株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッターはこちら
人気ブログランキングに参加しています。

チャンネルAJER更新しました。

「黒田総裁 デフレは貨幣現象ではありません(前半)」三橋貴明 AJER2020.2.2

    

 

令和の政策ピボット呼びかけ人に「俳優 伊原剛志様」が加わって下さいました。

また、メルマガ「令和ピボットニュース」が始まりました。皆様、是非とも、メルマガ登録を!

 

 

麻生財務大臣よ、恥を知れ! ここまで酷い裏切りがあるとは・・・ [三橋TV第347回] 三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/GGjha21IdRo

【討論】米中と世界経済の行方[桜R3/2/3]
https://youtu.be/PufpfE2DQlE

【RE:明るい経済教室 #21】有名無実化した銀行準備制度、日銀当座預金と貸し出し限度額の果てしなき拡大[R3/2/3]
https://youtu.be/rcC_tQ2LW-w

 さて、ご存じの通り、97年の橋本政権以降、日本は緊縮財政の下で保健所数を減らしてきました
 さらには、公立病院も削減。、それも「赤字だから」 という、頭のおかしい理由からです。

【日本の公立病院(国・公的医療機関)の推移】


http://mtdata.jp/data_73.html#kouritu

 加えて、厚生労働省は2019年9月26日、全国1455の公立病院のうち、診療実績などが乏しく再編や統合の議論が必要と判断した424ヵ所の病院名を公表。
 全国の公立病院のうち29.1%の病院が統廃合の対象になるとされました。


 厚生労働省は「医療費の削減」を目的に、全ての都道府県において「地域医療構想」を策定。医療費の増大を抑えるため、地域の病院ごとの役割の明確化。過剰となる病床の数を減らして効率的な運用をするとしています。


 また、医療法上の病床について、稼働病床数ベースで一割以上の削減を行った病院に、
「将来、当該病床を稼働させていれば得られたであろう利益」
 の補助を全額国費で行うことで、病床数削減を進めようとし、2020年度予算に84億円が計上されました。


 要するに、緊縮財政ですが、日本医療労働組合連合会の森田進書記長は、1998年には9060床あった感染症病床が、現在は1869床にまで削減されたことを受け、
「本来なら、感染症病床というのは国がきちんと整備しておくべきだと我々は言い続けてきた。ベッドが減少したところでこういう事態になった」
 と語っています。


 日本の医療機関は、民間医療機関が中心です。民間医療機関に対し、政府は「指示」はできません。
 

 というわけで、「指示」が可能な公立病院や病床を「多めに」維持していなければならなかった。ところが、緊縮思想の下、
「赤字の公立病院は潰せ!」
 と、非常時に我々の命を救う「平時の余裕」を「ムダ」の一言で切り捨ててきたのです。

 公立病院の赤字は、いざというときのバッファなのです。つまりは、公立病院は赤字こそが望ましい。(黒字ということは、供給の力の余裕がないという意味になります)
 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】

特別コンテンツ「ベルばらに魅せられて」公開中!

http://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

病床確保 進まぬ民間協力 行政、補助金活用促す
 新型コロナウイルス感染症の病床確保が進んでいない。カギを握るのは及び腰だった民間病院を含む協力体制の構築だ。政府の要請を受けた日本医師会など医療6団体は3日、受け入れ病院に医師や看護師を派遣したり、一般外来は地域の診療所で引き受けたりする支援策をまとめた。緊急事態宣言の出口に向けて医療の逼迫を緩和できるか実効性が問われる。(中略)
徐々に改善するが、対応が遅れたツケは重い。宣言延長が決まった2日、政府の新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長は記者会見で「去年の夏にもう少し病床を確保しておけばよかった」と振り返った。
 厚労省は12月に1床最大1500万円の補助を打ち出し、1月に入って最大450万円の上乗せも決めた。1月22日時点で申し込みは78病院にとどまる。しかも過去の遡及適用分がほとんどで、新たに病床を増やした病院からの申請はこれからの段階だという。』

 必要なのは「補助金」ではありません。「補償」です。


 民間医療機関がコロナ対応し、損害を被ったら、それを政府が補償する。


 医療機関の医師や看護師、経営者には、崇高な志を持っている方が多い。それでも、医療関係者にしても、それぞれの人生、生活、家族の幸福があるのです。「人生をリスクにさらして欲しい」とお願いする以上、政府が補償するのは当然です。


 「日本国民」のためにコロナ対応してくれた医療機関に対しては、損害の補償はもちろん、病床数削減計画と同様に「本来であれば得られたであろう利益」まで含めて補償をしなければなりません。


 同時に、日本国民は、
「公立病院は赤字が望ましい」
 という当たり前の感覚を取り戻し、中期的に「公立病院」を強化していく必要があります。


 公立病院が赤字であることを問題刷るなど、
「犯罪が減っているから、警察署や警察官を減らせ」
「火事が少なくなると思うので、消防官を増やすな」
「戦争や自然災害はないから、自衛官を解雇しろ」
 と、言っているのと同じなのですよ。


 非常事態は、起きる。非常事態が起きたとき、我々を救うのは平時の「余裕である」

 この当たり前の事実を、我々は今回のコロナ禍を機に、頭に叩き込む必要があるのです。
 

「公立病院は「赤字」こそが望ましい」に、ご賛同下さる方は、

↓このリンクをクリックを!
本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページはこちらです。
㈱日本富民安全研究所のブログ絶望の先にはこちらです。
◆三橋貴明関連情報
新世紀のビッグブラザーへ ホームページはこちらです。
メルマガ「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」はこちらです。