【聖火リレー】島根県知事が一転、無条件降伏 決め手は二階幹事長

丸山島根県知事。表情は苦渋の決断であったことを物語っていた。=6日夕、都内 撮影:田中龍作=

 一国一城の主といえども、幕府の大老に生殺与奪の権を握られていた―

 これまで五輪聖火リレーを中止するとしていた島根県の丸山達也知事は、今夕、都内で記者会見し、条件付きで実施に転ずることを明らかにした。

 決め手は二階幹事長の「足らざるものがあれば(補正予算と予備費で)補ってゆく」という発言だった。丸山知事はそれを報道で知った。

 コロナで大打撃を受けている飲食店を国の予算で救済することを最優先に考えた・・・知事は実施に転じた理由を説明した。

 田中が「決め手になったのは二階幹事長の言葉ということで宜しいか」?と聞くと丸山知事は「はい。そうです」と言って首をタテに振った。

前回(1964年)の東京オリンピックで使われた聖火台。高度経済成長期の当時と今とでは、国民の生活状況が天と地ほど違う。=新国立競技場 撮影:田中龍作=

 丸山知事が五輪組織委に突き付けた条件とは、リレーの先頭を行く車列の制限だった。

 車列は五輪スポンサーの宣伝用車両からなる。スポンサーのための聖火リレーでもある。それを制限できるわけがない。組織委として受け入れられない条件なのだ。

 田中が「ゼロ回答であっても中止しないのか?」と聞くと、知事は「そういうことです」と答えた。

 無条件降伏である。

 丸山知事は五輪の開催そのものについても、これまで否定的な考えを示していたが、この日の記者会見では「島根県知事としては『賛成』『反対』を言っても致し方ない」と述べ、容認する考えを示した。180度の方向転換。後退である。

 丸山知事は幾度も「飲食店の打撃が大きい」と説明した。県民の生活を預かる知事としては苦渋の決断だったのであろう。

  ~終わり~

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