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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

アメリカの産軍複合体はウクライナという新たな「市場」を見つけた。第二次大戦後、世界中で戦争をしまくり、イスラエルによる武力行使を放置するアメリカに、ロシアによるウクライナ侵略を非難する資格はない。

2022年11月05日 | ロシアによるウクライナ侵略

昨日書いた

ロシアが方針転換して再びウクライナの穀物輸出に同意!さらにウクライナが「汚い爆弾」を準備しているという説も放棄。国際社会がロシアに道理を通させる道はある。

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 アメリカを中心とする連合国とナチスドイツ・ファシズムイタリア・絶対的天皇制大日本帝国ら枢軸国が戦った第二次大戦でさえ、民主主義対全体主義の戦いという側面と同時に、進んだ帝国主義国と後れてきた帝国主義国による国盗り合戦=帝国主義戦争という側面の両方があると言われています。

 その第二次大戦後、アメリカ合衆国は世界中で戦争をし続けており、主だった「熱戦」だけでも朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争と枚挙にいとまがありません。

 第二次大戦後、それぞれの国内での人権侵害や自国民殺害については旧ソ連・ロシアや中国に蛮行は筆舌に尽くしがたいものがあるわけですが、他国民を殺し続けたという事で言えばアメリカに匹敵する国はないのです。

 集団的自衛権の行使、すなわちアメリカが攻撃されたら日本が相手国を攻撃するという安保法制がなぜ危険かと言えば、そんな世界中のどこで戦争を起こすかわからないアメリカに戦争放棄をしているはずの日本が加担することになることなのです。

この場面だけを切り取るとアメリカが言っていることは正しいのだが、言う資格があるかというと別問題。

第二次大戦後、休みなく他国に戦争を仕掛けて何百万人も殺し続けてきたアメリカ合衆国に、自由と民主主義の旗手を気取る資格はない。

 

 

 そういうアメリカがベトナム戦争をなぜ終結させたかというと、それはベトナム人民を三百数十万人(アジア太平洋戦争で亡くなった日本人より多い)も死なせてしまったから。。。ではなくて、自国の兵士の犠牲者の増加によって反戦機運が高まったからです。

 自らもベトナム戦争に参加したオリバーストーン監督のプラトーンなどベトナム戦争三部作などが噴飯物なのは、アメリカ人兵士がこんなに大変でしたという事のみ描いていて、何百万人も殺され、枯葉剤まで撒かれたベトナムの民衆の苦しみなどほとんど描いていないことです(3作目には少し出てくるけれど)。

 アメリカという国はではベトナム戦争での敗戦で何を学んだかというと、戦争はしないなどということではなく、むしろ戦争を可能にするためには、自国兵士の犠牲を少なくすること、また生々しく報道させたら反戦運動が高まってしまうのでそれを見せないようにする、ということでした。

 それで、湾岸戦争以降は徹底した報道管制を敷いていますし、地上戦をする前にイラクなど相手国をミサイル攻撃で徹底して叩いて抵抗できないようにしてから上陸する、果てはアフガン戦争のように無人攻撃機で相手国を攻撃するということをしだしたわけです。

ジョンソン英首相がロシアの安保理常任理事国からの「解任」を提案。それが可能ならベトナム戦争やイラク戦争を起こした米国も解任せよ。常任理事国制度も彼らの核保有だけを合法化するNPT条約も要らない。

 

 

 

 この観点から言うと、アメリカの軍需産業にとって、自国兵士が一人たりとも死なず、死ぬのはウクライナとロシアの兵士と市民だけだというウクライナ戦争は、莫大なアメリカの国家予算を使って軍事援助をしてくれ、その結果アメリカの兵器が足らなくなるほど売れるので、理想的と言えます。

 アメリカは産軍複合体と言われる軍需産業と軍隊が強く結びついて政治を動かし、常に戦争をし続ける「戦争中毒」国家と言われるわけですが、かたやアメリカ人には全く犠牲者が出なくて、かたや侵略されている犠牲者であるウクライナへの支援はたとえ兵器の輸出であっても「人道的」と言われる今の現状は、アメリカの兵器産業にとっては笑いが止まらないと言える状態です。

 逆に言うと、ウクライナに対する欧米諸国の軍事援助については、自国民の犠牲者が出るという歯止めがないので、出口がない非常に危険な状態と言えます。

 だから、ロシアがウクライナを攻めたこと自体が欧米諸国の策略なのだという陰謀論も一定の説得力がありげに見えてしまうし、うちのブログに何度も寄稿してくださる白井邦彦教授などの日本の平和志向の研究者や市民も、ウクライナへの軍事援助に強く反対するわけです。

キリがない。

9・11テロから20年。900兆円のお金を無駄にして30万人以上の無辜の市民を殺し、数百万人の難民を生み出した「対テロ戦争20年」の教訓。「戦争で得られるものは何もない」という真実。

 

 

 白井先生が最近何度もメールをくださる論点は、イスラエルによるシリア攻撃がエスカレートしているのに、西側のマスメディアはそもそもそれを報道しないし、アメリカなどはイスラエルの武力行使を黙認ないし支援しているというダブルスタンダートです。

 ロシアによるウクライナ攻撃が許されないのと同じように、イスラエルによるパレスチナ自治区への攻撃やシリア市民への攻撃ももちろん許されません。

 しかし、アメリカ政界と深く結びついているイスラエルに対して、アメリカが絶大な影響力を持っている国連が非難決議を上げるという事にはなかなかなりません。

 現在進行中のロシアによるウクライナ侵略は、侵略そのものが国連憲章違反であることもさることながら、ロシア軍がウクライナ市民を殺戮・強姦・強制連行したり、原発を攻撃したり、核兵器を使うぞと威嚇したり、その蛮行の違法性は飛びぬけています。

 そこばかりが日本を含めて欧米諸国のマスコミは扱うわけですが、ウクライナ戦争に乗じてアメリカを中心とする軍需産業が大儲けをしていて、他国に戦争をさせるとリスクなしにこんなに儲かるんだと味を占めていることは銘記しておくべきです。

 アメリカの軍需産業と結びつくネオコンの象徴的存在、アーミテージ。

憲法9条2項がなければ、日本はアフガン・イラク・湾岸・ベトナム・朝鮮戦争に本格的に参戦していた。

米軍が国境なき医師団への空爆の調査結果発表。これは「誤爆」ではない。故意犯だ。

「米国によるイラン軍司令官殺害に関する 社会権の会(防衛費より教育を受ける権利と生存権の保障に公的支出を求める専門家の会)の声明発表!!!

ロシアのウクライナ侵攻を奇貨として「憲法9条で日本が守れるのか」と問う改憲論者がまず答えるべきだ。「ウクライナは軍備があっても侵攻されている。憲法9条を改憲すれば、軍隊があれば日本を守れるのか?」

日米首脳会談の共同声明で中国に「異例の核軍縮呼びかけ」のお笑い。5500発保有の米国が350発の中国に文句を言う資格はない。ウクライナ危機で核兵器禁止条約のみが人類の生き残る道であることは明らかだ。

戦争当事者のウクライナのゼレンスキー大統領に日本の国会で演説させるのは、憲法9条を持つ平和国家日本として非常に危険。「参戦」を求めてくる同大統領の「煽り」に浮足立つくらいなら今からでも断るべきだ。

プーチン大統領がウクライナ侵攻を「自衛」の軍事作戦だと正当化。大日本帝国が「自衛」戦争だとして中国を侵略したのとそっくりだ。すべての侵略戦争は「自衛」目的で始まる。だから憲法9条が必要なのだ。

 
 
 

米国の科学と軍産学複合体

スチュアート・W・レスリー | 2021/1/26

 

日本にいる海兵隊が犯罪を犯して沖縄などの市民を苦しめているのですが、あれは海兵隊が本質的に「殴り込み部隊」と言われる侵略部隊で年齢も若い暴れ者が集まっているからなんです。

そして、プーチン大統領は殺人や強盗などの前科者でも動員してウクライナ戦争に投入できるという法律に署名してしまったのですが、それでなくても戦時国際法違反の戦争犯罪を続けているロシア軍に、そんな連中が参戦するようになったら、いったいどんな蛮行が始まるのかと思うと、目の前が真っ暗になります。

それでまた、ウクライナに対する軍事援助が正当化されてしまうという泥沼のような悪循環。

ロシアは最初はウクライナという国がネオナチなんだというのを戦争の口実にしていたんですが、ロシア正教会は最近はウクライナはサタンの国なんだと言い出しました。統一教会か!

戦争はまず始まらないように全力を挙げて阻止しないとどうしようもないというのが厳然たる事実という事だけは言えます。

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ネタニヤフ政権一層右傾化か イスラエルがガザ地区を空爆


11/4(金) 16:42配信 AP通信

ガザ地区、パレスチナ自治区、11月4日 (AP) ― イスラエルは11月4日未明、前夜のガザ地区からのロケット攻撃に対する報復として、同地区内の数カ所を空爆した。
 イスラエルとイスラム聖戦機構グループは8月、停戦合意が成立して戦闘を停止したが、今回のロケット攻撃と報復空爆は、それ以来初の越境攻撃となった。
 イスラエルでは国政選挙で、ネタニヤフ元首相と極右勢力が過半数議席を獲得したことで、パレスチナに対して強硬姿勢に転じるのか。
 ヨルダン川西岸地区では3日、武装勢力の拠点であるジェニン難民キャンプで、少なくとも2人のパレスチナ人がイスラエル兵によって殺害された。
 ガザ地区の過激派グループは同日夜、イスラエル南部に対して報復のロケット攻撃を行ったが、ロケット弾は迎撃され、他に3回発射されたが、いずれも発射に失敗したかロケットがガザ地区内に落下した。
 これに対しイスラエルは、ハマスのロケット製造を阻止する目的で、ガザ地区の製造施設空爆で対抗した。

(日本語翻訳・編集 アフロ)
 

 


2022年11月5日 2:00 [有料会員限定] 日本経済新聞

イスラエル総選挙は開票の結果、ネタニヤフ元首相を支持する右派勢力が議席の過半数を獲得し、同氏の首相への返り咲きが濃厚になった。

中東の安定にイスラエルの役割は不可欠である。ネタニヤフ氏には、その責任を受けとめた政権運営を望みたい。

イスラエルの総選挙は3年半で5回目となる。ネタニヤフ氏はイスラエル史上最も長い通算15年の首相在任期間を誇るが、収賄容疑で自身が起訴され、2021年の総選挙で敗れ下野した。

しかし、右派から左派、アラブ政党まで様々な立場の政党が、「反ネタニヤフ」で結集しただけのラピド政権の基盤はもろく、ネタニヤフ氏が今回、首相職を奪い返す見通しになった。

ネタニヤフ氏は今後、連立協議に臨み、右派色が濃い政権になる見通しだ。総選挙ではパレスチナ自治区があるヨルダン川西岸の併合や、パレスチナ人の追放を掲げる過激な宗教・極右政党も躍進し、ネタニヤフ氏と連携する。

新政権がパレスチナ和平や対イラン政策で厳しい姿勢をとるのは確実で、中東の緊張が高まることへ警戒が必要だ。

ネタニヤフ氏の長期政権下ではアラブ諸国との関係改善が進む一方、パレスチナ自治政府との直接交渉は途絶えた。パレスチナ過激派との衝突は今も繰り返されている。治安に不安を抱く国民がネタニヤフ氏の強硬路線を支持したことも票を集めた一因だろう。

パレスチナ問題は不安定な中東の根っこにある課題だ。強権で押さえ続ける限り、暴力の連鎖は続く。イスラエルの隣国シリアの内戦や、イランの核開発をめぐる対立にも影響は及ぶ。

日本や米国のバイデン政権を含む国際社会は、イスラエルと、将来独立を果たしたパレスチナの「2国家共存」を、和平実現の原則として支持している。

ネタニヤフ氏には改めて2国家共存に沿ったパレスチナ自治政府との対話を求めたい。

 

 

ロシア 殺人や強盗など重大犯罪の受刑者も動員可能に プーチン大統領が署名

配信 テレビ朝日

"ロシア 殺人や強盗など重大犯罪の受刑者も動員可能に プーチン大統領が署名"

テレビ朝日

 

4日、モスクワの「赤の広場」で、ボランティアらと言葉を交わすプーチン大統領(中央)(AFP時事)

元KGB側近2人がプーチン氏に進言 ウクライナ侵攻「今しかない」―英紙

 プーチン氏は、ゼレンスキー政権など親欧米派を念頭に「ウクライナに台頭したネオナチ政権とロシアの衝突は不可避だった」と発言。その上で「われわれが2月に適切な行動を取らなかった場合、(衝突が起きるという)結果は同じことで、われわれにとって不利になっていただけだろう」と強調した。

 

 

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3 コメント

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貴兄の論を日本国民の世論い (小林哲夫)
2022-11-05 20:50:32
貴兄の論を日本国民の世論に
知人に貴ブログを紹介されて読み、同感しました。
「ウクライナ戦争については、ロシアを悪者にするだけではだめ。ウクライナもアメリカも責任がある」と私も思っています。
しかし今の日本では「ロシア悪者論」が世論になっていますので、この考えを宣伝しないといけないと思います。
貴論文はその先駆けですが、これを運動化して日本国民の世論を変えなければ本当の平和は来ないと思います。
この宣伝活動についての貴兄のお考えをお聞きしたいと思います。
Unknown (まさか、と思った人)
2022-11-05 23:54:04
> 自らもベトナム戦争に参加したオリバーストーン監督のプラトーンなどベトナム戦争三部作などが噴飯物なのは、アメリカ人兵士がこんなに大変でしたという事のみ描いていて、何百万人も殺され、枯葉剤まで撒かれたベトナムの民衆の苦しみなどほとんど描いていないことです(3作目には少し出てくるけれど)。


私には、少なくともプラトーンを噴飯物とは思っていなくて、オリバーストーンは、

「アメリカって、こんなに馬鹿な国なんですよ!」

と伝えたかった映画なのかなあ、と思っているんです。
そう感じさせた一番の場面は、映画最後の方、テト攻勢で全滅しかかった自軍の基地に、

「自分が全責任を取るから、残った爆弾をすべて基地へ落とせ」

と基地司令官が援軍に飛来した戦闘機隊へ命令を出す場面を見た時に、そう思ったことを覚えています。
防衛戦を突破して基地へ雪崩込んできている敵をやっつけるために、司令官自身を含め、まだ残存しする味方が守備し応戦している基地へ爆弾を落とせと命令しているのですから。

そして、ラストシーンで、負傷し帰国の為に乗せられたヘリコプターから眼下のベトナムへ向かってチャーリー・リーンが、
「今思うと、あの時の僕らは自分自身と戦っていたのだ。敵は僕らの心の中にいるんだ。戦場を生き残った僕らにはやらなければならないことがある。戦場での経験を皆に伝え、残された人生を意義あるものにしなければならない」
という感じで結んでいたように覚えているのですが、この中だけではなく映画全編に渡って、ベトナム側の視点がない、と言うのはその通りだと思いますが、戦争の悲惨さをどの様に伝えるかを、アメリカ兵士の視点に立って伝えようとの明確なコンセプトで制作されたのかは、当然、私には定かではありませんが、ベトナム側の視点がないことで噴飯物と思ったことは一度もないということです。

ただ、この映画で一つ引っかかっている場面があるんですね。
それは、自軍基地の爆撃に生き残ったチャーリー・シーンが、同じ様に爆撃を生き延びたバーンズ軍曹を撃ち殺す場面で、顔と腕が血と泥まみれとなっているんですね。白人兵士なのに、まるで黒人のような姿となっていて、その姿で白人の上官でもあるバーンズ軍曹を撃ち殺してしまうんですね。
その場面にすごい違和感を感じたことを覚えているんです。
その後、助け出される場面では、顔に血はついているんですが泥はかなりなくなっていて白人とわかるメイクとなっていたから、なおさら、そのように思えてしまったんです。

白人の上官を黒人のような容姿となった白人兵士が、これまでに積もった怨念に負けて、撃ち殺してしまう場面ということです。
まるで、黒人が度重なる恨みを晴らすように、白人を撃ち殺したと感じてしまったということです。

米兵が米兵を殺す場面を利用して、あえて「『ある』の意志、意図のもと」に黒人というか、戦場へ駆り出されるある種の人々の心に潜むといえば良いのでしょうか、アメリカやアメリカ政府に対する恨みの代弁としてのフック、仕掛けとしてそのようなメイクにしたのか、それとも、敵の総攻撃に会い、必死で応戦している間に血まみれ、泥まみれになるのは自然といえば自然ですので、他意なく普通の感覚で、そのような姿としたのか、
という疑問はプラトーンを見ると思い出すことです。

ベトナム戦争映画の余談といえば、グットモーニングベトナムも、プラトーン同様、アメリカってこんなに馬鹿な国なんですよ、と伝えようとしているかのように感じた映画です。

軍報道の自主規制というシガラミを掻い潜り、なんとか事実をありのままに伝えようとし、また、士気の落ちる兵士を励まそうと奮闘する人気DJのロビンウイリアムスが、実は、一番勘違いしていたと描くことでアメリカの馬鹿さ加減を表現しようとしたのではないかと思った映画。

最後の方で、いろいろな出来事で親友となれた(と感じた)少年が、実は、ベトナムへやって来て戦争を続けるアメリカを憎む少年だったことに気づく場面。

その少年へ向かって、
「自分たちは君たちを助けにやってきたのに、それがわからないのか。それどころか、親友と思っていた君がベトコンだったのか、敵だったとは」
という感じで少年へ問いかけると、
「敵? 何を言っているんだ。勝手にやって来て僕たちを殺しているお前たちの方こそ、敵じゃないか! でも、僕はお前を許す。」
と涙ぐみながら去って行く姿に、雄弁なロビンウイリアムスは何も言えなくなる。

また、涙の別れとなったその少年のお姉さんが、別れの挨拶をしに来てくれる場面では、
「あなた達と私たちは違いすぎる。一緒にはなれない。でも、サヨナラは言いたいので、ここに来た。」
という感じで、別れの挨拶を告げられるところなども、アメリカのとてつもない勘違いを表現しているように感じました。

そして、英語教室で仲良くなった人たちとの別れの場面では、お別れの思い出にとソフトボールをしようとするのだが、その時、バットはあるがボールがないのでボール大の果物をボール代わりにしようとするのだが、一人のおじさんに、
「これはフルーツ、ボールではない」
と言われ、ボールに使うことを拒否されてしまうが、今はボールがないので、これで何とか代用したいと何度も食い下がり、おじさんを根負けさせる。

この場面なども、他国との文化、風習、常識などの違いに親身に配慮をしない、できない、しようとしないアメリカ?を表現したかったのかなあ、と感じました。

そして、ラストシーンで、本人はすでにベトナムを飛び去ってしまった後に録音で放送された最終回の冒頭で、

「グ~~~~トモ~ニング・ヴェトナ~ム。朝鮮戦争を招いたのは米軍。紛争の正しい処理と全く無関係な米軍」

と言い放つ。そういう次元のことでは的を得た事を言う、そんな場面で終わるグッドモーニング・ベトナムもまた、アメリカってこんなにバカな国なんですよ、と言いたかったのかなあ、と思った映画の一つだったことを思い出してしまいました。

たぶん、地獄の黙示録を堺に、アメリカの自分勝手さ馬鹿さ愚かさ、また、戦争の残酷さなどの悪い面より強くを伝えるようになった戦争映画が多くなったような気がしないでもないですが、アメリカ国民に対してとあえて限定したのか、しないのかも判別できませんが、米兵の悲劇に力点を置く作品もまた多い感じがするようにも思います。

と本題とは、またまた関係ないコメントとなり、誠に申し訳なく思いますが、とにかく、伝えたかったことは、私にはプラトーンは噴飯物ではない映画だったんです、ということです。
Unknown (12434)
2022-11-06 11:42:04
今回のウクライナ侵攻についてはプーチンが100%間違っています。しかし今後は以下のような懸念があります。
例えばの話、近い将来に民主主義国家が独裁国家に不当な侵略戦争を仕掛けた場合は、われわれが「これは民主主義国家が独裁国家に仕掛けている戦争だから、正義のある侵攻だ!」と思い込んでしまう危険性もあります。

こう言うと、「なにをバカなこといってるの?」と思われるでしょう。ですが、ちょっと考えてみてください。われわれは今まさに、ロシアのような独裁的な政権がある国が、とんでもなく苛烈で残虐な侵略戦争を仕掛けて、なんの罪もない大勢の市民を苦しめているの現状を目の当たりにしてしいます。この強烈な印象は多くの日本人の心に深く刻み込んでいます。
それは当然ですが、しかしその状態で近い将来に、民主主義国家が独裁国家に侵略戦争を仕掛けて、攻められている国がロシアに助けを求めたとしたら、われわれはどう思うでしょうか?
恐らくテレビやネットで、「ウクライナを侵攻したロシアなんかに他国の仕掛ける侵略戦争を非難する資格なんかない!」という意見がたくさん出てくるはずです。その気持ちは分かりますけど、果たしてそれは本当に正義のある意見と言えますか?

侵略戦争が起きて、被害者側の国をロシアが助ける場合は、基本的にはロシアに一応正義があることになります。ロシアがウクライナを散々苦しめた悪行があるとしてもです。これは今のアメリカがまさにそれと同じで、過去にイラク戦争という大罪を犯したからといって、ウクライナを助ける今のアメリカは、基本的には正義を行っているといえます。
もちろん、この国の軍産複合体を非難すること
は間違いではないです。しかし理不尽に攻められて苦しんでいるウクライナ国民たちが、アメリカに武器の提供を求めるの当たり前です。今回の場合で武器を提供しなかったら、むしろ不正義になってしまいます。

だから、管理人様がおっしゃるような「アメリカがロシアによるウクライナ侵略を非難する資格はない」という主張は、相当危ういものだと思います。いや、そういいたくなる気持ちも分りますけど、今はその言葉はあまり好ましくないです。

独裁国家だろうと民主主義国家だろうと、不当な侵略戦争をやって他国を苦しめてはいけません。この問題については、小林よしのりさんが一番正しい見解を持っていると思います。日本人は管理人様も含めて、みんな小林さんを見習うべきかもしれません。

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