三橋経済塾第九期の入塾申し込み受付中!

株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッターはこちら
人気ブログランキングに参加しています。

チャンネルAJER更新しました。

「日本をダメにした財務省と経団連の欺瞞(前半)」三橋貴明 AJER2020.7.7

    

令和の政策ピボット呼びかけ人に、高橋あさみ様(私立Z学園高等学校 1年4組 16歳)が加わって下さいました。
また、メルマガ「令和ピボットニュース」が始まりました。皆様、是非とも、メルマガ登録を!

 

高家さんの質問「金本位制って何?」インフレへの誤解が全てを歪めたのだよ[三橋TV第268回]

https://youtu.be/mjwuG5PdZ8s

 

 

 「幸いな人 2020年9月号」に、「~コロナ後に起こる経済的な大変化~第二次世界恐慌のただ中で」「~コロナ後に起こる政治的な大変化~グローバリズムから自己中心主義へ」の二本を寄稿しました。
http://www.saiwainahito.com/

 今年前半の経済活動停止(あるいは抑制)の悪影響が、いよいよ顕在化しつつあります。
 店舗が閉じられ、地域からの撤退が始まり、営業時間が短縮されていく。


1.生産者(労働者)が所得獲得の術を失い、飢える
2.虎の子の供給能力が削られ、結果的に需要がさらに縮小する悪循環に突っ込む


 という、恐慌経済が本格的に始まったのです。

『吉野家HD 今年度中に最大150店舗閉店へ 新型コロナで業績悪化
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200728/k10012537061000.html

『ラオックス 12店舗閉店へ 九州・沖縄からは撤退 新型コロナ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200728/k10012536931000.html

『東武百貨店 9月から売り場の営業時間短縮へ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200727/k10012535271000.html

 経済成長とは、

【インフレギャップとデフレギャップ】


http://mtdata.jp/data_46.html#Gap

 左のインフレギャップの状態で、企業(や経営者)が、
「供給能力に比べ、需要(市場)の方が大きい! これは、投資したら儲かるじゃないか!」
 と、生産性向上のための投資を行い、実質賃金が上昇し(生産性向上≒実質賃金上昇)、消費投資という需要が増え、またもやインフレギャップ。企業(や経営者)が、
「供給能力に比べ、需要(市場)の方が大きい! これは(ry」
 と、供給能力と需要の双方が拡大する循環が起きていることを意味しています。つまりは、デフレギャップ(総需要不足)の国は経済成長できません。


 そして、恐慌とは、右のデフレギャップが異常な規模に拡大している経済環境です。政府が財政拡大で需要不足を産めない限り、すでに始まった通り、企業の撤退、閉店等が相次ぎ、失業者が増え、需要がさらに減る悪循環に突っ込みます。

 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】

http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

※特別コンテンツ、「評論家・中野剛志先生「通貨論争史 日本編」」が視聴可能となりました。

 

 ちなみに、講演などで、
「結局、インフレギャップはどの程度の規模、金額になればいいのですか?」
 といった質問を受けますが、インフレギャップの「計算」はできません。インフレギャップが計算できるとなると、「生産されていないものが買われている」ということになってしまいます。


 インフレギャップはあくまで概念的なものです。(※デフレギャップの計算は可能です)
 

 その上で、
「GDPデフレータベースのインフレ率で、2%」
 と、答えています。理由は、80年以降の日本のフィリップス曲線を見ると、GDPデフレータ2%で「完全雇用」に達し、それ以上インフレ率が上昇しても、失業率は改善しないためです。


 無論、高度成長期のように、さらにインフレ率を高めれば、失業率が1%に近づく可能性もあります。


 逆に、インフレ率2%であっても、完全雇用に達しないかも知れない。


 そもそも経済とは不確実なんですよ。そんな、
「インフレ率が何パーセントになれば、日本経済は絶対に繁栄する!」
 などと、数値を事前に断言することは、誰にもできません(断言する人がいたとしたら、嘘つきか詐欺師か、嘘つきの詐欺師です)。


 わたくしが口にする「GDPデフレータベース2%」という数値は、あくまで過去のデータに基づいた参考値でございます。


 ただし、「方向」は確実に分かります。


 日本は長年、デフレによる国民貧困化に苦しめられていたのですから、とりあえずは「過去、経済成長していた時期」である2%のインフレを目指すべきなのです。そのために、政府は財政で需要を創出していく。


 2%に達しても、不足かも知れない。あるいは、過剰かも知れない。
 そんなことは、「その時点」にならなければ誰にも分からないのですよ。だからこそ、MMTはラーナーの「機能的財政論」を提唱しているのです。


 2%のインフレ率が不足もしくは過剰だったとしても、今と同じように「最適なインフレ率」は誰にも分かりませんよ。とはいえ、統計データを見れば、やはり「方向」は分かるのです。

 というわけで、適切な方向に向けて、財政政策や金融政策を調整していく。


 そんなことは、当たり前だと思うのですが、世の中にはバカな人頭が弱い人が少なくなく、「確実な未来予測」を求めるわけです。
 

 アホか。将来の経済がどうなるかなど、神様にも分からんわ。何しろ、不完全な人間の集合の営みなんだぞ。


 人間社会も、経済の未来も、共に不確実なのです。とはいえ、現実やデータから「方向」だけは分かる。


 現代の日本が、デフレ脱却、つまりはインフレ率を高める方向に進むべきであることは明らかです。それにも関わらず、
「政府が国債を発行すると財政破綻する~っ!」
「日銀が国債を買い取るとハイパーインフレーション!」
 と叫んでいる連中はゴミみたいなプライドのためか、あるいは単に頭が弱いのか、理由はよく分かりませんが、結局のところ問題を「真剣」に考えていないということが分かるのです。

 

「財政破綻論者、ハイパーインフレ論者は、永遠に黙ってろ!」に、ご賛同下さる方は、

↓このリンクをクリックを!
本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページはこちらです。
㈱日本富民安全研究所のブログ絶望の先にはこちらです。
◆三橋貴明関連情報
新世紀のビッグブラザーへ ホームページはこちらです。
メルマガ「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」はこちらです。