「万博リング」は今回の万博の象徴となる木造の巨大環状の屋根。建設費が約350億円で、番組で「世界最大級の無駄遣いではないかと批判する声もある」とも紹介された。

これに対し、吉村氏は「木造の素晴らしさ、圧倒的な芸術性や迫力、日本の力が見られるもの。丁寧に発信していきたい」と説明。万博閉幕後の取り扱いをめぐっては「日本は木造建築と歩んできて、高い技術もある。そういうものを世界にも発信していきたい」とした上で「今、木造のビルや高層マンションは、ヨーロッパでも見直されてきている。持続可能性を考えた時、木造技術は重要になってくると言うメッセージがある。そういったものをこの万博で発信していきたい」と訴えた。

建築費については「350億円が高いというご指摘があるのは、もっともだ。使い方の問題で、つぶしてなくすわけではない。そこが重要だ」と話し、開催後、リングの一部を残すのか問われると「全部は難しいと思うので、リユースはしていくが、捨てるのではない。世界最大級の木造建築物で、こんなものを日本でつくれるのかという圧倒的な存在感がある。来場される方は残すべきだとなると思う。政治家の感覚として最初見た時に感じた」と、訴えた。

「課題はあると思うが、民間の提案が重要になってくるが、一部を残してレガシー(遺産)にしていく方がいいのではないかと、今は思っている」と述べた。