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「安倍政権のレガシー(後編):前半)」三橋貴明 AJER2020.9.14

    

 

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デービット・アトキンソンの正体について林千勝先生に教えて頂いた [三橋TV第295回]三橋貴明・林千勝・saya
https://youtu.be/lDWJ187SkPU

 さて、改めて、日本国の政府予算の編成プロセスをおさらいしておきましょう。

1.概算要求基準の通達(財務省)
2.各省庁の概算要求策定 <<<今ここ
3.財務省による査定、財務省原案の策定
4.閣議決定
5.国会審議
6.予算成立

 と、大雑把に1から6の流れになっているわけですが、財務省の権力が絶大なのは、1と3を所管する省庁であるためです。
 2021年度予算の概算要求基準は、すでに財務省から出されており(発表するのは、財務大臣ですが)、

『「令和3年度予算の概算要求の具体的な方針について」(令和2年7月21日閣議 財務大臣発言要旨)
(中略)
3.具体的には、
(1)要求額は、基本的に、対前年度同額といたします。
(2)その上で、新型コロナウイルス感染症への対応など緊要な経費については、別途、所要の要望を行うことができることとします。
(3)その際には、これまでの安倍内閣の歳出改革の取組を強化するとともに、施策の優先順位を洗い直し、無駄を徹底して排除しつつ、予算の中身を大胆に重点化していただくようお願いします。(後略)』

 というものでした。財務省からの通達を受け、各省庁が概算要求を策定し、先日、報じられました。

『来年度予算案 概算要求 総額105兆円超 過去最大規模の見通し
 国の来年度予算案の概算要求は30日締め切られ、一般会計の総額は、社会保障費が膨らむことなどから105兆円を超えて、過去最大の規模になる見通しとなったことが分かりました。財政が一段と厳しくなる中、今後の予算編成では、新型コロナウイルス対策など幅広い問題に対し、いかに効率的に予算を配分できるかが焦点となります。
 30日に締め切られた国の来年度予算案の概算要求で、各省庁が要求した一般会計の総額は、105兆円を超えて、過去最大の規模になる見通しであることが関係者への取材で明らかになりました。 
 さらに今回の概算要求では、新型コロナウイルスの影響を見極めるのは難しいとして、現時点では額を明示していない要求も数多くあり、今後、規模はさらに膨らむ可能性もあります。
 また、新型コロナウイルスに関わる問題以外にも、整備の遅れが指摘される行政のデジタル化や、不妊治療をめぐる高額な治療費への助成、相次ぐ災害を踏まえた水害対策など課題は山積みです。
 今年度、一般会計の歳出は、2度の補正予算を組んだことからすでに160兆円余りに達し財政状況は一段と厳しくなっています。(後略)』
 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】

http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

※特別コンテンツ、近現代史研究家・林千勝先生【大東亜戦争の真実~奪われた勝利への道~】が視聴可能となりました。

 

 自民党内では、どうやら「第三次補正」を組む流れにはなっているようです。(但し、成立は秋の臨時国会ではなく、来年初頭の可能性が高いとのこと)


 というわけで、2020年度のPB赤字額は、現時点で約67兆円ですが、100兆円に迫ることになるでしょう(というか、迫らなければならない)。

【年度別プライマリーバランス「赤字」額の推移(兆円)】


http://mtdata.jp/data_72.html#PB

 すなわち、リーマンショック期や東日本大震災期の三倍以上です。


 PB赤字額なので、「新規国債発行」とイコールになりますが、何の問題もないでしょう。金利は上がらず、インフレ率も低迷する。何しろ、デフレギャップが「戦後最大」なのです。政府が貨幣を発行(=国債発行)、国民に所得移転し(特別定額給付金など)、あるいは自ら財やサービスを購入したところで、需要の不足は解消されず、インフレになどなるはずがない


 また、政府が発行する国債を買うのは、市中銀行(預金取扱機関)がメインになります。日銀の量的緩和政策の影響で、市中銀行の日銀当座預金は400兆円(!)を上回っているのです。

【預金取扱機関の日銀当座預金(兆円)】


http://mtdata.jp/data_72.html#touzayokin

 政府が国債を発行すると、市中銀行の日銀当座預金が政府に移動し、それを担保に振込がなされ、最後に「政府-市中銀行」間の決済、つまりは政府の日銀当座預金が、またまた市中銀行に戻る「だけの話」なのです。


 というわけで、コロナ危機と(弱弱しいながらも)政府や日銀の対策により、「貨幣の真実」が明確化されつつあります。


 ところが、NHKの記事を読めば分かりますが、マスコミ(だけじゃないでしょうけど)は相も変わらず「財政破綻論」。
「概算要求 総額105兆円超 過去最大規模の見通し」
 という見出しで、破綻論を煽る。


 いや、お前な、来年度予算が過去最大規模にならなければ、「お前が死ぬ」ことになるんだぞ。あるいは、「お前の家族が死ぬ」ことになるぞ。


 という話なのですが、貨幣のプール論に支配されている彼らの脳みそでは、真実を理解できない。結果、真実が報じられない。


 というわけで、我々一人一人がやるしかないのです。
 

 それにしても、改めて振り返ると、「2019年 MMT襲来」「2020年 コロナ危機勃発」というわけで、まるで神様が図ったようなタイミングで、
「正しい貨幣論と、正しい貨幣論に基づく政策が必要な危機」
 た到来したわけですね。


 この機を逃さず、財務省主導の財政破綻論を叩き潰すのです。それ以外に、我が国が繁栄の未来を手に入れる方法はありません。

 

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