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「食団連発足とコストプッシュ型インフレの正体」(前半)三橋貴明 AJER2022.5.3
  

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自民党PB議論の内幕 5月19日に何があった?穢された政治主導[三橋TV第555回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/KMGl--j4s2g

 

 

 総理の時期と、そうでない時期では「中の人が入れ替わったのではないか?」と疑いを持ちたくなるほど人が変わる、安倍・元総理が、財政、貨幣について正しい発言を繰り返しています。

安倍元首相 国の借金1000兆円「心配しないで」 積極財政「アベノミクス」の成果を強調
 安倍元首相は4日、京都市内で講演し、積極財政などを打ち出した安倍政権時代の経済政策「アベノミクス」の成果を強調し、国の借金が1000兆円を超えても「心配しないでほしい」と述べた。
 政府が7日の閣議決定を目指す「骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針」をめぐり、自民党内では、財政再建派と積極財政派の間で、「アベノミクス」の評価が争点になっていた。
 安倍元首相は講演で、2012年の政権発足当時を振り返り、「デフレ不況に落ち込んだ状況を変える方法として、大胆な金融緩和、機動的な財政政策、成長戦略のアベノミクスを行った」と述べた。
 そして、「まずは大胆な金融政策。黒田総裁が来て日本銀行も頑張ってくれた。比ゆ的に言えば、頑張って輪転機をまわした。20円で1万円札が刷れる。その結果、完全デフレ脱却ではないが、デフレからインフレに変えることができた」と述べた。
 さらに、将来税金で返済する必要のある国の借金、長期債務残高が1000兆円を超えていることについて、「確かに政府は1000兆円の借金があるが、半分は(国債として)日銀に買って持ってもらっている。政府は日本銀行の株の55%を持っている。だから、私は(日銀は政府の)子会社みたいなものだと言った」と述べた。
 そして、「日本の国債は十分な信用があるから、心配しないでほしい」と強調した。』

 とりあえず、プライマリーバランス黒字化目標を閣議決定し、毎年、新規国債発行を減額してきた「アベノミクス」とやらに、成果とやらがあるはずないだろ。安倍政権下で、国民の実質賃金がどれだけ下がったと思っているんだ。しかも、亡国の「改革」ばかりを繰り返しやがって!


 という怒りは置いておいて、
「確かに政府は1000兆円の借金があるが、半分は(国債として)日銀に買って持ってもらっている。政府は日本銀行の株の55%を持っている。だから、私は(日銀は政府の)子会社みたいなものだと言った」
 については、普通に正しいわけです。出資証券の55%を日本政府に持たれている日本銀行が、政府に、
「おら、国債を償還しろ!」
 などと言ってくることはあり得ません。日銀国債など、金融政策に使わないのであれば、地球滅亡の日まで借り換えを繰り返せば済む話です。
 

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第四十回「皇統論 平将門の乱-坂東燃ゆー」「歴史時事 ウクライナ国民共和国」がリリースになりました。

ぜひ、ご入会下さい。

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 つまりは、政府と中央銀行を「統合政府」として捉えるべきという話ですが、21年の数字が出そろいましたので、一般政府、中央銀行(日銀)、統合政府のバランスシートを最新版にアップデートしてみました。

【2021年末時点 日本の一般政府・中央銀行・統合政府のバランスシート(兆円)】
http://mtdata.jp/data_79.html#21BS

【一般政府】


【中央銀行】


【統合政府】


 中央銀行が持つ国債・財投債、国庫短期証券は、統合政府にすると「相殺」となります。結果、元々は960兆円だった国債・財投債は、統合政府では443兆円に縮小します。
 

 もっとも、統合政府には日銀の「負債」であった現金、日銀当座預金が貸方に計上されます。要するに、政府の国債・財投債、国庫短期証券という負債が、日銀の現金、日銀当座預金という負債に入れ替わっただけです。
 

 そして、統合政府にしても、純負債(債務超過)は667兆円と、残ります。財務省は、
「統合政府にしても、667兆円も債務超過じゃないか!」
 というレトリックを使ってくるでしょう(というか、MMTへの反論の際に、実際に使ってきた)。


 以前、安倍政権期に、高橋洋一氏が安倍・元総理に、統合政府の純負債の代わりに「徴税権」をはめ込んだバランスシートで説明しており、仰け反ってしまったのですが、それじゃあ「国の借金は税金で返す」という財務省のレトリックの強化になってしまうじゃないですか。


 そうではない。政府の「純負債(債務超過)」は問題ないというよりは、純負債でなければならない。なぜならば、
「誰かが純負債になると、反対側で誰かが純資産になる」
 ためです。


 政府が(統合政府でも)純負債状況にある。反対側で、純資産になっているのは誰なのでしょうか。もちろん、我々です。
 

 というか、我々が純資産を増やすためには、誰かに純負債状況になってもらわなければならない。そして、政府が純負債を拡大すればするほど、我々の純資産が増える。
 

「誰かの資産は誰かの負債。誰かの純資産は誰かの純負債」
 という当たり前のことを理解すれば、我々がお金持ちになる(=純資産が増える)ためには、政府に純負債を拡大してもらわなければならないという、至極、当然のことに気が付くはずなのです。


 というわけで、政府には「もっと債務超過(純負債)を拡大しろ!」と、我々は求めなければならないのです。

 

「政府はもっと債務超過を拡大しろ!」に、ご賛同下さる方は、

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