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「財政破綻のプロセス」(前半)三橋貴明 AJER2022.1.4
    

 

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デラシネの貧困 このままでは「ジョーカーの日本」になるぞ [三橋TV第495回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/IS3Pk7SiFHg

 

 はい、というわけで、れいわ新選組の山本太郎代表との対談前編、後編がリリースされました。反・緊縮財政の現場の現場で戦っている山本代表が語っている通り、日本における「財政破綻論」は本当に根深い。財務省の財政破綻プロパガンダの精緻さ、執拗さは、自分事でなければ賞賛に値するほどです。


 よくよく考えてみれば、誰にでも理解できるのですが、我々が日常的に使っている「貨幣」は、「まず現金紙幣ありき」ではありません。「まず銀行預金ありき」なのです。


 何しろ、政府は別に現金紙幣で我々に支出をしているわけではないのです。我々が保有する銀行預金が現金紙幣に姿を変えるわけで、逆ではありません。逆だと主張するならば、現金紙幣が「無」から創出される仕組みを説明しなければなりません。


 無から創出されるのは、銀行預金です。具体的には、
借り手(企業、家計など)の借用証書と引換に、市中銀行が預金通帳のお預かり金額に数字を書き込む
日本政府が国債を発行し、調達した日銀当座預金を担保に、我々の通帳のお預かり金額の数字を増やす(※支出)よう、銀行に指示する(後、日銀当座預金で清算)
 の二つです。


 キータッチで打ち込まれた数字である銀行預金が、現金紙幣に変えられる。(厳密には、市中銀行が自らの資産である日銀当座預金を引き出す形で現金紙幣を入手し、我々が自らの資産である銀行預金を引き出す形で現金紙幣を入手します)


 以前はともかく、現代では貨幣の主流は「初めからデジタルデータ(銀行預金)」なのです。


 ところが、我々は「貨幣はモノ=現金紙幣」「貨幣量には限界がある」といった貨幣のプール論をすり込まれ、
「政府は貨幣(国債)を発行し、皆さんを救うために使うことができる」
 と、聞かされても、
「そんな打ち出の小槌みたいな話があるか!」
「どうせ、今、カネをくれたとしても、将来、税金で取り戻すんだろ」
 といった認識を頑なに信じ込み、そして「プライマリーバランス(基礎的財政収支、以下PB)の黒字化」という「国民赤字化目標」を掲げる政府を支持する。となれば、政治家の多くは、
「財政再建の旗を高く掲げる!」
 と、やってくる。何しろ、そちらの方が当選確率が上がるのです。

 

【再掲 三橋貴明×佐藤健志 フランス革命とMMT(現代貨幣理論)】

現在、三橋貴明と佐藤健志による特別コンテンツ「信じがたい歴史的真実!フランス革命とMMT(現代貨幣理論)」がご視聴頂けます。https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

PB25年度黒字化に歳出改革必要、財政再建の旗高く掲げる=鈴木財務相
 鈴木俊一財務相は14日の閣議後会見で、2025年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化を達成するには社会保障費など歳出改革が必要との見方を示した。また「財政再建の旗を高く掲げる」とも述べた。
 政府は同日の経済財政諮問会議で中長期の財政試算を示し、PB黒字化達成年度を従来の27年度から26年度に一年前倒しするとともに、歳出改革次第で25年度にも達成可能として同年度に黒字化を実現するとの従来からの財政再建目標は変更不要との考えを示した。
 鈴木財務相は「財務省としても、確認された方針に沿って25年度黒字化に向けてしっかりいかないといけない。(黒字化実現には)経済成長とともに、さまざまな歳出・財政改革を、社会保障費をはじめ、合わせて行わないと実現できない」と強調した。』

 誰かの黒字は、誰かの赤字。誰かの黒字化は、誰かの赤字化です。


 内閣府の最新のシミュレーションでは、やはり政府の赤字が減少する分、民間が赤字化することになっています(何しろ、他にどうしようもない)。

【内閣府試算 日本の部門別収支の推移(成長実現ケース、対GDP比%)】


http://mtdata.jp/data_78.html#bumon

 図の通り、内閣府は政府の赤字を削減する反対側で、民間の黒字を減らすシミュレーションにしています。まさに、民間赤字化目標です。


 しかも、鈴木財相は「社会保障費」の歳出改革(=歳出削減)と言っていますので、直接的に最もダメージを受けるのが、社会保障を享受している一般国民ということになります。


 プライマリーバランス黒字化目標は、本当に「国民赤字化目標」なのですよ。


 この当たり前の真実を国民が共有し、
「財政再建の旗を降ろせ!」
 と、政治家が叫べば当選する状況にしなければ、我が国の亡国は回避不可能でしょう。急がなければなりません。

 

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