No. 2095 民主主義が機能しているロシア

Russia – A Democracy that Works

by Paul Craig Roberts

75%の投票率で、87%がプーチンに投票した。

いいえ、不正選挙ではなかった。米国人は不正選挙に慣れているので、他の国の選挙もすべて不正だと考える。米国のメディアは、即座にお決まりの文句を唱え始めた:「怪しい選挙」。もちろん米国の選挙はぜったい怪しくないし、暗闇にまぎれて突然、票の合計が逆転するようなこともない。

ロシアで投票率が高いのは、プーチンがバイデンとは違い、ロナルド・レーガンのように国の統一を重視する指導者だからだ。ロシアの国家観からすれば、プーチンへの異論はほとんどない。ロシア国民に向けた最近の演説は、彼の懸念と、彼が家族や兵士を支援するための積極的な施策を実施していることを示している。大統領職に居続けようとしたり、個人的な利益のために大統領職を利用したりしない指導者を持つ国は珍しい。

米露関係に希望はない。米軍/安全保障複合体の予算と権力は、軍需産業、選挙献金で選ばれた議会、CIAとFBIを包括する強力なロビーであり、それらは敵がいるかどうかにかかっている。その敵がロシアなのだ。米国人は何十年にもわたる冷戦によって「ロシアの脅威」が存在することを教え込まれてきた。

もうひとつの理由は、中東における米国の外交政策が、米国の軍事・安全保障複合体に次ぐ力を持ち、しばしば複合体と一体化しているイスラエル・ロビーによってコントロールされていることだ。中東におけるイスラエルの関心はロシアの関心とはまったく異なる。イスラエルの関心はイランの破壊であり、それによってCIAの「ジハード」がロシア連邦と旧ソ連の中央アジア諸州に流入する道が開かれる。1つのウクライナの代わりに、多くのウクライナが存在するようになるのだ。

プーチンは善と悪の概念を持っている。彼は西側でそれを学び、悪に直面している。ロシア教会もそれを見ており、彼を支持している。

一部のロシア人は、20世紀の冷戦時代に『ボイス・オブ・アメリカ』や『ラジオ・フリー・ヨーロッパ』から流された米国のプロパガンダの影響をいまだに受けている。しかし、アレクセイ・ナワリヌイへの政治的支援の欠如や、プーチンの挑戦者への支援がなかったように、ロシア国民は自分たちが米国の脅威に直面しており、その対応には国民の団結が必要であることを理解している。

一方、米国では民主党と企業が、高コストの米国人従業員と共和党の有権者を入れ替えるために、国境を大きく開放している。米国や西側世界全体の結束は、アイデンティティ政治によって破壊された。西側世界では、どの政府もその国の民族的基盤を代表していない。政府が代表しているのは、エリート支配者の利益だけだ。トランプ大統領はそれを変えようとし、そして、私たちは彼に何が起こったかを見てきた。

Russia — A Democracy that Works