安倍政権崩壊のあとは、安倍氏の政界引退。
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まさに、市民への毒入りクリスマスプレゼント。
12月24日午後6時、東京地検特捜部から不起訴というプレゼントをいただいたばかりの安倍晋三前首相が記者会見を開きました。
安倍事務所が開催した「桜を見る会」の前夜祭で、公設第1秘書が後援者の参加費用を補填したことを収支報告書に記載しなかった政治資金規正法違反の罪で略式起訴され、罰金100万円とされたこと。
さらに、安倍氏が“秘書に騙された”結果、国会で118回ものウソの答弁を繰り返したことの弁明を行ったたのですが。
衆議院第1議員会館で行われた会見への出席が認められたのは、自由民主党を担当する記者クラブである平河クラブ所属の報道機関のみ。
しかも、会場の広さを理由に人数も24人に限られました。
300人も入れる5倍広い会議室が空いていたのに、小さな部屋をあえて使って、厳しく追及してくる雑誌やフリーの記者の出席は認めらなかったのです。
そして、会見時間は安倍前首相の冒頭発言を入れても1時間。
説明を尽くしたいと安倍前首相は言いながら、会見を仕切った元内閣広報官長谷川栄一氏が、質疑応答の冒頭で
「多くのみなさんがご質問されたいと思うので、おひとり1問でお願いしたいと思います」
と念を押し、最後は長谷川氏が
「会議室の使用時間の終わりがきた」
ことを理由に、午後7時過ぎに強引に打ち切ったのでした。
これでは、安倍氏が全く説明もお詫びもする気がないのは明らかです。
もちろん、安倍氏の記者会見での説明も言語道断な話ばかりです。
安倍前首相って、桜を見る会前夜祭に高級すしが出たか出てないかという問題で、立憲民主党の黒岩議員が自分の秘書官に怒鳴ったとか言って激高して
「嘘つき」
「人間としてどうかと思いますよ」
と罵倒したんですよ。
今になってみたら、前夜祭に関して安倍氏が説明してきたことがことごとく間違い(嘘)だったのですが、自分のことを人間としてどう思ってるんですかね。。。。
というか、すべての罪をその秘書たちに押し付けてる自分のことを。。。
ほんとに、つくづく、人としても政治家としても最低最悪な総理大臣でした。
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◆「私の知らないところで」秘書に責任転嫁
◆不記載の原因も「事務所職員にミス」
◆そして強弁「利益供与でない検察が判断」
◆閣僚経験者は「安倍氏だけでは済まない」
安倍前首相、「秘書」「事務所」に責任転嫁 「桜」前夜祭、幕引き不透明
2020年12月25日07時05分 時事通信
「おわび」「責任」繰り返す 不起訴の安倍氏、離党や辞職を明確に否定
「国民と国会議員に深く深くおわびする」。安倍氏は午後6時から始まった会見の冒頭、神妙な表情で3度にわたって頭を下げた。
その一方で、自身の関与は完全否定した。夕食会の運営には「全く関わっていなかった」と強調。疑惑の浮上後に「信頼する責任者に(事実関係を)確認した」とし、「そこで話してもらえればこうした事態にはならなかった」と釈明した。
「(担当者が政治資金収支報告書に)記載すべきものを記載せず、後任の責任者もそのまま放置した」「東京事務所と地元事務所の連絡、連携が不十分だった」とも語った。
補填費用の原資も論点となった。安倍氏は、自身の預金から事務所に渡した「手持ち資金」の中から支出されたと説明。「報告もなしに補填に流用されることがあるのか」と問われ、「首相の仕事に専念する中で、ある程度責任者に任せなければ日々回っていかない」と弁明した。
会見への出席は、報道各社で記者1人ずつ、全体で24人に制限された。安倍氏側は新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、「十分な距離を確保するため」と理由を説明するが、会場となった衆院議員会館の会議室は、最も広いものの約5分の1の約83平方メートル。会見開始から1時間が経過すると、安倍政権で内閣広報官を務めた司会役の長谷川栄一氏が打ち切った。
与党の関心は、来年の通常国会と衆院選を控え、今年中に区切りを付けられるかどうかだ。自民党の二階俊博幹事長は記者団に「一区切りが付いたと思っている」と強調。公明党の石井啓一幹事長は「深く反省してほしい」としつつも、今後の説明責任については「与党としてどう対応するか真剣に考えたい」と述べるにとどめた。
これに対し、立憲民主党の福山哲郎幹事長は記者団に「全て『秘書がやった』『私は知らない』の一点張り。疑惑は深まるばかりだ」と非難。共産党の志位和夫委員長は会見で「これだけの問題を『知らなかった』で済ませるわけにはいかない」として議員辞職を要求した。
安倍氏は25日、国会でも質疑に応じる。野党側は、福山氏や立憲の辻元清美副代表、共産党の田村智子政策委員長ら論客をそろえた。立憲の安住淳国対委員長は24日、記者団に「ここで終わりでは全くない」と述べ、通常国会でも引き続き追及する考えを示した。
4日の衆院予算委員会で、安倍晋三首相が立憲民主党の黒岩宇洋氏の質問に激高し、「人間としてどうなのか」「うそつき」などと面罵する場面があった。
首相主催「桜を見る会」について追及していた黒岩氏は、首相秘書官が首相に耳打ちしているのを見て「うるさい」と気色ばんだ。すると首相は「言葉を荒らげて秘書官に怒鳴るのは、人間としてどうなのか」と批判した。
さらに、首相は同会の前夜祭に高級店「久兵衛」のすしが振る舞われたと黒岩氏が指摘していたことを唐突に持ち出し、「決めつけをしたが真っ赤なうそだったではないか」と言及。その後、何回も「うそつき」と発言した。黒岩氏は「そのすし屋が提供したとは一言も断言していない」とやり返した。
安倍政権崩壊のあとは、安倍氏の政界引退。
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それから、個人的には「官房長官」で思い出すのは後藤田です。とにかく最近の官房長官が足元にも及ばない実力の持ち主でした。一人で自衛隊派兵をぶっ潰したこと、糖尿病だから総理はやらんと言って、さっさと引退したこと、など・・・。
後藤田さん、野中さん、梶山さん・・・今の自民党が人材枯渇状態なのがよくわかります。岸信介氏に反対して、自衛隊の治安出動をボツにした防衛庁長官もいましたね。
つっこみどころ満載ですね。
その冒頭の安倍前総理の発言部分だけ、素人なりに、つっこみを入れてみました。
ごくわずかの部分ですが、まずはここだけ。
年末年始は別にやることがあるので、あいた時間に書くことができれば、つづきを書くかもしれません。
【記者会見詳報】「5000円で全てまかなっていたんだね、と…」「秘書の連絡・連携が不十分だった」 安倍前首相の「桜を見る会」夕食会
https://www.tokyo-np.co.jp/article/76423
以下、○は、わたしのメモ。●は、わたしのコメント。
〇この記者会見の意味について、別の記事から
はじめに:見る探る「桜を見る会」のモヤモヤまたも年越し…安倍前首相の「釈明国会」を見に行った:吉井理記(毎日新聞)12/26より
〈すると、近くにいたカメラマン同士がヒソヒソ小声で話し合っていた。
「今日国会で説明するのに、なんで昨日記者会見したんだろうね? まずは国会で説明するのが筋だろう」「きっと世間の反応を見てみよう、と思ったんじゃないか。会見を観測気球にしたんだな」
ふむふむ、なるほど。さもありなん、という気がしてきた。〉〇
本日午前中、私の政治団体である「安倍晋三後援会」の政治資金収支報告書の2017年、2018年、2019年の3年分の修正を行ったと、私の秘書から報告を受けた。「桜を見る会」の前夜に行われていた夕食会の開催費用の一部を後援会として支出していたにもかかわらず、それを記載しなかったとの事実があったことから、その修正を行った。同時に後援会の責任者である公設第1秘書が政治資金規正法上の収支報告書不記載の事実により略式起訴され、罰金を命じられたとの報告を受けた。
〇本日午前中に報告を受けたんだ。〇
こうした会計処理については私が知らない中で行われていたとはいえ、道義的責任を痛感している。深く深く反省するとともに、国民の皆さまに心からおわびする。
〇私なら、国会の皆さまにもおわびする、と最初から言うかな、と思った。〇
夕食会については、令和元年秋の臨時国会、本年の通常国会で幾度も答弁した。その中で、安倍晋三後援会は夕食会の主催はしたものの、契約主体はあくまで個々の参加者であった。後援会としては収入もないし、支出もしていない、したがって政治資金収支報告書に記載する必要はないと認識していた。夕食会における飲食代、会場費を含め、支払いは個々の参加者からの支払いで完結していた。以上から、政治資金規正法などに触れるようなことはないとの認識である、という趣旨の説明を繰り返しした。事務所に確認し、当時の私の認識の限りの答弁をさせていただいたつもりだ。
〇事務所に確認って話ね。自分はそもそも知らなかったってほんとかな。そう思うけど、かりにそうだったとしたって、確認のしかたにも問題あるよね。真実が確認できないんだから。〇
しかしながら、結果として答弁の中には事実に反するものがあった。それがゆえに国民の政治への信頼を損なうこととなった。このような事態を招いたことについて、当時の行政府の長として、また政治資金については率先して襟を正すべき自民党総裁として、何より国民を代表する一国会議員として、国民の皆さま、与野党全ての国会議員の皆さまに対し、深くおわびしたいと思う。
●事実に反する答弁をしたことについて謝っている。この発言のどこに違和感があるんだろう。その1つは、こうして明らかになった事実が、政治資金収支報告書の不記載だけでなく、有権者にその投票対象になる政治家が行なっていい行為だったのかについて、反省がどこにも語られていないことにあると思う。ここで、全国会議員におわびしたいと言うが、その反省がないから、国会議員の質問に虚偽で答えて、その質問に正しく答えてこなかったことに、ほんとうに反省していないと知れる。その反省がまったく欠如していることは、あらためて国会で真相が問われるのを避ける安倍前総理の姿勢とぴったり重なっている。政治資金収支報告書への記載もれと、答弁に真実でないところがあったことは反省する。だけど、有権者に対して会費の不足を補填する行為が、政治家として行なっていい行為だったかどうかには、反省がない。顧慮もない。無視。そして、政治資金収支報告書の不実記載(不記載)で不起訴になり、さらにこの点での告発に検察が不問に付したことで、この問題は終わりにしようという安倍氏側の姿勢につながっている発言だと読み取れる。●
先ほど大島衆院議長、山東参院議長に、先の国会で行った答弁をただす機会をもうけたいと提示した。国会にも答弁をただし、おわび申し上げなければならないと考えている。今般の機会を招いた私の政治責任はきわめて重いと自覚し、真摯に受け止めている。国民からの信頼を回復するために、あらゆる努力を行っていきたい。まずは私自身の政治活動、後援会、事務所における資金の透明性の確保につき、国民から一点の疑問も生じることのないよう私自身が責任を持って徹底する。そして深い反省の上に立ち、国民の皆さまに本当の意味で信頼され、政治家として国家国民の期待に真に応えることができるよう、初心に立ち返って研鑽を重ね、その責任を果たしていきたいと考えている。あらためて国民の皆さま、すべての国会議員の皆さまに深くおわび申し上げます。
●「国会にも、答弁をただし、おわびもうしあげなければならないと考えている」。いや、答弁をただすのは、安倍氏ではなくて、国会の役割。主権者である国民の役割と言ってもいい。国会が答弁をただすのを虚偽によって妨害してきたんだから、安倍氏の言い分が真実でないなら、予算委員会が成り立たないと言ったのは安倍氏じしんなんだから、予算委員会が成り立ち、国会に政治を、答弁をただす本来の役割をはたさせ、とりもどすために、証人喚問に応じなさい。そのために「まずは私自身の政治活動、後援会、事務所における資金の透明性の確保につき、国民から一点の疑問も生じることのないよう私自身が責任を持って徹底する」というなら、やってもらおう。ここからの発言と行動を注目し、監視するよ。「そして深い反省の上に立ち、国民の皆さまに本当の意味で信頼され」、以下の話は、それからだ。こう思って以下の質疑応答を聞いていきたい。だが、そこで語られたことは‥(つづく、かも)
※ただし、ひどさがわかるように、原文の表現をそのまま使ったところもあります。
※原文は、直前の投稿、またはそこに掲載したURLの東京新聞を参照。
※原文は、である調なので、もっとぞんざいで、えらそうです。
◆日常語訳
今日午前中、秘書が来て、私の政治団体「安倍晋三後援会」のことで報告を受けました。政治資金報告書の3年分を修正した件の報告でした。「桜を見る会」は、その前夜に夕食会が行なわれていたんでしたが、その開催費用の一部を、後援会として支出していたんだが、それを政治資金報告書に書かなかったとの事実があったから、それを修正したという報告でした。同時に報告を受けたのは、後援会の責任者すなわち公設第1秘書が、政治資金規正法上の収支報告書不記載の事実があったため略式起訴されたこと、罰金を命じられたということでした。
こうした会計処理が行なわれていたこと、私は知らなかったんです。だけど、道義的責任は痛感しているんですよ。深く深く反省しています。国民の皆さま、心からおわびします。
夕食会について、2019年秋の臨時国会や、20年の通常国会で何度も答弁しました。どんな答弁だったか。安倍晋三後援会は夕食会の主催はした。だけど、契約主体はあくまでも1人ひとりの参加者だった。後援会として収入はないし、支出もしていないから、政治資金収支報告書に書く必要はない。そういう認識でした。夕食会での飲食代も会場費も、個々の参加者からの支払いでまかなってそれで完了した。だから、政治資金規正法などには触れないと。そう認識している。そういう趣旨の説明を答弁で繰り返しました。これは、事務所に確認した結果として、当時の私が認識していたことを、そのまま答弁したつもりなんです。
でも、結果として答弁の中に事実に反するものがあった。それで国民の政治への信頼を損なうことになりました。こういう事態を招きました。当時、私は行政府の長でした。自民党総裁でしたので、政治資金について率先して襟を正さなければならない立場でもありました。何より国民を代表する国会議員の1人。国民の皆さま、与野党すべての国会議員の皆さまに対して、深くおわびしたい、と思います。
さきほど、私から大島衆院議長と山東参院議長に対して、前に国会で行なった答弁をただす機会をもうけたいと提示しました。私は、国会にも「答弁をただし、おわび申し上げなければならない」と考えている。今般、その機会を招くことになってしまいました。私の政治責任はきわめて重いことを自覚し、この事態を真摯に受け止めております。国民からの信頼を取り戻すために、あらゆる努力を行ないたい。「まずは私自身の政治活動、後援会、事務所における資金の透明性の確保につき、国民から一点の疑問も生じることのないよう私自身が責任を持って徹底する。そして深い反省の上に立ち、国民の皆さまに本当の意味で信頼され、政治家として国家国民の期待に真に応えることができるよう、初心に立ち返って研鑽を重ね、その責任を果たしていきたい」。そう思います。あらためて国民の皆さん、すべての国会議員の皆さん、深くおわびします。
〇段落1
【コメント】
1.秘書がしたことの報告を受けた。自分は報告を受ける立場なのであります。そういう立場をまず表明。
2.〈「桜を見る会」の前夜に行われていた夕食会〉と、受身形で表現。〈私の政治団体「安倍晋三後援会」〉主催なのに。〈後援会として支出〉のような表現にも、主語の曖昧化を感じる(「後援会が支出」とも表現できるはずだ)。
3.〈それを記載しなかったとの事実〉の「との」のように、あえて紋切型の非日常表現を使っているところも。
こういう文章は読む気がなくなる。それが狙いなんじゃないか。聞く場合も同じだろう。聞く気がなくなる。そんな効果が狙われていると思う。
○段落2
「こうした会計処理が行なわれていたこと、私は知らなかったんです。だけど、道義的責任は痛感しているんですよ。深く深く反省しています。国民の皆さま、心からおわびします」⇒私には、知らなかったことでござんす。と言ってます。
〇段落3
【コメント】
1.〈政治資金規正法など〉と、公職選挙法違反は隠蔽し「など」で済ませる。安倍氏は「不起訴」になったから、有権者への夕食会費用の相当部分の提供は問題ない、というシ ナリオか。
2.過去の答弁を繰り返し、それが〈当時の私の認識の限りの答弁〉だったと、述べてるだけなのが、この段落のようですね。この冒頭発言では、どこが〈ただす〉点で、ここを正しますとは、一言も語られてないと思う。具体的にどの答弁をどう訂正するのか、証人喚問で語ってもらう必要あり。
⇐具体的に国会発言の具体的な内容を訂正することはしないで曖昧にしておこうという意志(策略)のあらわれだろう。
3.私は事務所に確認して答弁しているわけだから、事実に反する答弁の責任は、事務所であって、秘書である。そもそもの源の原因は私にはない。私は必要なことを事務所(秘書)に問い合わせ、その限りで答弁しているのだから、嘘も言っていないんですよ。しかしながら(次の段落につづく)
〇段落4
【コメント】
1.〈国民の政治への信頼を損なう〉と言うが、安倍前首相への信頼、安倍内閣への信頼、自民党への信頼を損なってるのに、「私は、自分への信頼、内閣への信頼、自民党への信頼を損なってしまった」とは言わない。
2.〈率先して襟を正すべき〉って。責任は秘書に帰する(着せる)として、自分の不足も具体的に語らないで反省?
3.第2段落は「国民の皆さまに心からおわびする」。ここは「国民の皆さま、与野党全ての国会議員の皆さまに対し、深くおわびしたいと思う」。ちょっと気になる。
最初からなぜ国会議員にも謝罪しなかったのか。第4段落で「思う」がつくが、思うことは、思わないに、状況により変りうる?
つまり「思う」は、そのときの気持ち、考えをあらわす。そういう使い分けがなされてはいないか。こんなことを疑ってしまう。それなら、国会議員に対する発言は、そのときの、という一時的な気持ちの表現ということになるからだ。
4.国民の信頼といったあと、自民党総裁として、国会に対して、国会議員として、と言っているが、国会議員として選挙区民にどう説明するかは、あとの質疑で出てくるのだが、自民党に対しては、どうなんだ、と思った。菅首相にわびたらしいが、党に対してわびるのは、それでいいのか。安倍氏はどう思っているのか。自民党はどう思っているのか。自民党が、安倍氏に党で説明させたのかね。そんなことあった? そして国会の証人喚問にも応じない。自民党は安倍氏と共犯ということになる印象だな。
○段落5
【コメント】
1.「答弁をただす機会を設けたいと提示」した。まさにいわば率先した行動です。私が、みずから提示した。すすんで申し出たんですよ、この私が。こういう言い方にも聞える。上から目線を感じる人もいるかもしれない。
2.「国会にも答弁をただし、おわび申し上げなければならないと考えている」。第2段落で「国民」にわびたのは、この場が記者会見だからで、記者会見で「国民」にわび、議運委で「国会にわびる」ということなんだと、思いました。
でも「国会にも」って。ウソついた被害者に対し「被害者にもおわびしたい」って、言わないよね。
記者会見で、わびるべき国会に対し、言ってはいけない、国会軽視の、ばかにした発言。これ、意図したものなんでしょうか。とんでもない「前首相」に8年も政権をとられてたものだよ。
3.「今般、その機会を招くことになってしまいました。私の政治責任はきわめて重いことを自覚し、この事態を真摯に受け止めております」と訳した部分。
「この機会を招かないですめばよかった」。今度はバレないようにしなくちゃ、とも聞こえないか。「今般の機会を招いた」政治責任、というのは、そう聞える。「やっちゃったよー」みたいにも。
「今回、私が国会で、答弁をただし、おわび申し上げなければならない機会・事態を招いたことは、私の不徳の致すところであります」。そんな発言にも聞えるが、安倍氏は、それですむと思ってるのかな。そんな印象の発言なので、誰に向かってしゃべってるの、と感じる。桜を見る会みたいな、支持者の集会じゃないんだから。
⇐あ、「桜を見る会」も、そもそもは「支持者の集会」じゃなかったんだっけ。
4.段落④で「襟を正す」とあるのに、この段落では「答弁をただす」と平仮名になっている。これは、安倍さんの原稿がそうだったの? それとも東京新聞がそう書くべきだと考えたのかな。どっち?
答弁の事実でないところを「正しい」ものに、国会で修正しようとは、安倍さん自身が考えてないし、そう望まないので、そう表記したのかな。そうでなくても、聞き手(=書き手)の東京新聞が、答弁の事実でないところが国会で「正しい」ものに、修正される結果にはならないと思ったことを表わしてるのかな。実際、国会では、そうならなかった。
4-2.私は、安倍氏が「答弁をただす」機会、とここで発言されてると思う。でも、国会は本来は、質疑で「答弁をただす」わけで、それは「正す」でも「質す」でも「糺す(糾す)」でもある。だから、特定の漢字をあてないで「ただす」にしたのかな。
5.「国会にも答弁をただし、おわび申し上げなければならないと」「考えている」
「研鑽を重ね、その責任を果たしていきたいと」「考えている」。
「考え」はその場の考えでいいなら、これは反故にされうる。充分説明しました。何度も説明しました。もう説明しました。等々を口実に。
6.「研鑽を重ね、その責任を果たしていきたいと考えている。あらためて国民の皆さま、すべての国会議員の皆さまに深くおわび申し上げ」。これにつづいて「皆さまには、ひきつづきご支援たまわりますようお願い申し上げます」とでも、つづきそうな。
選挙演説、または支援者集会みたいな冒頭発言になった。
そして、国会に出たあとすぐ、安倍前首相は、次期衆議院選挙で「みそぎ」を受けると、表明した。
7.「みそぎ」なら、国会の証人喚問で受けてください。安倍さんの身に、「うそ」がたくさんくっついているので、国会質問でうそをはがさないと、「みそぎ」にならない。
どこが事実と異なるか、具体的に明らかにする。領収書や明細書を示す。「まずは私自身の政治活動、後援会、事務所における資金の透明性の確保につき、国民から一点の疑問も生じることのないよう私自身が責任を持って徹底する。そして深い反省の上に立ち、国民の皆さまに本当の意味で信頼され、政治家として国家国民の期待に真に応えることができるよう、初心に立返って研鑽を重ね、その責任を果たしていきたい」だって。 それが実現しないなら、ウソの上塗りだよ。
※この冒頭発言と会見は、答弁の訂正箇所を明示していないし、自分の過去の発言の正当化さえ含み、今後の切り抜けの種さえも仕込んでいる。これからの国会で、証人喚問を実現するとともに、さらに真相を究明してもらいたい。
内容のあらましについては、とくに何かいまいうべきことがあるわけではない。
ただ、これに対する安倍後援会の支出の訂正が前々日に行なわれたが、衆議院のこの場で安倍前首相の発言で述べられた金額は、政治資金収支報告書に書かれた金額(それは報道された金額でもある)とは、すこし違っていた。
そのことに、私は読んで気づいたが、野党の方々をはじめ、この問題に関心を持つ方々は、ご存じのことだろうと思う。
で、このことに、なにか意味があるのかどうか。ちょっと考えた。
○安倍前首相の発言中の金額と、修正された政治資金収支報告書の金額の違い
その違いの金額を、まず確認する。
安倍前首相から語られた金額は、つぎのとおり。
2016年 会費収入229万3000円* 宴会費355万1100円**
2017年 会費収入241万円 宴会費427万0860円
2018年 会費収入303万5000円 宴会費448万4700円
2019年 会費収入388万5000円* 宴会費634万2732円
そして、2017年-2019年は、昨年12月23日に、安倍晋三後援会の政治資金収支報告書が訂正された。その金額は、つぎのとおり。
前夜祭当日の収入/支払 後日の支払
2017年 241万円 190万1056円(計431万1056円)
2018年 303万5000円 150万6365円(計454万1365円)
2019年 383万5000円 260万4908円(計643万9908円)
相違しているのがわかる。
○相違から考える──1.安倍後援会側の記録がある
安倍氏は、領収書はなくしたという。この数字の根拠を問われ、辻元清美は「別の帳簿が安倍事務所には存在する」から、細かい数字まで出ている。いかがですか、と問う。
安倍氏は「私の大体認識の限り」「捜査当局の指摘を受けて、このような額に訂正しろということも含めて訂正しているんだろう」と答える。
安倍氏側に記録があることさえ、認めない。それをもとに訂正したとは言わない。
ところが、ここで安倍氏が持ち出した金額は「捜査当局の指摘を受けて」政治資金収支報告書を訂正した金額とは異なる。ということは、別のソースがあるからその金額を答えたことにならないか。辻元のいう「こういうのを裏帳簿というんですよ」が存在することを示すのでは。
なお、安倍氏の答えた金額は、朝日新聞が11月25日に報道した金額と同じである。***
○相違から考える──2.安倍氏側の2回の支払いは一体のもの
安倍氏は、この日、会場費は後援会が負担していいもので、それは総務省に確認したことだから、政治資金収支報告書への不記載だけが問題だというシナリオに沿って答弁している。それへの反論は、参議院の田村智子氏の質疑や、その後の赤旗の報道などにみられるようだが、ところで、安倍氏の語った金額をみると、安倍氏側の2回の支払いは一体のもので、当日の支払額が飲食費に対応するものだとは見えない。どういうことか。
ホテルでの「宴会」費用には、サービス料10%と、消費税8%(当時)がかかる。つまり、
「〈サービス料+消費税〉抜きの金額」×1.188(=1.1×1.08)が、支払金額になる。
安倍氏が持ち出した金額のうち、2018年と2019年の金額は、1.188で割り切れることに気づいた。
2018年:448万4700円÷1.188=337万5000円
2019年:634万2732円÷1.188=533万9000円
つまり〈サービス料+消費税〉抜きの契約金額(または支払金額)が、切りのいい数字になっているのですね。
ということは「飲食費+会場費等」が切りのいい数字であるとき、会場費等は飲食費とは別個に〈サービス料+消費税〉抜きで切りのいい数字で決められるでしょうという当然の想定をすれば、飲食費も〈サービス料+消費税〉抜きの金額が切りのいいものであったと考えるべきでしょう。
そう考えれば、前夜祭当日の会場での支払いとされている金額は、飲食費の金額そのものではないと考えるべきでしょう。
だから、領収書と明細書を示すことが必要なのです。
○まとめ
などと、数字の相違から考えてみました。単純な算数だけからの考察でした。ご参考になりましたら幸いです。またも雑文失礼いたします。
注釈
* 229万3000円は、5000円で割り切れない。
**安倍氏は、2016-17年については「宴会費の収入」、18年は「宴会費収入」、19年は「宴会費」という語句を用いている。
***朝日新聞は、万円単位で切り捨てる金額での報道になっている。
参考
1.http://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/002020320201225011.htm 衆議院議院運営委員会2020.12.25議事録
2.https://www.nhk.or.jp/politics/articles/lastweek/50755.html 桜を見る会主催の安倍後援会 政治資金収支報告書を訂正(NHK政治マガジン2020.12.24)
3.https://www.asahi.com/articles/DA3S14707493.html 安倍氏側、5年で916万円補填 領収書、資金団体の名 「桜」夕食会費(朝日新聞2020.11.25)