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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

森友学園問題の文書開示請求事件。籠池夫妻と近畿財務局の交渉記録が存在するのに「文書不存在」として不開示にした安倍政権に「意図的に不開示としており、相当に悪質だ」として国家賠償を命じる判決!!

2020年06月26日 | #安倍晋三が諸悪の根源

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 右翼幼稚園で幼稚園児らに安倍首相を礼賛させていた籠池夫妻。

 この、当時安倍夫妻の究極のお友達だった人たちの学校法人森友学園に、安倍政権が財務省・国土交通省を挙げての優遇をしていた問題が森友学園事件です。

 特に、安倍さん記念小学校を建設する敷地を、国がアベ友学園に8億円以上も安く払い下げたのは異常でした。

森友学園事件 ゴミ処理名目での値下げを提案したのは国交省だった!国交省と財務省より上にいるのは誰?→内閣総理大臣

安倍首相「昭恵が名誉校長をしているところは、あまたある」→ほんとはモリ・カケの2校だけだった!

 

 

 もともとの国有地が多額の血税を無駄にして8割以上も値引きされ売却されていたことが発覚した、この森友事件について文書改ざん事件が起こったのです。

 この小学校の名誉校長に安倍晋三首相夫人の昭恵氏が就任していたことから、夫人の関与や財務省の「忖度」があったのではないかとの疑惑が浮上しました。

 国会で野党が厳しく追及する中、計14もの決裁文書から昭恵氏らの名前が消されるなど改ざんが明るみに出ました。

 改ざんに反発した近畿財務局職員赤木さんが自殺する悲劇も置きました。

安倍政権の歴史的大罪、財務省森友文書改ざん事件。いまや日本は改ざん国家に。

森友学園事件。自死された財務省職員が遺書で「すべて佐川局長の指示」。それでは佐川局長に指示したのは誰なのか。

 

 

 このような森友学園に対する優遇に安倍夫妻が絡んでいることを隠ぺいするための近畿財務局の文書改ざんが明らかになる中、国がこの物凄い値引きをした国有地売却問題をめぐり、神戸学院大の上脇博之教授が2017年3月、近畿財務局が国有地売却に関して森友学園側と交渉した際に作成した文書やメールの開示を求めて情報公開請求しました。

 ところが、近畿財務局は

「文書不存在」

として、この公証記録を不開示としたのです。

 そこで、上脇教授がが2017年6月に開示を求めて提訴したところ、これはもう逃げられないと悟った安倍政権は、ほとぼりが冷めた2019年4月に一転して開示しました。

 ないと言っていた交渉記録があったのですから、完全に安倍政権が嘘をついていたのがバレたということで、上脇教授は請求の趣旨を、学園側と財務省近畿財務局の交渉記録が一時不開示とされて精神的苦痛を受けたとして、国家賠償請求に切り替えたのです。

 

 

 上脇教授が国に1100万円の損害賠償を求めたこの国家賠償請求訴訟の判決が2,020年6月25日、大阪地裁でありました。

 松永栄治裁判長(山地修裁判長代読)は国がこの文書を

「意図的に不開示としており、相当に悪質だ」

として国に33万円の支払いを命じました。

 日本の裁判所の慰謝料は凄く少ないのが相場なので、ここは国の行為の違法性と、文書不開示=隠ぺいの故意が認められた異議こそが大きいのです。

 森友学園と国との国有地売却に関する文書をめぐっては2019年、別の2訴訟でも国の不開示を違法としていますが、今回の判決は、不開示に対する国の故意性を明確に指摘しており、文書開示をめぐる当時安倍政権の姿勢が改めて問われることになります。

 

 

 判決は、国側が籠池氏と近畿財務局の応接録を廃棄したと認定し、その動機について

「国会審議で質問につながりうる材料を極力少なくするという国民主権の理念に反する極めて不適切な動機」

と明確に指摘しています。

 さらに近畿財務局の職員が交渉時の応接録が保存期間の終了後も保存されていた状況を認識していたことなどを踏まえ、残っていた文書についても

「意図的に不開示として違法行為にあたるのは明らかだ」

と述べ、適正に開示決定を受ける上脇氏の人格的な利益が侵害されたと結論づけました。

 ただ、賠償額については、すでに文書が上脇氏に開示されていることなどから33万円が相当とした。

 国側は「開示処分を遅滞なく行った」などとして請求棄却を求めていましたが、請求から2年も遅れて桜を見る会問題が話題になってから開示しておいて、よくいうよ(呆)。

 

 上脇先生は判決後に会見し、

「国の悪質な点を指摘した判決で、高く評価できる」

「文書が開示されなかった原因や経緯を明らかにしたい」

として控訴して当時の財務省幹部らを証人請求する意向を示しました。

 実質大勝利の上に、さらに安倍政権を追い詰めようというのですから、さすが上脇先生と阪口徳雄弁護士です。

 

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5 コメント

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Unknown (格差是正(今回だけ山本氏を応援))
2020-06-26 14:52:24
松永栄治裁判長(山地修裁判長代読)は国がこの文書を
「意図的に不開示としており、相当に悪質だ」
として国に33万円の支払いを命じました。

 上脇先生は判決後に会見し、
「国の悪質な点を指摘した判決で、高く評価できる」
「文書が開示されなかった原因や経緯を明らかにしたい」
として控訴して当時の財務省幹部らを証人請求する意向を示しました。


つい先日、"賠償金を取ると勝訴したと見なされて控訴出来なくなる"という趣旨のご説明がブログ内でありましたが、今回は「それ」に当たらない理由は何なのでしょうか?
Unknown (raymiyatake)
2020-06-26 15:25:33
今回は1100万円の請求で33万円が認容で、その他の請求は棄却ですから、原告被告とも負けた部分があります。

なので、両方とも控訴できます。

引用されてるのは小泉純一郎元首相の靖国神社公式参拝の判決かな?

あれは、公式参拝は違憲としながらも、判決主文では原告の慰謝料請求を棄却しました
なので、被告国は控訴できません

原告の市民は控訴できましたが、判決理由で違憲判断が出たので、お金が欲しかったわけではありませんから、控訴せず、判決は確定しました。
Unknown (格差是正)
2020-06-26 15:44:33
今回は1100万円の請求で33万円が認容で、その他の請求は棄却ですから、原告被告とも負けた部分があります。
なので、両方とも控訴できます。

ご説明ありがとうございます
なるほど、部分的に負けている箇所がある場合は控訴が出来る仕組みだったんですね
勉強になりました!
[バンダナマン🌸] (バードストライク)
2020-06-27 08:20:47

情報公開請求と言えば、必ず名前をお見かけする
「上脇博之」
教授。バンダナが目印(笑)
(このバンダナには、何か意味が込められているのかな?)
そしてこの記事ではじめて名前を知ったのですが、上脇教授をサポートする阪口徳雄弁護士というお方。

お二人に感謝申し上げます。
日本の未熟な民主主義を変革する大変な作業を担ってくださり、ありがとうございます。
「こんな人たち」がいるから、安倍の悪政が7年間も続いていても、まだどうにか日本は持ちこたえているのだと思う。


しかしですね、一昨日のカニメロンの不起訴には驚き呆れました。
やっぱり検察は安倍と裏取引かなんかしてるんですかね?
これが許容されるなら、もう当選のためには手段を選ばずとも良いことになっちゃう。
今度カニメロンの事務所に行って(どこにあるのか知らないけど、練馬区内)、
「メロンは要らんからカニをくれ」
と迫って来よう。
そして事務所のガラスにカニのシールを貼ってきてやる。
[ 坂口徳雄弁護士] (バードストライク)
2020-07-02 15:03:31

ハーバービジネス オンラインより、相澤冬樹氏の記事。
この坂口弁護士は、故・赤木俊夫さんの妻が佐川元理財局長に対して起こした裁判についても、側面から支援するそうです。
坂口弁護士の人間性や信念が伝わってくる良記事。
橋下だの吉村だのは、この人の足の爪の垢でも煎じて飲めや(しかもいつのまにか「都構想に賛成」の大阪人が過半数になってるし 怒)


>  阪口徳雄弁護士は1971年、司法修習生の終了式で、クラス代表として最高裁の方針に異を唱えようとして、修習生を罷免、つまりクビになったことがある。このため弁護士になるのが2年遅れたという強者である。その後も市民の立場から行政や大企業の問題を追及してきた。赤木さんに紹介するなら阪口弁護士しかいないと私は前から考えていた。

 1月16日、私は大阪・北浜にある阪口弁護士の事務所に赤木雅子さんを案内した。俊夫さんの「手記」を取り出して手渡す赤木さん。それをしばらくじっと読み込んでいた阪口弁護士は、読み終えると顔を上げ、赤木さんにゆっくりと語りかけた。
「あんた、一人でつらかったやろなあ」
 この一言が決め手になった。この後、赤木さんは事務所を出るなり私に伝えた。
「相澤さん。私、弁護士さんを変えることにします。阪口先生にお願いします」

> なぜ阪口弁護士が赤木さんの代理人を務めていないのか? それは、俊夫さんの死が職場に原因のある「労災」のような側面があるから、それなら自分より詳しい弁護士がいると言って、長年交友のある松丸正弁護士を紹介したからだ。松丸弁護士は過労死弁護団の重鎮である。赤木さんの裁判は、松丸弁護士と、同じく過労死問題に詳しい生越照幸弁護士が担うことになった。

> この裁判は、神戸の大学教授が3年前、森友問題発覚後に関連する公文書の開示を求めたにもかかわらず、217件の文書が違法に開示されなかったとして損害賠償を求めていた。判決の言い渡しは午後3時から。法廷の傍聴席には赤木雅子さんの姿もあった。

「主文、被告(国)は、原告に対し、33万円を支払え」

 情報開示をめぐる裁判でこれだけの損害賠償が認められるのは珍しい。弁護団は勝訴だと受けとめた。普通なら控訴はしない。ところが阪口弁護士は事前に断言していた。「勝っても負けても控訴する」という。その理由は?

「国は裁判をやめたくて仕方がない。真相を追及されるからな。だからわしらは控訴して裁判を続けたる。そして新たな証拠として赤木俊夫さんの手記を提出する。これが公表された時は、この裁判はもう結審していた。だから控訴審で赤木さんの手記を証拠にして国を追及する。つまり赤木さんの裁判への援護射撃や」(阪口弁護士)

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