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9月28日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』9月28日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「見せつけられた自民党の正体 誰が首相でも次の政権は短命」

 両政権のデタラメは、何一つ解決しちゃいない「モリ・カケ・桜」や、日本学術会議会員の任命拒否などの問題にとどまらない。

 各省庁の幹部人事権を乱用し、政治と官僚の距離感を大きくゆがめた「官邸の一極支配」。左遷人事におびえる官僚たちの間で首相の利益の最大化を図る忖度が横行し、官僚の手による公文書改ざんに行きついた「倫理観の堕落」。

 不祥事があっても嘘とゴマカシ、やってる感で目先を変える「説明しない政治」。集団的自衛権の行使容認の解釈改憲や、安保関連法などの成立に邁進した「戦争のできる国づくり」――。安倍・菅政治が残した「負の政治遺産」は数え上げればキリがないほどだ。

 4候補とも安倍・菅政治の見直しに口ごもる以上、両政権の「負のレガシー」を引き継ぐとみるのが、妥当だ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。

 「国民の声に耳を貸さず説明もなく勝手に暴走を続ける。9年に及ぶ国民無視の独断専行がこのコロナ禍で顕在化。やってる感だけの後手後手対応で国民にノーを突きつけられ、安倍・菅両首相は2代続けて政権をブン投げたのです。主流派と非主流派が互いに国民の声を聞いて党内で牽制するなんて今や昔。各省庁も上だけを見て、下からの民意を吸い上げようとしない。一極支配で統治能力を失ったのは明白なのに、それと向き合う謙虚さと誠実さは4人の総裁候補からは感じられません。むしろ、決選投票が確実視される中、党内最大派閥を事実上支配する安倍前首相になびく動きさえ、活発化しそうです。いくら表紙をすげ替えても、1ページ目には〈この本を安倍晋三に捧げる〉との献辞文が出てくるようなもの。こんな目くらましで国民を騙せるとタカをくくっているのでしょうか」


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