。

 

 

 連合の反対で野党共闘が不発に終わった結果、連合の組織内候補は9人中8人が当選したものの、組織内候補が獲得した個人票は、

『1,525,800票で過去最低となり、1構成組織平均の169,533票は2010年の第22回参議院選挙に次いで低い水準』

となり、連合が選挙区で推薦した46人のうち14人しか当選せず、比例代表で立民が7議席、国民が2議席に対して、維新が8議席となり惨敗したのです。

 野党共闘が成立すれば今年の参院選よりは自己が支持する立民や国民の議席が増えることが明々白々なのに、共産憎しがゆえに野党共闘を無理やり否定する総括をしているのです。

 連合自身が野党共闘を否定するという方針の誤りゆえに大きな痛手を受けているのに、連合は共産排除を最優先。

 代わりに、芳野会長は自民党にすり寄る浅ましさ。

 これでは芳野会長の頭の中が国際勝共連合になっているから、連合は反共路線で自民党まっしぐらなのだと言われても仕方ないでしょう。

関連記事

自公維の反共攻撃失敗!野党共闘が成功した選挙区は5野党乱立の選挙区より勝率が3倍。立憲民主党は自信をもって共産党との協力を進めるべきだ。

 

【民主党政権時代も含めて史上初】連合の新年会に岸田首相と松野官房長官がそろって出席。権力におもねり、反共攻撃に終始して野党を分断する連合に労働組合のナショナルセンターを名乗る資格はない。

 

連合の芳野会長が「自民党との連携は全くない」と否定した夜に、小渕自民党組織運動本部長と極秘会談。労働者の権利よりも反共を優先して「資本」にすり寄る裏切り体質の連合は解体すべきだ。

 

 

芳野友子連合会長が、連合が支持・推薦した候補者の当選を度外視して、反共を最優先にしている姿は異常です。

そして、芳野氏自身が学び、連合が今でも使っている富士社会教育センターと統一教会との疑惑については、今後調査もしないというのですから、これはかえって何かあると思わざるを得ません。

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現職落選は「痛恨の極み」

7月の参院選では自民党と公明党の連立与党が圧勝した。日本維新の会が6議席増やして躍進するなかで、野党の中心である立憲民主党と国民民主党はいずれも惨敗した。

立民と国民の大きな支援組織が連合(日本労働組合総連合会)だ。連合のトップである芳野友子会長(56歳)は、参院選前に麻生太郎氏と面談するなど、自民党に「寄った」行動をとったこともあった。

この「連合」が、参議院選挙を総括した極秘文書が存在する。現代ビジネスが入手したこの文書には、《厳秘(メンバー限り)》と印が打たれている。《【推進分野―2】第26回参議院選挙の取り組みのまとめ》と名づけられたもので、8月26日付だ。

連合は参院選で、立民とは微妙な距離をとったうえで、国民に対しては積極的な支援と言える動きだった。文書の冒頭では、参議院選挙の結果について《真摯に受け止めて、取り組みのまとめ(案)を提起する》とある。芳野友子会長 Photo by GettyImages

芳野友子会長 Photo by GettyImages
 

連合の候補は、比例代表で出馬した連合傘下の産業別労組(産別)の組織内候補が9人おり、選挙区では46人を推薦したが、当選者は前者が8人、後者が14人にとどまった。組織内候補が獲得した個人票は、《1,525,800票で過去最低となり、1構成組織平均の169,533票は2010年の第22回参議院選挙に次いで低い水準となった》と嘆く。

そして、比例代表で立民が7議席、国民が2議席に対して、維新が8議席となったことにも触れて《厳しい結果となった》と惨敗を認め、白旗をあげている。

とりわけ、比例代表で組織内候補の支援を最優先としたにもかかわらず、9人全員が当選できなかったことについて、《全組織が一丸となって取り組んだが、現職を落選させてしまい、痛恨の極み》としている。落選したのは、国民民主から立候補した電機連合の矢田稚子氏である。

連合幹部はこう打ち明ける。

「旧民主党時代は、党が1つなので活動に集中しやすかった。だが立民と国民に割れて、両者に溝ができてしまった。その結果、連合も立民派、国民派に分かれてしまい、組織の引き締めがしにくくなってしまった」

自民党接近で迷走

そもそも、今回の選挙戦で立民・国民の溝の深さを象徴した出来事が、京都選挙区でのこと。国民の前原誠司衆議院議員は立民ではなく、維新候補を応援し、信じがたい選挙戦となってしまった。

国民は国会で連立政権の予算案に修正なしで賛成するなど、自民党と接近していた。それに歩調を合わせるように、連合の芳野会長は麻生太郎氏ら自民党幹部と会食したり、今年4月に自民党本部で開催された全世代型社会保障の実現に関する「人生100年時代戦略本部」に異例の出席を行った。

「トップが自民党に寄っていくという信じがたい動きで迷走に拍車がかかった」(前出・連合幹部)

それゆえ、連合との「政策協定」は実現することなく、選挙に突入してしまった。立民と国民が2つに分かれている《難しい状況にあって、地方連合会は全力を尽くした》としながらも、総括文書では《構成組織と地方連合会のそれぞれが闘いやすい形を模索》《対外的にも十分に説明しきれていたか省みる必要がある》として、中途半端な支援による選挙戦だったことを記している。連合の総括文書連合の総括文書

立民と国民が2つに分かれている状況に対しては、《連合の組織力を最も発揮できるあり方は引き続き模索をしていく必要がある》と選挙の戦い方がまだ確立していないことを認めている。

立民の泉健太代表 Photo by GettyImages

立民の泉健太代表 Photo by GettyImages
 

昨年10月の衆院選では、野党統一候補の「一本化」が不発に終わった結果、連立政権が勝利。そのため、参院選では一本化が見送られた選挙区が多々あった。その点についてはこう記している。

《一人区での4勝28敗という数字を捉えて、「野党共闘が不十分だった」とい「野党共闘が不十分だった」という評論も見受けられる論評も見受けられるが、一本化せずに勝ったところもあれば、一本化して敗れたところもある。また、仮に一本化していたとしても単純な票の合算では勝てなかったところが大多数である。その意味で、候補者調整による一本化は絶対条件候補者調整による一本化は絶対条件ではない》

そのうえで、こう続ける。

《「野党共闘」の名のもとに、戦術としての野党間の連携を優先して進めた結果、候補者個々では当選に結び付いたケースはあるものの、各党の党勢は上がるどころか低迷し続けているのが実態である》

連合と相いれない共産党をも含めた「一本化」には、相変わらず慎重な姿勢を打ち出しているのだ。

連合を覆う「統一教会」疑惑の行方

今回の総括文書を見た国民所属の国会議員はこう漏らす。

「立民と国民で割れている限り、連合もやりにくく、応援しづらいので1つになって欲しいというメッセージでしょう。トップの芳野氏が自民党に肩入れしているように見えるのは、もともとバラバラの立民・国民に対する苛立ちがあるからでしょう」

連合が二党支持という姿勢は変わらない。

《連合の「働くことを軸とする安心社会」とその実現に向けた主要政策を、現時点で一番共有しているのは立憲民主党と国民民主党であることに変わりはない。そのため、今後も両党とは政務調査会との意見交換会やトップ懇談を継続する中で、連合が求める「二大政党的体制」の一翼を担おうとする意思や、その場合の社会像や戦略等を確認しつつ、政策実現に向けて連携していくこととする》連合の総括文書連合の総括文書

立民の幹部議員はこう分析する。

「一時、連合は自民党と本気で組む気かもしれないと思っていましたが、今回の総括では自民党と対峙する姿勢がハッキリしていたのでホッとしたというのが正直なところ。野党が2つに割れたままだと、総括にもあるように、党勢は低迷を続けるばかりだという気がする」

総括では、連合は700万人だから700万票を持っていると記している。だが、

「政権交代の可能性がほぼない政治動向の中で、組合員の政治への関心も薄れ、候補者の名前すら知らない、選挙に行く気もないという人が増えているのも事実」(連合幹部)

総括文書でも、《政権交代の機運が低下し続ける中にあって、与党を応援したほうがよいという組合員の意見もある》と危機感も示している。

いったいこの先、連合と政治の関係はどこへ行くのか。《内外への発信が不足していたと認識》《(連合も)期待に応えられる存在になっているかを率直に省みる》と言うが、連合は安倍元首相銃撃事件後のいま、連合は旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との関係が取りざたされ、窮地に陥っている。

 連合が研修で使用している「富士社会教育センター」が、旧統一教会と深い関係にあるのではないかとみられているためだ。同センターで理事長を務めていた松下正寿氏は、かつて旧統一教会の関連団体「世界平和教授アカデミー」で会長も務めた人物であったことから、疑惑が拡大している。

前出の国民所属の議員はこう語る。

「政権交代するには、やはり連合が中心になって野党再編するしかない。芳野さんには統一教会問題の説明責任を果たしてもらったうえで、ともに再出発したい」

連合が扇の要として動けるか、今後に注目である。

 

 

参院選の野党共闘、成立すれば10勝? 単純な合算に表れぬ効果

開票センターでの記者会見を終え、険しい表情で会場を出る立憲民主党の泉健太代表=東京都千代田区で2022年7月11日午前0時31分、手塚耕一郎撮影

 7月の参院選で自民党は、全国に32ある改選数1の「1人区」のうち28選挙区を制し、大勝へとつなげた。野党候補の一本化が一部にとどまったことが背景にあるが、仮に全32選挙区で野党の「共闘」が実現していたら、結果は大きく変わっていたのだろうか。共闘の効果とは。

 自民は今回の参院選で、改選55議席を大きく上回る63議席を獲得した。だが内訳を見ると、比例代表は2019年の前回選から1議席減らし、得票率も約1ポイント減少している。大勝を支えたのは45議席を獲得した選挙区で、なかでも、前回選22勝だった1人区で28勝と大きく伸ばしたことが大きい。

 1人区を巡っては、野党の足並みの乱れが自民大勝に直結したとみられる。前回選では旧立憲民主、旧国民民主、共産、社民の4党を含む野党5党派が全ての1人区で候補者の一本化を実現。ところが今回は、立憲と共産の公認候補だけでも10選挙区で競合し、与党と政策協議を続ける国民民主が一部の選挙区で選挙協力に応じないなど、野党間の選挙協力は限定的に終わった。

 8月に入って野党各党が公表した参院選総括では、この点を「敗因」と分析するケースが相次いだ。立憲は「野党間での候補者調整の遅れ」を議席減の理由の一つに挙げ、共産は「野党共闘の後退」を敗因の一つとして強調している。

 では、仮に4党の公認または支援する候補の一本化が実現していた場合、どんな結果になったのだろうか。<picture>7月の参院選での1人区の選挙結果(1)</picture>拡大

7月の参院選での1人区の選挙結果(1)

 32選挙区の結果から試算すると、秋田と福井の2選挙区で勝敗が逆転する結果となった。秋田選挙区では、立憲系、国民民主系の無所属候補2人と共産候補の計3人の得票を足すと、当選した自民候補を上回った。福井選挙区でも、立憲県連代表などを務めた無所属候補と共産候補の得票を合わせると「当選者」が入れ替わる。前回並みの一本化が実現していれば、野党は6勝26敗となる。

自民「敵失で勝ったようなもの」<picture>7月の参院選での1人区の選挙結果(2)</picture>拡大

7月の参院選での1人区の選挙結果(2)

 一本化しても逆転は2選挙区にとどまっていたことになるが、自民は野党がさらに伸ばした可能性を指摘している。自民の茂木敏充幹事長は7月25日、東京都内での講演で、自民の「10敗」の可能性に言及した。茂木氏は、16、19年の野党統一候補の得票の平均と、今回の参院選での自民候補の得票を比較したとし、結果は自民の「22勝10敗」だったとの試算を披露した。もっとも茂木氏は、共闘に距離を置く日本維新の会の存在などもあり、仮に一本化が進んでも「(22年の)4敗と(試算上の)10敗のだいたい間ぐらいのところで終わったのではないか」とも付け加えた。

 単純な数字の合算や比較では表れない影響を指摘する声もある。ある自民議員は「野党による『共闘』の不成立に救われた。敵失で勝ったようなものだ」と振り返るが、この「敵失」は、野党が競合した1人区だけでなく、一本化できた選挙区でも自民に有利に働いたとみられる。自民の選対幹部は「野党が一本化する選挙区が減ると、(自民と野党が競り合う)接戦区も少なくなる。そのため、接戦区に重点的に応援弁士やスタッフを投入できるようになる」と解説する。<picture>7月の参院選での1人区の選挙結果(3)</picture>拡大

7月の参院選での1人区の選挙結果(3)

 実際、自民は今回、応援弁士の「切り札」でもある岸田文雄首相(党総裁)を、公示日は野党が強い東北の福島、宮城、岩手に、選挙戦最終日は激戦だった山梨、新潟の両選挙区に投入。このうち、宮城を除く4選挙区はいずれも野党が候補を一本化し、そのうち岩手、山梨、新潟は現職候補という、野党にとって譲れない選挙区だった。しかし、自民は同種の選挙区が限定されたことから、漏れなく首相の遊説先とすることができ、勝利をもぎとった。16年、19年にそれぞれ1勝8敗、3勝6敗と苦戦した東北・甲信越で今回、6勝3敗と勝ち越し、茂木氏は「V字回復」と誇った。

勝ち越せない「どうせなら自党を」

 「何やってんだって話だよね」。惨敗した野党幹部は唇をかむ。立憲内では参院選直後から、連合という支援組織を同じくする国民民主との関係改善に取り組むべきだとする意見をはじめ、「とにかく、いかにして自民候補を落とすかを考えるべきだ」(中堅議員)との声が強まっている。<picture>臨時国会の召集要求に先立ち、会談に臨む(右から)国民民主党の玉木雄一郎代表、立憲民主党の枝野幸男代表(当時)、共産党の志位和夫委員長、社民党の福島瑞穂党首。昨年の衆院選を機に、野党が国会で足並みをそろえることは少なくなった=国会内で2021年7月16日午前9時半、竹内幹撮影</picture>拡大

臨時国会の召集要求に先立ち、会談に臨む(右から)国民民主党の玉木雄一郎代表、立憲民主党の枝野幸男代表(当時)、共産党の志位和夫委員長、社民党の福島瑞穂党首。昨年の衆院選を機に、野党が国会で足並みをそろえることは少なくなった=国会内で2021年7月16日午前9時半、竹内幹撮影

 ただ、仮に一本化が広がっても近年の実績では1人区の3分の1程度の勝利が限界で、勝ち越しにはほど遠い。ある野党議員は「単なる数合わせをしても自民に勝ち越す姿は思い描けない。どうせ勝てないなら、自分の党をアピールして比例票を一票でも伸ばしたい。ばらばらになるのは必然だと思う」と冷ややかに語った。【樋口淳也、李舜】

 

 

「共産アレルギー」連合・芳野会長が立民新執行部人事に異例の注文 「関係を壊しにかかっている」と批判が


8/26(金) 17:37配信 SmartFLASH


2022年の「メーデー中央大会」で挨拶する連合の芳野会長(写真・時事通信)

 8月26日、立憲民主党は両院議員総会を開き、幹事長に岡田克也氏らベテラン議員を起用する執行部人事を承認、新執行部が発足した。政調会長に長妻昭氏、国対委員長に安住淳氏、選対委員長に大串博志氏が、それぞれ就任した。

 立憲民主党の泉健太代表は、会合で「国民のために働くのが立憲民主党だということを、内外に強く発信をしていきたい。私も先頭に立って、全力で頑張る」と強調。「経験豊富な人が数多くおり、政権党を目指す立憲民主党の姿をもっと強く打ち出す」と表明した。

 岡田氏は、あいさつで「もう1回、政権交代を目指せる政党を早く作り上げるために、頑張りたい」と述べた。

 泉代表は、経験豊富なベテランの活用を党再生につなげたい考えだ。だが、そこに水を差したのが、連合の芳野友子会長だ。

 8月25日、芳野会長は記者会見で、ベテラン議員が党執行部入りすることについて「今まで通り連携を密にする」と語り、「ベテランには経験値からのよさがあると思う。新しい視点での活動も必要かと思うし、うまくマッチしていただきたい」と注文をつけた。

 一方で、幹事長に岡田氏が就くことについて、「懸念があるかないかと聞かれれば、懸念はある」と述べた。岡田氏は、旧民進党代表時代に共産党との共闘を進めた経緯があり、共産党との野党共闘路線を復活させることを、芳野氏がけん制した形だ。

 一部報道で「共産アレルギー」と呼ばれるほど、共産党との政治的協力に消極的な芳野会長だが、連合の会長という立場で、支援する立憲民主党の人事に口を出すことは異例のことだ。

 ネット上には、芳野氏の発言を批判する声が巻き起こった。

《労働組合ナショナルセンターの代表が政党の人事にまで口出しすることの異常。関係を壊しにかかっているとしか思えない》

《立憲の人事に口出しするほど反共産カルトまがいのマインドだな。これは、流石に大きな労働組織のトップとしては有り得ないでしょう》

《連合会長が政党の人事にまで口出ししてくるの(それを表に出してしまうの)、領分を弁えていない感じが凄い……。芳野友子さんが喋る度に、先人が積み上げてきたものが軋んでいく気がする》

《立憲が出直し復活するためには先ず最初に連合と訣別宣言することが一番でしょう》

「芳野会長は『連合と共産党は考えが違う。立民と共産党の共闘はありえない』と、ことあるごとに発言し、野党共闘による候補者の一本化についても、『選挙戦術そのものは理解できるが、考え方の違う共産党が入るのは、ちょっと考えなければいけない』と言い続けています。

 2022年7月の参院選では、全国32ある改選数1の『1人区』で、自民党が28勝4敗となり、立憲民主党が改選23議席から6議席減らす、大きな要因となりました。自民党の茂木敏充幹事長は7月末、野党候補の一本化が実現していれば、自民にとって勝敗は『22勝10敗』になる可能性があった、との試算結果を明らかにしています。

 共産党との共闘は否定する一方で、自民党の会合に出席し、小渕優子元経産相や麻生太郎副総裁と会食する芳野氏の姿勢こそ、『反共産党』以外に何がやりたいのかわからない、といわれても仕方がないでしょう」(政治部記者)

 安倍晋三元首相の国葬に反対する声が高まり、岸田文雄内閣の支持率は急降下している。野党にとって大事な時期に水を指す芳野会長の姿勢こそ、立憲民主党にとって「懸念がある」といえるだろう。

 

 

【異端・カルト110番】 統一協会の歴史にキリスト主義大学への浸透工作も 政界だけじゃない「反共」で癒着の実態


2022.08.22 日刊キリスト教新聞


統一協会(現・世界統一平和家庭連合)と政界の癒着に関する報道が相次いでいるが、統一協会の浸透工作は政界のみならずキリスト教界にも及んでいた。クリスチャン新聞に1980年代はじめに掲載された連載「異端と教会」で、その実態が明らかにされている。同連載は『ドキュメント異端』(いのちのことば社)として出版された。その一部を採録する。

元立教大学総長で安倍晋三氏の祖父・岸信介氏の特使や民社党の参議院議員も務めた松下正寿氏のインタビューでは、統一協会による浸透工作がキリスト教界・学術/教育界にどのように及んでいたかを明らかにした。『ドキュメント異端』の中に統一協会の関連組織である学術団体「世界平和教授アカデミー」が設立された経緯が書かれている。(以下引用)

世界平和教授アカデミーという組織がある。公称2000人の学者を会員に擁し、毎年、「世界平和国際会議」「学際研究会議」を開催、「科学の統一に関する国際会議」に参加者を派遣するほか、研究会やシンポジウムを開き、季刊誌『知識』等を発行している。現在、米国、英国、西独、韓国に同様の学会があるという。

この学術団体、実は統一教会と深い関係があるのだ。その最大の財源である国際文化財団は文鮮明が創立したもので統一教会の資金によって運営されており、久保木修巳統一教会会長が日本での会長を兼務している。東京麹町にある事務局の職員12人は、松下正寿同アカデミー会長(元立教大学総長)の話によれば、全員が統一教会員。事務局でも「全員ではないがだいたいそう」だという。このアカデミー創立の経緯を見ると、1970年代初頭、文鮮明の提唱によって「日韓教授親善セミナー」及び「科学の統一に関する国際会議」が開始されたことに端を発する。それが発展して組織化され、1974年、134人の学者が発起人となって正式に世界平和教授アカデミーとして発足したのである。


世界平和教授アカデミーの事務所が入っていた東京・麹町のビル

統一教会と密接な関連を持つ世界平和教授アカデミーの会長で、同じく市民大学講座学長でもある松下正寿氏は、元立教大学総長、祖父の代からの聖公会の会員である。現在(1981年当時)民社党顧問であり、1968年から一期、自民、民社推薦で参議院議員を務めたこともある。熱心な反共主義者で、統一教会の積極的な擁護者としても知られ、統一教会のしおり(入会案内)には「統一教会こそ、世界の進みつつある破滅から人類を救う、唯一の存在であると信じている」と、熱い推薦文を寄せている。キリスト教界に籍を置き、ミッション・スクールの総長まで務めた識者が、なぜ統一教会を支持するのか、松下氏にこの疑問をぶつけてみた。

――世界平和教授アカデミーの目的についてうかがいます。

「よく知らないんですがね……宗教と科学の統一ということを言ってますが、私の考えでは、政治経済と宗教が分かれているところに時代の危機があるんであって、それを宗教を基盤にして統一しようということです。」

――基盤になる宗教とは?

「基本的にはキリスト教ですが、メンバーの信仰はいろいろです。プロテスタントは結局西洋の宗教ですからねえ。それぞれの国はそれぞれの歴史。国土を持っているわけだから、もろもろの宗教の融和が必要です。クリスチャンだけがいばりくさる時期は、もう過ぎましたよ。そういう考え方が日本のキリスト教会不振の原因なんだ。」

イエス・キリスト以外に救いはないという福音を信じる聖書信仰からは、明らかにかけ離れていることがうかがえる。

統一教会との出会いについては「参議院議員の時、久保木さん(統一教会会長)から市民大学講座の学長を依頼されたのがきっかけで、キリスト教について思想が合ったので引き受けた」という。統一原理の教理について意見を求めると、「一応『原理講論』を読み、韓国で講義も受けましたがね。排他的でないという点では賛成だが原罪論などは明らかにおかしい。再臨論は理解できません。そもそもオーソドックスなキリスト教の再臨論自体、私は否定はしないが分からない。」

――統一教会の倫理性が社会問題になっていますが。

「ほとんどは誤解じゃないですか。私もあまり知らないし、気にもしません。」

――“アカデミー”の会員は、統一教会について知っていますか。

 「中には統一教会とかかわると危ないと思って忌避する人もいますが、大部分は知らないでしょう。だいたい、そういうことには無関心な人が多いです。」

――統一協会はキリスト教だと思いますか。

 「思います。そういうことは非常に抽象的だから、思いたくなければそういう議論もたてられるでしょうが、私はクリスチャンだが、神道も仏教も排斥しない。同じことです。」

――教会にとって脅威になる、との声もありますが。

 「なった方がいいと思いますよ。今の教会のように排他的であるより、異端といわれるなら異端である方がいい。」

 最後に、“アカデミー”は統一教会のダミーでは、とたずねると、「大部分の金を出しているから、関係がないといえばウソになる。関係あるから結構なんで、金は出すが口は出さない。原理がどうかということは重要ではない。おかしいと思う人の心理状態の方がおかしい」ということだった。

しかし、次の一文を読めば、資金を出してまで学者を集める統一教会の謀略的意図は明白である。

「金はそういらないよ。多少の賞金をかけてみて、世界の学者達に、原理を研究して合格した人に対し授与すると宣伝してごらん。学者達は目を丸くしてビックリするよ。伝道のやり方はいくらでもあるんだね。この道を国家的運動まで展開せしめるには如何にするか。牧師の世界的基準をつくる。……その思想的基準に立って、世界の哲学者達に対し問題となるような基準を確立する。そのときに我々は実績をそえて世界的旋風を学界に起こすんだね。優秀なる学者達を前面に立てして、学会を中心として思想的体系を彼らに発表するようにさせれば、自然と問題になるんだね。……そこで文化的活動する。雑誌や新聞などを知識層を目的にどんどん出版する。そうすると、来るなと言っても自分からやって来るようになる」(『伝道ハンドブック・みことば編』*32~33頁)*統一教会発行のハンドブックで「みことば」は文鮮明の言葉のこと。

 『ドキュメント異端』にはこのほか、青山学院、明治学院といったキリスト教主義大学に統一教会(原理研究会)がどのように浸透したかについて、それぞれの大学の教授や学生にインタビューした取材記事も載っている。分かったことは1970年代、左翼学生による学園紛争が激しくなる中で、「勝共(反共)」を掲げて左翼の学生運動に対抗した原理研究会を大学側が頼りにした、その中で学内活動の主導権を原理研究会が握っていったという構図だ。自らの利害のために統一協会関連団体と知りながら利用しようとして、逆に統一協会に利用される――政界と統一協会の癒着と同じ構図が、キリスト教主義大学を含む学術・教育の分野でも起こってきたのだ。

 

 

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2 コメント

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[黒幕は誰?] (バードストライク)
2022-09-07 12:36:48
まーそもそもこのオバハンに連合会長の話を持っていったことがおかしいのである。

経歴は高卒、所属団体はJAM(中小零細ものづくり企業団体)、自身はミシンのJUKIに入社し、製造の現場にも営業や事務などにも携わることなく 組合一直線だという。
しかもJAMの会長ではなく、「副会長」だったのだ。
自身でもこの話が来た時、なんで私が…と驚いたと語っている。

芳野友子に会長の話を持っていった者たち、今現在の芳野友子を励まし動かしている者たちは誰?

連合関係者は白日の下、それを暴露すべきだ。
上のほうの人たちはそれを知っているはずなのに、なぜ出来ない・しないのか?
連合自体が激しく統一に乗っ取られているんじゃないか🏺
Unknown (茶碗)
2022-09-07 23:09:30
社内の共産系労働組合を瓦解させるために経営側が上の言うことを聞く人を集めて似非労働組合を組織させて、それに当初から専従職員として、ということらしいですから、原点からして労働者の視点などなく、ただただ共産潰しの使命を担ってきはった。
壺信者が「先祖の怨念」などという恐怖を植え付けられて、得体のしれない亡霊に脅えて洗脳されるのと同じように、
この芳野はんらは、「共産主義」=悪という亡霊的固定観念で自分で自分を洗脳してきたんじゃないか、それじゃほんまにカルトと同じやんと思います。

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