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「日本をダメにした財務省と経団連の欺瞞(前半)」三橋貴明 AJER2020.7.7

    

令和の政策ピボット呼びかけ人に、高橋あさみ様(私立Z学園高等学校 1年4組 16歳)が加わって下さいました。
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【一般参加可能な講演会のお知らせ】
三橋経済塾 第九期 第七回講義 令和2年7月18日(土) 那覇市 TKPネストホテル那覇センター

※三密を回避するため、広めの会場で人数を絞った開催となります。お申込はお早めに。

 

疫病と恐慌の中で足掻け!未来がどうなるかなど、誰にも分からない[三橋TV259回]

https://youtu.be/qh_x0l9EYf8

 

 本日はチャンネル桜「Front Japan 桜」に出演します。
 
 骨太の方針2020の議論が進んでいますが、さすがに堂々と「プライマリーバランス(基礎的財政収支、以下PB)黒字化目標」を書ける状況ではないものの、財務省的には「PB目標破棄」など言語道断、この世の終わりが訪れるほどの驚天動地(本当に、このノリだそうです。演技かも知れんけど)でございますので、
「本文には書かないで、目次部分に「昨年までの目標を着実に実施する」を書き、実質的にPB目標を維持する」
 という路線で進んでいます。
 
 ふざけるな! という声を上げて下さい。特に、地元の与党政治家に、徒党を組んで圧力をかけて下さいませ。
 PB目標は「破棄」せよ!
 
 そもそも、PB目標には「国家的な自殺」以外に、特に政策目的はありません。何しろ、長期の財政削減目標なのです。

 正しい経済政策のあり方は、長期の財政「拡大」計画を組み、企業の投資を誘引しつつ、インフレ率を見ながら機能的に財政を調整していく、になります。要するに、国土計画があった時代の日本です。
 
 無論、硬直的な長期財政拡大計画も問題です(インフレ率が適正水準を越えて上昇する可能性がある)が、長期財政削減計画であるPB目標には、合理性はゼロです。というか、「国家的自殺」以外の表現のしようがない。

 さらには、
◆ 政府の収支+民間の収支+海外の収支=0
 という、普遍的な恒等式がある以上、政府のPB黒字化は、民間の赤字化になります。

 コロナ危機の最中、「民間を赤字化する目標を骨太の方針に入れるべき」という議論をしているのです、現在の自民党は。柔らかく表現しても、「頭がおかしい」でしょう?

 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】

http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
特別コンテンツ「近現代史研究家・林千勝先生【大東亜戦争の真実~国際金融資本とルーズベルト~】」が視聴可能となりました。

 

 

『焦点:「骨太」から消えた財政再建目標、自民に撤廃論 市場は先送り警戒

 政府の経済財政の基本方針を示す来年度の「骨太の方針」から財政再建目標が消えた。新型コロナウイルスへの対応が優先される状況とはいえ、極めて異例のことだ。足元の金融市場は落ち着いているが、市場関係者からは「財政規律の弛緩」を警戒する声が出ている。こうした中、財政再建目標について自民党内から撤廃論も浮上している。
<20年目に消えた数値目標>
 政府の経済財政諮問会議は8日、20年度の「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)の原案を示したが、そこには財政再建に関連する経済財政一体改革の章はなく、これまで明記されてきた2025年度までの基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化目標も示されなかった。 (中略)
<MMT支持議員から撤廃論>
 こうしたなか、自民党内ではPB黒字化目標の撤廃論が浮上している。自民党政調副会長の木原誠二氏によると、「党内には、そもそもPBの目標を撤廃せよという強い声がある」という。「MMT(現代貨幣理論)」を支持するメンバーを中心に、目標設定の撤廃が俎上に上っている。
 コロナへの対応が急務となる中、今年の骨太方針原案に財政再建目標が明記されなかったのは、こうした声が反映された可能性もある。木原氏自身も「これほど不確実性が多い時に、PB目標を議論し結論をだす必要はまったくない」とする。
 ただ、同氏は必ずしもPBの扱いを直ちに決めるべきではないとの立場だ。コロナという新たなリスクを踏まえて、予定通り来年度に経済財政一体改革の見直しを行う、ということが本筋だと指摘する。
 政治サイドの動きに対し、財務省では「PB黒字化目標は、市場の日本に対する財政運営信認に繋がっている。これが失われると財政のタガが外れてしまい、将来的に日本売りということになりかねない」と警戒感を強めている。
 自民党の甘利明税調会長は、6月22日のロイターとのインタビューで「この秋にも本格的な経済対策を打つ必要がある」と発言。そのうえで「PB目標についての議論はだいぶ先にもっていくことになる」とした。
新型コロナの感染再拡大が懸念される中、当面、財政規律の議論は棚上げされる可能性は大きい。しかし、同時に長期的な財政再建の議論も並行して進めなければ、コロナ後のリスクもまた大きくなる。 』 
 
財務省「PB黒字化目標は、市場の日本に対する財政運営信認に繋がっている。これが失われると財政のタガが外れてしまい、将来的に日本売りということになりかねない」
 
 財務省の誰だか知らないけどPB黒字化目標などという国家的自殺目標を設定しているのは、世界中で我が国だけなんだが。PB目標を設定していない日本以外の国は、全て財政のタガとやらが外れ、○○売りとやらで苦しんでいるのか?

 そもそも、「市場の日本に対する財政運営信認」って、何? 国債金利が低いこと?

 国債金利が低い理由は、日本の「財政運営信任」云々ではなく、単純にデフレで、民間に資金需要が乏しく、さらに日銀が「国債無制限買取」を宣言しているためです。
 何だ、財政運営信任って?
 
 さらには、「将来的には日本売り」って、具体的に日本の何が売られるの? 円が売られまくって、「円暴落!ハイパーインフレーション!」とかになるの? 経常収支の黒字を延々と続けており、世界最大の対外純資産国である、この日本で?

 そういえば、2002年に「ムーディーズ宛返信大要」という書簡を格付け会社に叩きつけ、
「日本は変動相場制の下で、強固な対外バランスもあって国内金融政策の自由度ははるかに大きい。更に、ハイパー・インフレの懸念はゼロに等しい。」
 と、実にまともなことを言っていた省庁があったな。

 あれ? 何か「財務省」って書いてあるんだけど。

 財務省の「財政運営信任云々」は、実に抽象的で、しかも間違っているわけですが、この手の出鱈目にコロリと騙されるのが自民党国会議員たちです。(ついでに、日本国民です)
 
 そもそも、PB目標などという「国家的自殺・民間赤字化目標」を掲げている国など、日本以外に一つもない(当たり前ですが)。さらには、デフォルト(財政破綻)やハイパーインフレーションについては、財務省自ら(まともなロジックで)断固否定しているという「事実」を、是非ともご活用下さい。

 今回のコロナ危機を機に、PB目標の破棄がなされなければ、希望がほぼ消え失せます。

 

「PB黒字化という国家的自殺目標を破棄しろ!」に、ご賛同下さる方は、

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