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三橋TV第232回【歴史に学べ! 国民国家を取り戻す絶好の機会が訪れた】
 
 多くの読者の皆様には信じられないでしょうが、実は先日、成立した25.7兆円の補正予算、つまりはPB赤字の拡大=新規国債発行=新規政府貨幣発行の時点で、財務省は「徹底的に敗北した」という空気になっています。そして、困ったことに、敗北に打ちひしがれた財務官僚は、
「もはや、今年度は一円も新規貨幣は発行しない」
 と、狂った決意に身を投じているようなのです。
 
 冗談でも何でもなく、財務官僚たちは「今後、絶対に新規国債発行は認めない」と政治家に働きかけ、あるいは圧力をかけているのでございます。国民が次なる財政支出、新規国債発行を大声で叫ばない限り、自民党の政治家の多くは「財務省様に逆らってまでなあ・・・・」というわけで、「国民を救う」ためには動かないでしょう。
 
 あるいは、動くふりだけをして、せこい追加予算でお茶を濁す。
 
自民、2次補正へ来週から議論 100兆円規模求める声も
 自民党の岸田文雄政調会長は7日、新型コロナウイルス感染拡大に対応する2020年度第2次補正予算編成について、11日の週から本格的な検討に着手すると表明した。同党の要望を今月中旬にも取りまとめて政府に提言し、今国会中の成立を急ぐ考えだ。
アマゾン中心都市がSOS 安倍首相らに緊急支援訴え―新型コロナ
 岸田氏は政調審議会で「緊急事態宣言が延長され、新しいフェーズに入った。第1次補正予算が成立したが、次を考えていかなければならない」と指摘。「来週から次の経済対策の議論を始めたい」と説明した。
 これに先立つ、同党の経済成長戦略本部・新型コロナ対策本部合同会議では出席者から100兆円規模の財政支出を伴う補正を求める声が相次いだ。2次補正では、国民への新たな現金給付、学生支援、地方自治体向けの「地方創生臨時交付金」の上積みなどが焦点となりそうだ。 』
 
 というわけで、自民党内の財政拡大派(少数派、です)、野党の財政拡大派、さらには困窮した国民、将来、困窮する国民、つまりは「全国民」が声を大にして、100兆円規模の「新規国債発行=政府貨幣発行=財政赤字拡大」を伴う第二次補正予算を成立させなければなりません。さもなければ、我々は「恐慌と疫病」そして「財務省」に殺される。

 第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストによると、緊急事態宣言が5月6日から1カ月間延長された場合の経済損失額は、累計45兆円とのことです。5月6日までの損失額(21.9兆円)から上積みされ、ほぼ倍増になります。

 4月、5月「だけ」で、GDPの一割近くが吹き飛ぶわけです。昨年10月の消費税増税以降、ひたすら落ち込んでいく日本経済。2020年9月末までのGDP損失は、最低でも「二割以上」と想定するべきです(そして、恐らく二割では済まない)。

 というわけで、25.7兆円の新規国債発行に100兆円を加えても、
「昨年10月以降のGDP縮小を補えるかどうか微妙」
 というのが現実なのでございます。
 
【歴史音声コンテンツ 経世史論】

http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
※ノンフィクション作家「河添恵子」先生との対談「歴史から学ぶ中国と中国人の本質」が視聴可能となりました。

 

 政府貨幣発行100兆円規模の第二次補正予算は何としても実現させなければなりません。同時に、「その後」莫大なリソースを投じて展開される「財政破綻論」を潰す。
 
【日本の中央政府の貨幣発行残高(兆円)】
 
 現時点で、2020年度の新規国債発行=政府貨幣発行は30兆円弱。これが、例えば100兆円になったとき、何がおきるかといえば、何も起きません。何しろ、「恐慌と疫病」により100兆円以上、需要が減ったところに、政府が100兆円の貨幣を発行し、需要不足を埋めるだけなのです。
 
【通常経済と恐慌経済、政府の対策】
 
 しかも、日銀が「無制限」に国債を金融市場から買い取っていくわけです。国債市場に新たな新規国債100兆円が投じられたところで、現在の日本の国債不足を補うには不十分であるため、国債価格は下がりません。つまりは、金利が上がることはありません(上がったところで、日銀が国債を買い取ればおしまい)。

 さらに、上図の「財政」が十分で、民間の信用創造(銀行からの貨幣発行、企業・家計の借入)により投資が増える状況になり、インフレギャップ(総需要>供給能力)が拡大していかない限り、インフレ率も上がりません。

 というわけで、政府が今年度、新規に100兆円の国債を追加発行しても「金利もインフレ率も上がらない」という結果になるでしょう。

「となれば、財務省や財政破綻論者は信用を失い、緊縮財政を転換できるのでは?」
 などと、甘いことを考えてはなりません。
 
【日本の基礎的財政収支、長期金利、インフレ率の推移】
 
 すでに、日本には2009年のリーマンショックの際に、新規国債発行(PB赤字)を30兆円以上も拡大した挙句、長期金利は1.3%に「低下」、インフレ率はマイナスに突っ込むという「輝かしき実績」があるのです。

 リーマンショック期の「実績」により、我が国の財政破綻論が消滅しましたか? しないどころか、その後、政府の負債拡大を理由に財政破綻論が煽られ、2011年には消費税増税の三党合意に至ります。

 というわけで、彼らは平気で嘘をつくし、数字も見ないし、都合の悪い事実はスルーするし、何度、駆除されてもいつの間にかどこかから現れるゴキブリのような連中なのです。

 天王山の戦いが続きます。

 何としても、100兆円の追加新規国債発行を実現し、全ての財政破綻論者を「二度と立ち上がれないように潰す」。ルルーシュではないですが、
「この戦いこそが日本を懸けた決戦」 
 なのでございますよ。大げさでも何でもなく
 

「新規国債発行100兆円の補正予算の早期実現を!」に、ご賛同下さる方は、

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