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「自己責任論と国民選別論」(前半)三橋貴明 AJER2020.11.2
    

 

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文明が変わる!? デジタル化の「恐怖」を正視しよう [三橋TV第464回]堤未果・三橋貴明・高家望愛

https://youtu.be/kcarEQ76VkU

 

 先日の総選挙で、小選挙区で敗れた甘利幹事長が辞めるのは当然としても、まさか後任が「謝謝」の茂木敏充外相とは・・・。
 さすがに、驚天動地でございますよ。先日のオリックスの宮内氏の真っ当な寄稿並に吃驚しました。

茂木氏が自民幹事長就任、外相は10日まで首相兼任
 自民党は4日午前、党本部で総務会を開き、甘利明幹事長の後任に茂木敏充外相を充てる人事を正式に決めた。外相に関しては10日に予定する第2次岸田内閣の組閣まで岸田文雄首相(党総裁)が兼務する。
 幹事長の交代は甘利氏が衆院選の小選挙区で敗北し、首相に辞意を伝えたのを受けた。首相は4日午前、茂木氏が幹事長就任に伴い外相を辞めると記者団に明らかにした。「次の組閣までは私が外相を兼務する」と説明した。(後略)』

 つまりは、自民党は中国共産党におもね、決定的に国益を損ねた人物が「出世する」政党というわけでございますね。
 今更といえば、今更ですが、「これが現実」という事実を、我々はきっちりと認識する必要があると思います。


 幹事長といえば、自民党の国会議員に対する「公認権」を持つ役職です。今後の自民党国会議員は、
「中国を批判すると、次の選挙で公認されないのでは・・・?」
 という懸念というか、怖れというか、少なくとも「疑い」を持ったまま政治活動を行うことになります。この影響は、相当にあると予想します(あってほしくないですが)。


 もっとも、現実には自民党に公認されなくても、「ガチガチの地盤」を持った政治家であれば、無所属で当選することは可能でしょう(その後、大抵は自民党に入る)。


 小選挙区の場合、無名の新人候補が「ガチガチの地盤を持つ候補」を破るのは、至難の業です。何しろ、相手よりも得票数で上回らなければなりません。


 これが中選挙区であれば、10数パーセントの得票でも、「最下位だけど、何とか滑り込んだ」という形で国会議員になれます。
 

 小選挙区は、「すでにガチガチの地盤を持つ候補を、破らなければ、議員になれない」のでございます。そして、この「ガチガチの地盤」が、まさに「岩盤規制」として機能してしまう。
 そして、地盤は後継者(大抵は息子)に引き継がれる。

 

 世襲議員が増えるのは、必然なのです。
 

 ちなみに、わたくしは「世襲議員はダメ」と言いたいわけではありません。世襲議員でも、立派な政治家は、それはいるでしょう。


 とはいえ、小選挙区という選挙制度が「岩盤規制」として、新人候補の前に立ちふさがっているのは、これは紛れもない事実なのです。


 もっとも、この「岩盤規制」を吹き飛ばす「現象」もあります。
 

 何かといえば、まさに「吹き飛ばす」わけですから、「風」です。

 

【歴史に魅せられて、myが聞いてみた〜皇統論編〜(前篇)】

現在、三橋貴明とmyによる特別コンテンツ「歴史に魅せられて、myが聞いてみる 皇統論編 (前編)」がご視聴頂けます。

https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

 2009年の総選挙では、まさしく「風」というよりは「豪風」が吹き荒れ、岩盤規制を持つはずの自民党議員たちを、民主党という風がなぎ倒しました。


 つまりは、小選挙区という選挙制度は、
「平時にはガチガチの地盤を持つ候補が当選するが、非常時(風が吹いたとき)には、風が地盤を吹き飛ばす」
 という傾向を持つわけでございます。(傾向というか、過去の日本の「結果」を見る限り、間違いないと思います)


 お判りでしょうが、
「ガチガチの地盤という岩盤規制」
 にしても、
「風」
 にしても、政策論はあまり関係ないのです。


 国会議員は、選挙で当選しなければ政治家になれません。そして、当選するために最も重要なのは、「ガチガチの地盤」と「風の利用」という話になってしまいます。
 

 繰り返しますが、政策は、関係ないのです。
 

 何を言っているのか、何をやるのか、ではなく、「地元の地盤を岩盤規制化する」と「都合が良い風を吹かせる」の二つが、現実に日本で国会議員になる早道なのでございます。


 今回の総選挙における、日本維新の会の躍進は、まさに上記の「現実」を踏まえている。維新は、意外なほどに地元に根差し、いわゆるどぶ板を続け、地盤を組織化している。さらには、TVで吉村知事らが「党名」をひたすら報じさせ、有権者の頭に「維新」というキーワードを放り込み、風を吹かせる。


「中選挙区制に戻すべき」
 という意見は正論ですし、わたくしも賛同しますが、実現は厳しいでしょう(それこそ国会議員の「既得権益」を侵害することになるため)。


 無論、中選挙区制に戻すべきという声を上げる必要はありますが、その上で、どうするのか。
 

 厳しい「現実」を前に、戦っていかなければならない。となれば、まずは「現実」を知る必要がある。
 

 と、考えたため、今回は小選挙区制の弊害について取り上げました。皆さんの意見を聞かせてください。

 

「日本は中選挙区制に戻すべきだ!」に、ご賛同下さる方は↓このリンクをクリックを!

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